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2019年7月31日 (水)

観劇感想精選(310) OSK日本歌劇団 OSK SAKURA REVUE 「海神別荘」&「STORM of APPLAUSE」

2019年7月21日 京都四條南座にて観劇

午後3時から、京都四條南座で、OSK SAKURA REVUE 「海神別荘」&「STORM of APPLAUSE」を観る。南座新オープンを記念したOSK日本歌劇団の上演。午前11時に第1回公演があり、この午後3時からの2回目を経て、夜には声優とのコラボレートによるまた別の演目が行われるというOSKウィークである。

今日は3階席2列目の上手側だったが、脚が本調子ではないため、行き帰りともにエレベーターを使った。

 

第1部 歌劇「海神別荘」。泉鏡花の代表的戯曲をアレンジしての上演である。原作:泉鏡花、作・構成:広井王子、演出・振付:麻咲梨乃。音楽は「サクラ大戦」のものを使用している。出演は、桐生麻耶、楊琳、虹架路万、愛瀬光、華月奏、白藤麗華、遥花ここ、城月れい、麗羅リコ、実花もも、穂香めぐみ、壱弥ゆう、椿りょう、栞さな、柚咲ふう、桃葉ひらり、りつき杏都、凜華あい、琴海沙羅、雅晴日、湊侑李、京我りく、紫咲心那、純果こころ、依吹圭夏、叶望鈴、瀧登有真、優奈澪。特別専科から朝香櫻子と緋波亜紀が参加している。

泉鏡花の三大戯曲の一つとして扱われることも多い「海神別荘」。新派で上演されることが多く、歌舞伎版も存在するが、今回は広井王子がまとめた上演時間約55分のものが用いられている。台詞もかなり平易なものに変えられている。

海の公子(桐生麻耶)と陸の美女(城月れい)の話である。海の公国に、贈品の身の代として陸の美女が送られてくる。陸の美女は元の陸に帰りたがるが、もはや体は人間が見ると白蛇のなりに変わっており、戻った陸では迫害を受ける。海の公子は、海の世界は愛の世界であり、拝金主義や差別がまかり通っている陸上とは違うと宣言して、美女に永遠の愛を誓う。

 

「天守物語」などに顕著なのだが、泉鏡花は妖怪を崇高、人間を醜悪な存在として対比させることがあり、この「海神別荘」でもそれは踏襲されている。愛の至高は説かれているのかどうかははっきりとわからないが、俗人間より一段高いものへの憧れは秘められている。

OSK日本歌劇団の団員であるが、役を貰えているスターとアンサンブルのキャストでは歌唱力にかなり差がある。役を貰えなかった人は声量にも乏しいが、声の輪郭がボンヤリしていて音程がはっきりしない。切れや表現力に至る前に超えられない壁が現時点ではあるようだ。

 

35分の休憩を挟んで第2部はダンスレヴュー「STORM of APPLAUSE」。ミュージカルが売りの宝塚とは違って、OSKは代々ダンスレヴューを得意としてきた。客層もダンス目当ての人が多いようで、幕間にはそうした声も聞かれていた。

宝塚は東京に進出して東宝を築いたが、東京に姉妹劇団のSKDがあったためにOSKは今も大阪ローカルのまま。ただ街の雰囲気的にダンスレヴューは関西で行った方が合っているようだ。様々な要素がごっちゃになっている様は歴史の長い関西そのものであるようにも思える。

 

ラストは、OSK日本歌劇団の団歌で、昭和5年以来歌い継がれている「桜咲く国」。宝塚の「スミレの花咲く頃」ほど有名ではないが、こちらも良い曲である。

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