サー・ジョン・バルビローリ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 「ブラームス交響曲全集」
サー・ジョン・バルビローリが、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して完成させた「ブラームス交響曲全集」のセットを紹介します。1966年、67年の録音。EMIの原盤をディスキーが廉価セットとして発売しているものです。
イタリア人の父親とフランス人の母親のもとにロンドンで生まれたジョン・バルビローリ。イギリス国籍でありながらイギリスの血は入っていないためか、他のイギリス人指揮者とは異なった、力強い音楽作りを得意としました。その情熱的な演奏は、ハレ管弦楽団との「シベリウス交響曲全集」(EMI)などで確認できますが、晩年に録音されたこの「ブラームス交響曲全集」は、バルビローリ自身の個性を押し出すよりもウィーン・フィルの美質を最大限に引き出すことに力を注いだと思われる美演ぞろい。数多くの名指揮者とブラームスの交響曲を演奏しているウィーン・フィルですが、バルビローリ盤ほどまろやかな音を出したブラームス演奏は稀であり、サー・ジョンの指揮者としての力量と、ウィーン・フィルとの相性の良さが示されています。
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