« 鬼束ちひろ 「King of Solitude」 | トップページ | キエフ・バレエ 「白鳥の湖」@ロームシアター京都 »

2018年12月24日 (月)

コンサートの記(478) 鬼束ちひろ 「BEEKEEPER」大阪公演

2018年12月19日 谷町4丁目のNHK大阪ホールにて

午後7時から、谷町4丁目のNHK大阪ホールで、鬼束ちひろのライヴ「BEEKEEPER」に参戦。今年2度目の鬼束ライヴである。

今日は、C2-25という席。一番前の部分がF席で、その後ろがC席。総合で前から9列目と、「とちり」席である。音響も含めて抜群の環境だ。

熱心なファンと思われている人達が、早めに詰めかけて交流しているのも微笑ましい。

黒とグレーのロングドレスで登場した鬼束ちひろ。インスタグラムには、「なんか今日メチャクチャ疲れてる」と投稿しており、体調面が気になるところである。


1曲目は今日もデビュー曲の「シャイン」が選ばれる。今回は、冒頭にスキャットを入れる編曲が多いのだが、「シャイン」の冒頭などは今一つ。本人も気になったようで、歌い終わってから、「すんごい緊張してる。ごめんね」とエクスキューズを発していた。

「青い鳥」では歌詞が飛び、なかなか調子が上がらないが、「漂流の羽根」、「edge」辺りから徐々に上向きになる。
今日も、「月光」、「流星群」、「私とワルツを」の「トリック」の主題歌3曲は全て歌われるという豪華なセットリスト。全体的に今日も鬼束名曲ラインナップである。
鬼束ちひろの出世作にして代表曲、代名詞的存在、そして今やスタンダードナンバーの「月光」はやはり良い。歌詞が飛び気味だったのは残念だが、鬼束本人の歌唱による「月光」が生で聴けるというのは、幸せ以外の何物でもないだろう。

他にも、「MAGICAL WORLD」、「僕等、バラ色の日々」、「Twilight Dreams」などが歌われる。

鬼束の最高傑作に挙げる人も多い、「King of Solitude」は、クリスマスソングではないが、今の時期にピッタリの曲である。NHK大阪ホールのホワイエにはクリスマスツリーが飾られていたが、まことに似つかわしく、今日という日を思い出深い日に変えてくれる一曲であった。
どうやら最前列の人が曲に感動して号泣していたようで、鬼束は、「ちょっと、泣きすぎじゃない? 大丈夫?」と突っ込みを入れていた。

初期の名曲である「CROW」が歌われた後で鬼束は、「歌詞飛ばしてごめんなさい。すんごく緊張してる。あばらが」と語る。あばらにひびが入っているそうで、やはり調子は良くないようだ(そのため、予定されていたフランスでの公演はキャンセルとなった)。ただ、発声などは夏に比べると聞き取りやすくなっており、歌唱全般に関しては満足のいく方である。

これも傑作の一つである「infection」を歌い終わってから、鬼束は、「鬼束ちひろです」と挨拶。「それはわかっている」の突っ込み希望の挨拶である。
バンドメンバーの詳しい紹介はせず、「と、バンドです」と言って済ませていた。

その後、「インスタ見た人?」と客席に聞き、「あばらが治ってない」と明かす。それから、「『蛍』という歌、知ってる人?」と聞くも、慌てて「今日は歌わないよ!」と続け、「『蛍』という歌は、人の人生を歌った曲だけれど、一つだけ、自分のことを歌った歌」として、「VENUS」が歌われる。

そして、「最後の曲。新曲」として、「ヒナギク」が歌われる。鬼束の王道を行く楽曲。レコーディング時には調子が上がらなかったようで、シングルCDに収められたものも発音がぼやけていたりするのだが、今日はそれほど気にならない出来になっていた。良い歌である。

事前に体調が不十分であることを発表していたということもあって、今日はアンコールはなし。ほとんどの人が事情を知っているということもあって、アンコールを求める拍手も起こらなかった。

「ヒナギク」を歌い終えてから、バンドのメンバーを前に集めて、「礼!」と言って頭を下げ、両手でVサインを作った後で、鬼束はチョコチョコ走って逃走、じゃなかった退場し、笑いを誘っていた。


| |

« 鬼束ちひろ 「King of Solitude」 | トップページ | キエフ・バレエ 「白鳥の湖」@ロームシアター京都 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: コンサートの記(478) 鬼束ちひろ 「BEEKEEPER」大阪公演:

« 鬼束ちひろ 「King of Solitude」 | トップページ | キエフ・バレエ 「白鳥の湖」@ロームシアター京都 »