鬼束ちひろ 「帰り路をなくして」
鬼束ちひろの最新シングル「帰り路(みち)をなくして」を紹介します。ユニバーサル・シグマ(A&M)からの発売。
「光に何が望める そして闇にも」という歌い出しは、「生も暗く、死もまた暗し」というフレーズを連想させます。
タイトルでもある「帰り路をなくして」の「帰り路」とは自分の居場所や過去の自分の拠り所などを表していると思われます。
そうした拠って立つべき場所をなくして、前に進もうにも進めず、後にももう戻れず、夢にも浸りきれずに「ただ泣き叫ぶ 泣き叫ぶ」ことしかできないという絶望的状況を歌い上げます。
一方で、三拍子のメロディーは適度な起伏を持っており、サビの部分の安定感も抜群です。
歌詞、メロディーともに鬼束ちひろ会心の出来といっていい名曲です。
| 固定リンク
コメント