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2018年6月 3日 (日)

コンサートの記(394) ダニエーレ・ルスティオーニ指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団第518回定期演奏会

2018年5月29日 大阪・中之島のフェスティバルホールにて

午後7時から、大阪・中之島のフェスティバルホールで大阪フィルハーモニー交響楽団の第518回定期演奏会を聴く。今日の指揮者はイタリアの若手、ダニエーレ・ルスティオーニ。

1983年生まれ、現在34歳のダニエーレ・ルスティオーニ。アンドレア・バッティストーニ、ミケーレ・マリオッティと共にイタリア若手三羽烏の一人に数えられる。昨年9月に大野和士の後任としてリヨン国立歌劇場の首席指揮者に就任したばかり。2014年からはイタリアのトスカーナ管弦楽団の首席指揮者も務めている。
日本では東京フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者を務めるバッティストーニの評価が高いが、イタリア国内ではルスティオーニの方が現時点では評価が上のようだ。
ミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院で学んだ後、シエナのキジアーナ音楽院でジャンルイジ・ジェルメッティに師事。ロンドンの王立音楽院でジャナンドレア・ノセダにも学ぶ。英国ロイヤル・オペラでサー・アントニオ・パッパーノのアシスタントを経て、サンクトペテルブルクのミハイロフスキー劇場の首席客演指揮者を2年間務めている。

曲目は、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」とマーラーの交響曲第4番(ソプラノ独奏:小林沙羅)という4並びである。

今日のコンサートマスターは崔文洙。今日はフォアシュピーラーに須山暢大が入る。

メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」。冒頭から各楽器の分離が明瞭であり、大変見通しが良い。ジャンプを繰り出すなど若々しい指揮姿のルスティオーニだが、音捌きの腕は抜群。大フィルから輝かしくも生き生きとした音を引き出していく。熱さを感じさせつつ上品という理想的な演奏となった。

マーラーの交響曲第4番でも上質の音楽が展開される。マーラー独特のおどろおどろしさは後退し、チャーミングな音色による愛らしいマーラー像が描かれていく。第3楽章などは正に天国的というに相応しい気品溢れる美演であった。バッティストーニが「未来のトスカニーニ」ならルスティオーニは「未来のクラウディオ・アバド」であろう。
小林沙羅はリリカルソプラノではないので、この曲の独唱に合っているかどうかは微妙だったが、安定感のある歌声を聴かせてくれた。



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