没後15年 岩城宏之指揮 「弦楽のためのレクイエム 岩城宏之」
2006年に惜しまれつつも亡くなった、名指揮者の岩城宏之(1932-2006)。その追悼盤を紹介します。亡くなった直後にリリースされていますが、死後5年ということでの紹介です。
1961年、NHK交響楽団初のスタジオレコーディングが文京公会堂で行われましたが、その時の指揮者が岩城宏之であり、大部分はこのN響初レコーディングから取られています。
曲目は表題作となった、武満徹の「弦楽のためのレクイエム」、外山雄三の「ラプソディ(管弦楽のためのラプソディ)、外山雄三の「子守唄」、小山清茂の「管弦楽のための木挽歌」、尾高尚忠のフルート協奏曲(フルート独奏:吉田雅夫)。
そして、岩城が東京混声合唱団を指揮して録音したメシアンの「ばら色の扉~5つのルシャン」と同じくメシアンの「天国の色彩」(演奏担当はNHK交響楽団と新日本フィルハーモニー交響楽団の混成メンバーからなる、東京コンサーツ。ピアノは岩城宏之夫人である木村かをり)が収められています。メシアンの「天国の色彩」は1973年の録音。
1961年の録音ですが、NHK交響楽団はなかなかの健闘振りで公演です。
メシアンの「天国の色彩」入ったアルバムは日本では不評で、出て2年も経たずに廃盤になったそうですが、メシアン本人に認められて、フランスで発売され、なんと名誉あるACCディスク大賞を受賞。日本盤としては初の受賞でした。当時の日本とヨーロッパのクラシックシーンに開きがあったことがわかる重要な証言者となった録音でもあります。
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