コンサートの記(518) 広上淳一指揮京都市交響楽団大阪特別公演2012
2012年4月8日 大阪・福島のザ・シンフォニーホールにて
午後2時から、ザ・シンフォニーホールで、京都市交響楽団大阪特別公演に接する。今日の指揮者は京響常任指揮者の広上淳一。
曲目は、ドヴォルザークのスラヴ舞曲第1番、ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲(ヴァイオリン独奏:パヴェル・シュポルツル)、リムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。
今日の広上は全編ノンタクトで指揮する。
ドヴォルザークのスラヴ舞曲第1番。安定感のある演奏である。京響は弦も管も好調。興奮を煽るような演出こそないが、シャープな演奏である。
ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。ソリストのパヴェル・シュポルツルはチェコ出身の若手。青いヴァイオリンを用いている。
シュポルツルのヴァイオリンはとても滑らか。技術も高い。天翔るようなヴァイオリンだ。
広上指揮の京響も立体感と重厚感のある立派な伴奏を聴かせる。
シュポルツルは「素晴らしい聴衆」、「みんな優しい」と言い、アンコールとして、ドヴォルザークの「ユモレスク」(オーケストラ伴奏版)、パガニーニの24のカプリースより第5番、J・S・バッハの「ガヴォット」を演奏する。チャーミングな出来映えであった。
メインであるリムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。広上淳一が京都市交響楽団の常任指揮者に就任して最初の定期演奏会でメインとして取り上げた曲目である。
京響の響きは堂々としており、且つ美しい。フルートの清水信貴、クラリネットの小谷口直子、オーボエの高山郁子、コンサートマスターの渡邊穣ら奏者達の健闘が目立つ。広上の指揮姿は相変わらずユニークだが、音楽は正統派。立派な「シェエラザード」を聴かせてくれた。
アンコールはドヴォルザークのスラヴ舞曲第3番。楽しい演奏であった。
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