デイヴィッド・ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団 「ロベルト・シューマン交響曲全集」
アルテ・ノヴァから発売されている、デイヴィッド・ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の「ロベルト・シューマン交響曲全集」を紹介します。
作曲家以外にも音楽評論家として活躍し、文学にも造詣の深かったシューマンですが、その文学青年的とも詩人的ともいえる生来の気質に梅毒にかかったということが重なり、夢見がちにして陰鬱な作風を示してもいます。
そうした仄暗い要素を嫌う聴衆もいますが、ジンマンはチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の透明で明るい音色を生かし、そうしたシューマンの鬱々たる要素を一掃するようなパワフルな演奏を展開しています。
内側からの爆発力が心地良い交響曲第1番「春」、朗らかに歌う交響曲第3番「ライン」、シューマンのメランコリーを生かしつつ単なる暗い音楽には終わらせない交響曲第2番に第4番。
ロベルト・シューマンの交響曲のイメージを覆す秀演揃いです。
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