湯浅卓雄指揮大阪センチュリー交響楽団 「ロベルト・シューマン交響曲全集」
スコットランドに居を構えて世界的に活躍している指揮者、湯浅卓雄が大阪センチュリー交響楽団を指揮してライヴ収録した「ロベルト・シューマン交響曲全集」を紹介します。ナミ・レコードのライヴノーツ・レーベルからの発売。ロベルト・シューマンの交響曲第1番から第4番までと、「序曲、スケルツォとフィナーレ」を収録。
湯浅卓雄は1949年、大阪府寝屋川市(湯浅本人は枚方だと言い張る)の生まれ、高校卒業後に渡米し、シンシナティ大学で音楽を学んだ後、ヨーロッパに渡り、ウィーン国立音楽大学で、名教師として知られるハンス・スワロフスキー、日本でもおなじみのロヴロ・フォン・マタチッチらに指揮を学んでいます。
マタチッチのアシスタントを務めた後、湯浅はイギリスを中心に指揮活動を始め、現在ではNAXOSレーベルの看板指揮者の一人としても注目されています。
湯浅と大阪センチュリー交響楽団のロベルト・シューマン交響曲チクルスは2006年に神戸新聞松方ホールで行われ、このCDに収められた演奏のうち、交響曲第3番「ライン」を除く全曲の実演に私は接していますが、湯浅の深々とした歌と、大阪センチュリー響の温かくも輝かしい音色が印象的な好演揃いでした。
湯浅と大阪センチュリー響は、やはり神戸新聞松方ホールで、ブラームスの交響曲チクルスを行い、その時も録音が行われてライヴノーツ・レーベルから発売されていますが、「ロベルト・シューマン交響曲全集」は、「ブラームス交響曲全集」を上回る出来を示しています。大阪、関西のみならず、日本全国の音楽ファンに聴いて貰いたい充実した音盤です。
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