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2012年3月19日 (月)

笑いの林(3) 「テンダラーNGKライブ Vol.4」

2012年2月10日 大阪・なんばグランド花月(NGK)にて

午後7時30分から、なんばグランド花月(NGK)で、「テンダラーNGKライブ Vol.4」を観る。
このところ確実に知名度を上げているテンダラーによる単独公演。NGKは満員の盛況である。
出演は、テンダラーの他に、今別府直之、清水啓之(いずれも吉本新喜劇)、土肥ポン太、間寛平。

ちょっとしたコントでスタート。
幕が上がると、今別府直之が悪代官、清水啓之が越後屋として、悪い話をしている。今別府が清水に、「八百屋の娘を連れてこい」と命じ、清水は言われたとおり、娘(土肥ポン太)と連れてくる。土肥ポン太は今別府に「悪代官様」と言って、今別府に「悪代官って言うな。それは他人が言うことだ」と突っ込まれる。土肥ポン太は「借りた金はお返しします」と言うが、今別府は「それが出来ないからこうした状況にいるんじゃねえか」と突っぱねる。土肥ポン太は「何回もやられるのは格好ですが、その前に演芸が見とうございます。十両の」と言ったところで、「必殺仕事人」のテーマが鳴り、客席の横にある中央通路から十両こと(?)テンダラーの浜本広晃と白川悟実が現れ、舞台に向かって歩いていく。舞台に上がった浜本は、越後屋こと清水に何度も何度も切りつけて倒し、白川は、琴糸を投げて悪代官の今別府をやっつけようとする。しかし、実際に琴糸が首に絡まったのは土肥ポン太で、首を吊られた状態の土井ポン太が宙づりになっているというオチで終わる。

まずは漫才。EXILEやモーニング娘。はオーディションでメンバーが変わっていくということで、テンダラーもオーディションをしようと浜本が提案するのだが、そのために白川はクビになるという話であった。
続いて、最近様々な種類の検定試験が流行っているということで、白川が「テンダラー検定」なるものを受けることになるのだが、「白川の携帯メールのアドレスは?」という表に出してはいけないものが出題されたりする。昨年の年末の「THE MAZNZAI」の必殺仕事人ネタの評判が良かったということで、ヒーローに憧れるという白川。「ホワイトリバー」なる正義の味方になってみせるが、「白川だからホワイトリバーって安易すぎやろ」と浜本に突っ込まれる。それでも白川は「ホワイトリバー」で通すが、浜本演じる悪者がホワイトリバーより強そうだったりする。
取り敢えず、戦闘シーンになるのだが、浜本は、一太刀交えること毎に、一回転して格好を付けるので、白川にそれはおかしいと言われる。そこで今度は白川が一回転することになるのだが、浜本はチョンチョンと刀を合わせるだけで、どう見ても白川があしらわれているように見えてしまっていた。
ヒーローと言えば、プロ野球選手が病気の球児を見舞い「明日君のためにホームランを打つよ」などと言って元気づけるのが定番であるが、お笑い芸人も病気の子供をお見舞いして勇気づけようということになり、浜本が病気の子供を、白川が白川本人を演じることになる。白川が病室に入るが、浜本はおどおどしてナースコールを押してしまう。浜本は白川を知らないという設定でやっていたのだが、それでは駄目だというので、浜本演じる子供は白川のファンだという設定に変える。しかし、白川が病室に入るなり、浜本はキョロキョロとして「浜本さんは?」と言う。白川は「今日は浜本は来ていない」というが、浜本によると「浜本さんのいないテンダラーは、ドリカムのコンサートに行ったら吉田美和がいなかった、B'zのコンサートに行ったら稲葉さんはいなくて、松本さんが2時間ギターを弾いたいたというようなもの」だという。
それでも駄目だということになり、浜本演じる子供は白川のファンのいう設定に再変更する。浜本は白川がやって来たのを喜ぶが、白川が「明日のコントで受ける」と約束すると、「そんなことあり得るの?」と問う。「100人中何人笑ったら受けるの? 1人ぐらいだったら『すべった』って言うんだよ」などと付け足す。白川は、剣道ネタで「面、胴、小手、鼓笛隊」とやるが客席はほとんど受けず、二人で、「1人にも受けなかったなあ」と苦笑いする。

次はコント「女優」。舞台後方のスクリーンに有名な日本人若手女優の映像が次々に浮かぶ。その中に女装した浜本の写真が混ざっている。
照明がつくと、ギリシャ風の衣装をし、長髪のカツラをかぶった浜本が「戦の時がきた。おびただしい量の血が海を赤く染めるだろう。だが、ポセイドンの加護により、流れるのは相手の血だけで我々の血は一滴も流れない」といった風なモノローグを行っている。そこでカットがかかり、映画監督の白川が出てきて、浜本に「君は誰だ?」と問いかける。浜本は「通行人の役だ」と打ち明ける。白川が「なんで通行人役の人間が演技をしているのだ?」と聞くと、浜本は「インパクトを強めようと思いまして」と言い訳する。通行人の役にインパクトはいらんということで、映画「釣りバカ日誌」の撮影(シーン57)がスタートする。浜本は歩いているだけの主婦の役なのだが、途中でカメラを見て、白川にダメ出しされる。二度目は浜本はわざとつまずいてみせて、再びカメラ目線になる。三度目は浜本は雨宿りをして思いっ切りカメラを見つめる。四度目は浜本は自転車に乗って上手袖から現れ、下手袖へと消えるが、そこで車に轢かれる効果音が入り、浜本演じる女優は舞台の真ん中まで転がってきて絶命、というところで終わる。

