エサ=ペッカ・サロネン指揮ロサンゼルス・フィルハーモニック ドビュッシー 交響詩「海」他
今年50歳のイケメン指揮者、エサ=ペッカ・サロネンが、長年に渡ってコンビを組んだロサンゼルス・フィルハーモニックを指揮して録音したドビュッシー・アルバムを紹介します。収録曲は、管弦楽のための「映像」、「牧神の午後への前奏曲」、三つの交響的素描(交響詩)「海」。ソニー・クラシカル。
1958年生まれの指揮者で作曲家としても活躍しているエサ=ペッカ・サロネンは、名指揮者の出所として注目を浴びているフィンランドの出身。シベリウス・アカデミーで、指揮と作曲とホルンを専攻。指揮は名教師のヨルマ・パヌラに師事しています。
最もフランス的な作曲家であるクロード・ドビュッシーですが、サロネンはドビュッシーを「フランスの作曲家」としてよりも「現代音楽の開拓者」として捉えたようなアプローチを見せています。透明度は高いものの冷たくはない淡彩の音色や曲構造の把握の明晰さなど、フランス人やフランス系の指揮者が奏でる色彩豊かでエスプリの匂うような濃厚なドビュッシーとはひと味もふた味も違うドビュッシー像を築いて見せた興味深い音盤です。
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