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2008年10月 6日 (月)

林美智子(メゾ・ソプラノ) 「地球はマルイぜ ─武満徹SONGS─」

武満徹が残した歌曲全21曲をメゾ・ソプラノの林美智子が歌ったアルバム「地球はマルイぜ ─武満徹SONGS─」(ビクターエンタテイメント)を紹介します。編曲は野平一郎と野平多美。

林美智子 「地球はマルイぜ ─武満徹SONGS」─ 生前、「ポール・マッカートニーのような作曲家になりたい」と話していた武満徹。しかし、武満は何よりも「響き」の作曲家であり、メロディーメーカーとして評価を受けることは結局ありませんでした。

「歌」の人ではなかったということで、武満が残した歌曲は多くありません。ここに収められた21作品でほぼ全てです(中でも「MI.YO.TA」は武満の没後に、武満が遺したメロディーに谷川俊太郎が詞を書いて歌曲としたもので最初から歌曲として書かれたものではありません)。

クラシックの歌曲としては格調が高くなく、ポピュラーとしてはメロディーが親しみやすくないという、中途半端な作品という評価も出来ますが、世界中の作曲家に影響を与えた武満徹という人物が書いた、誰にも似ていない作品群ということで、その個性には絶対的なものがあります。

タイトルにもなった“地球はマルイぜ”という歌詞の出てくる「○と△の歌」、「めぐり逢い」、「燃える秋」、「翼」、、「『他人の顔』よりワルツ」、「死んだ男の残したものは」など、現代音楽の作曲家としてではない、もう一人の武満徹の世界に触れることの出来るCDです。

武満徹(1930-1996)/Comp.songs: 林美智子(Ms) 野平一郎(P) 大萩康司(G) 松野弘明(Vn) Etc

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