続いて、大物ゲスト・間寛平を招いてのゲームコーナー。寛平ちゃんはチリチリのパーマという髪型で登場し、テンダラーの二人から突っ込まれる。
土肥ポン太が登場し、テンダラーチームと、間寛平と土肥ポン太の寛平チームによる「ジェスチャー連想ゲーム」。今別府直之が解答者として登場し、各チームの二人がジェスチャーをしてそれが意味する言葉を当てるというもの。
しかし、今別府は勘が悪いのでなかなか正解しない。
寛平チームはゼスチャーも上手くはなく、「エスカレーター」というお題で二人とも腰をかがめて歩く動き(エスカレーターのパントマイムのつもりである)をして、今別府から「介護施設」と誤答されたりする。
結果は5対3でテンダラーチームが勝った。

次のゲームは「トスホームラン競争」。芸人達のサインの入ったゴムボールをプラスティック製のバットでトスバッティングして、NGKの2階席により多く放り込んだ(これがホームランと見なされる)チームが勝ちとなる。しかし、ホームランを放ったのはテンダラーの白川だけ。それもたった1本である。
ということで、寛平師匠はゴルフが得意だということで、突如、ゴルフクラブで打つという展開になる。しかし、2階席までボールが飛ぶことはなかった。

最後のゲームは「スケボーチキンレース」。舞台下手にブリーフ一丁の今別府直之が座り、上手から一人がスケートボードの上に寝そべって、今別府に触れることなく、より近づけた人の勝ちとなる。テンダラーチームは白川がスケボーに乗って挑むが今別府に顔から突っ込んでアウト。寛平チームは土肥ポン太が挑戦するが、やはり今別府に顔が触れてアウトであった。
客席に挑戦したい人がいるかどうかテンダラーが訪ね、小学生の男の子二人が挑戦することになる。一人は思いっ切り今別府に顔を突っ込んでアウト。もう一人は途中で止まりそうだったが、今別府が強引に抱え込んでしまってアウトとなった。

コント「幽霊屋敷」。
白川が幽霊が出る屋敷に夜中訪れる。不気味な足音が聞こえ、白い紙烏帽子(幽霊がしているあれである)をした浜本が現れる。
翌日も白川は幽霊屋敷を訪れ、幽霊の浜本が現れるが、浜本はネイルをしていて、「女だったのか、ロン毛の男かと思っていた」と白川から突っ込まれる。
更に翌日。白川がまた幽霊屋敷を訪れると、浜本はエキスパンダでトレーニングをしている。
その翌日。何故か毎日幽霊屋敷を訪れている白川は、左右に行ったり来たりしている浜本と会う。生前は女優だったという浜本演じる幽霊。白川が「女優だったときの演技を見せて」と言ったので、コント「女優」でやった。歩いてきてカメラ目線になるという演技をする。浜本から脚本を渡された白川は、「『釣りバカ日誌』と書いてあるけど、そんなシーンあったかな?」といぶかる。
その翌日もどういうわけが幽霊屋敷にやって来た白川は、浜本が白い紙烏帽子を洗濯しているところを見かける。
わけがわからないが、なぜか翌日も幽霊屋敷を訪れた白川。不気味な足跡が聞こえるが、舞台が明るくなると目覚まし時計が一個置いてあるだけ。浜本が現れ、寝坊したらしいとわかるが、「幽霊も眠るのか」と白川に突っ込まれる。
なんでそういうことになったのかわからないが、翌日も幽霊屋敷にやって来た白川は、浜本演じる幽霊が引っ越しの作業をしているところに出くわし、「幽霊も引っ越しするのか?」と突っ込む。
どうなってるのかサッパリわからないが、なぜかその翌日も幽霊屋敷を訪れた白川はエキスパンダが置かれていることに気付く。舞台下手から浜本が現れ、引っ越しする際に、エキスパンダを持っていくのを忘れたことがわかる。
なんだかわからないが、その翌日も幽霊屋敷に来た白川は、浜本から映画のペアチケットを手渡される。「映画は長いこと見てないな」という白川。浜本が一緒に行きたいというポーズを示すと、白川は「いや、あんたとは行かん」と突っぱねる。
不思議にも翌日も幽霊屋敷にやってきた白川。今度は沢山の幽霊が黒い布をかぶって現れるが、布を放り捨てると、皆、マイケル・ジャクソンの「スリラー」の格好をしており、華麗なダンスを披露する。白川は舞台奥で幽霊達に囲まれて姿を消すが、その後、自分も「スリラー」の一員としてダンスに加わる。

二人が背広に着替える間、今別府京介こと今別府直之と清水寅泰こと清水啓之がBOOYの「鏡の中のマリオネット」を歌う。思いっ切り下手くそである。

最後は漫才。東日本大震災以来、「絆」という言葉がよく使われるようになったといい、任侠の世界で、弟分が下手こいて捕まり、それを兄貴が助けに来るという絆がいいということで、浜本が弟分と兄貴の二役、白川が敵方を演じることになる。浜本が殴られる(振りをする)と同時に、「タラター」と声を発し、「兄貴!」と浜本が叫んだ後に浜本自身が兄貴分として出てくる。
だが、兄貴分が、やたら臆病で、拳銃が上手く扱えなかったり、白川のことをナイフで何度も刺したり、白川がピストルを向けるや、「あ!」と左下を見て、白川が釣られてそちらを見た時にナイフで刺してしまったり、兄貴が挙動不審で「兄貴!」と別の兄貴を呼び、その兄貴も「姉貴!」と言って姉貴を呼んでしまい、姉貴は姉貴で「YOSHIKI!」と言って、X JZPANのYOSHIKIがドラムを叩きながら現れるという変な展開になった。
そして「タラター」から「タラタラタラタラター」と「必殺仕事人」のテーマを浜本が歌い上げてライブを終えた。

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