コンサートの記(82) 大植英次スペシャルコンサート
2012年3月31日 ザ・シンフォニーホールにて
2003年から大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督の地位にあった大植英次がいよいよ今日で勇退します。

最後の曲目はブルックナーの交響曲第8番。安定感と迫力のある演奏を展開しました。
終演後はサイン会。ファンと一緒の記念撮影に応じるなど、サービス満点でした。
「猫町通り通信」より
午後3時から、ザ・シンフォニーホールで、大植英次スペシャルコンサートを聴く。今日で音楽監督を勇退する大植英次と大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏会。事前にアンケートが行われ、聴きたい曲目の募集があったが、曲目はブルックナーの交響曲第8番に決まった。
弦楽器は下手から時計回りに、第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリンという独自のヴァイオリン両翼配置での演奏。
今日の大フィルは弦にも管にも安定感がある。大植も情熱的な演奏を展開する。低弦をしっかりと築き、その上をヴァイオリンや管楽器が駆け巡る。
大植の場合、マーラーの演奏に比べると、ブルックナーは物足りないかも知れない。スケールが特に大きいわけでもなく、温かな響きや悟りきったような感情が表されるわけでもない。
でもこれでいいのだと思う。オーケストラに目立ったミスはなく。大植が9年をかけて仕上げたアンサンブルは上質であった。
演奏終了後、多くの聴衆が立ち上がって大植を称える。大植もなぜか「すばらしい演奏をありがとう」Tシャツを持ってくるなどして応える。
大フィルのメンバーがステージから去った後も、大植は一人で壇上に登場。最前列の客と握手を交わし、更に客席に下りて後の方の聴衆とも握手をした。最後は舞台下手袖に下りていって、人々と握手。今日はABC(朝日放送)によるテレビ収録があったため、そのカメラを据えた台をよけてファンと握手した。
演奏会終了後は楽屋口でサイン会。大植は記念写真にも気安く応じるなど、サービス精神旺盛であった。
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