« 観劇感想精選(62) 松竹大歌舞伎 「芦屋道満大内鑑 葛の葉 一幕」「勧進帳」@びわ湖ホール | トップページ | ペサパッロという競技がある »

2009年2月 4日 (水)

これまでに観た映画より(39) 「ベルリン・天使の詩」

DVDで映画「ベルリン・天使の詩」を観る。ヴィム・ヴェンダース監督の代表作。西ドイツ&フランス合作。出演、ブルーノ・ガンツ、ソルヴェイグ・ドマルタン、オットー・ザンダー、クルト・ボワ、ピーター・フォークほか。 現在、認知症であることがわかったピーター・フォークがピーター・フォーク本人役で出演している。しかもピーター・フォーク自身が実は……という展開がある。

1987年、西ベルリン。天使のダニエル(ブルーノ・ガンツ)は、同じく天使のカシエル(オットー・ザンダー)とともに西ベルリンにいる。天使は様々な人の心の声を聴くことが出来る。人々は悩み、絶望し、苦しんでいる。

ダニエルは、サーカスでアクロバットを演じているマリオン(ソルヴェイグ・ドマルタン)に恋をする。マリオンが出演しているサーカスは、金が払えないということで、その日の演目を最後に解散することになった。マリオンは、またウェイトレスに戻るのかと嘆く……。

悩み多き人間世界にあって、天使が人間になろうと決める物語。天使は人間がこの世に現れる前から存在していて、悠久の時を知っているが、人間としての新しい歴史はこれから築き始める。これまでの長大な時間と、これからの未知の時間が同等に置かれることで、人間の生の時間の充実が示されている。

この映画は、小津安二郎、フランソワ・トリュフォー、アンドレイ・タルコフスキーへの賛辞で締めくくられる。

| |

« 観劇感想精選(62) 松竹大歌舞伎 「芦屋道満大内鑑 葛の葉 一幕」「勧進帳」@びわ湖ホール | トップページ | ペサパッロという競技がある »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: これまでに観た映画より(39) 「ベルリン・天使の詩」:

« 観劇感想精選(62) 松竹大歌舞伎 「芦屋道満大内鑑 葛の葉 一幕」「勧進帳」@びわ湖ホール | トップページ | ペサパッロという競技がある »