楽興の時(22) 「テラの音」 Vol.11 初夏を楽しむオリジナル・コンサート
曲目は、第1部が丸野敬尚の「ルミネセンス」、マスネの「タイスの瞑想曲」、フォーレの「子守唄」、ドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」、ドビュッシーの「美しき夕暮れ」、マイケル・ジャクソンの「スムースクリミナル」、エン二オ・モリコーネの映画「海の上のピアニスト」より“playing love”、ファイナルファンタージ13より「閃光」、米津玄師の「打ち上げ花火」、第2部が村瀬響の「Drive/Violin」、「Join」、「Kyo-Raku」、「残火」、「スプレーマム」、丸野敬尚の「パーティクル」、村瀬響の「Clover Leaf」。一樂恒は「Join」から加わる。
第1部はフランスものの曲が並ぶが、マスネの弟子がフォーレで、フォーレの弟子がドビュッシーという風に年代順に並んでいる。フォーレとドビュッシーは仲が悪かったそうだが、どちらかというと保守的なフォーレに対してドビュッシーは音楽の革命児、しかも同じ女性を二人で取り合うということがあったため、不仲なのは当然ともいえる。 ドビュッシー作品のピアノの浮遊感は独特であり、ドビュッシーが特異な作曲家であったことがよくわかる。 「海の上のピアニスト」は映画作品だが、市村正親による一人芝居にもなっており(市村正親がピアノを弾くシーンはなし。ピアノ担当は稲本響)、私は舞台版も観ている。春秋座での上演だったと思うが、記憶が定かでない。 第2部から参加した一樂恒は京都出身のチェリスト。3歳からチェロを始め、京都市立芸術大学音楽学部卒業後、フリーランスのチェロ奏者として活躍しているが、大阪フィルハーモニー交響楽団や京都市交響楽団に客演として加わることも多い。 自作の演奏ということもあって自信に満ちており、いつも演奏している仲間ということで息もぴったりと合った温かな演奏が繰り広げられる。 アンコールは「情熱大陸」。活きの良い演奏であった。
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