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2019年9月 9日 (月)

スタジアムにて(19) 東北楽天ゴールデンイーグルス対東京ヤクルトスワローズ オープン戦@明石トーカロ球場 2016.3.8

2016年3月8日 明石トーカロ球場にて

明石へ。軟式野球の甲子園として知られる明石トーカロ球場(明石公園第一野球場)で、東北楽天ゴールデンイーグルス対東京ヤクルトスワローズのオープン戦を観るためである。午後1時プレーボール。

少し早めに明石に着いて、今は明石公園となっているJR明石駅前の明石城跡を訪ねる。巽櫓と坤櫓という二つの重要文化財が残り、二つの櫓の間の塀も復元されている。天守台はあるが、天守は建てられなかったようで、事実、天守台の上には礎石らしきものは見当たらない。高石垣と水堀が美しく、「名城」と呼んでも大袈裟でない水準である。


長嶋茂雄がルーキーだった頃の巨人軍がキャンプを行ったことでも知られる明石公園第一球場。トーカロによるネーミングライツで明石トーカロ球場となっている。全国高等学校軟式野球選手権大会の会場として全国的に有名である。
軟式野球は硬式野球に比べると打球が飛ばないためロースコアのゲームが多く、決勝でも延長戦が何度も繰り広げられた。

その明石トーカロ球場であるが、その知名度に比べると特に優れたスタジアムではない。阪神甲子園球場には遠く及ばないのは当然だが、スタンドが小さく、柵も低いためファールボールがしょっちゅう場外へと消えていく。硬式野球試合開催時に明石トーカロ球場の周囲を歩くのは危険である。

明石城のそばにあるため景観への配慮として照明機器は設置されておらず、ナイターは行えない。

両翼100m、センターまで122m、左中間右中間共にそれなりに膨らみがあり、グラウンドの広さは十分である。


スワローズは畠山和洋が腰痛、川端慎吾がインフルエンザということで、今日はファーストに荒木貴裕、サードに谷内亮太、ショートに西浦直亨という三人とも本職はショートという野手が内野を固める。ショートの開幕スタメン候補である大引啓次は今日は出場しなかった。セカンド、キャッチャーは共に侍ジャパンから帰ってきた山田哲人と中村悠平が入る。レフトは山崎晃大朗、センターに比屋根渉、ライトに雄平。DHはバレンティンである。スワローズの先発は館山昌平。

館山は高速シュート(ツーシーム)を軸にピッチングを組み立てる。生憎、明石トーカロ球場にはスピードガン表示がないため何キロ出ているのかはわからないが、この時期としてはキレはまあまあである。
2回表にゴールデンイーグルス先発の辛島航から谷内、中村の連打と比屋根の送りバントで一死三塁二塁とすると西浦が先制の2点タイムリーをセンター前に放つ。

しかし、2回裏、急造内野の綻びが出る。一死後、連打を浴びた館山だったが、続くバッターにファーストゴロを打たせる。ゲッツーコースだったが荒木が打球をファンブルしてしまい、一塁はアウトにしたが得点を許す。その後、館山は聖澤に二塁打を打たれ、更に三盗を許して嶋基宏の犠牲フライでまたも1点を献上。結局、この回3失点で逆転を許した。

それでも館山は3回は無難に抑える。

4回裏からは新垣渚がマウンドに上がるが、ここから投手陣が目も当てられない出来となる。新垣はコントロールが安定せず、死球に暴投と散々な出来。ホークス時代は「暴投王」として知られた新垣だけにイーグルスファンから「新垣、暴投!」と野次られる。新垣は4回に1点を与えて、スコアは2-4となる。

5回表にスワローズは四球で出塁した山崎を一塁に置いて、バレンティンがライトスタンド(客は入れていない)に飛び込む同点ホームランを放つ。

だが、ここから更なるヤクルト投手陣の惨状が始まる。今日の出来なら公式戦だったら新垣は1イニングで降板だろうが、オープン戦ということで様子見。そしてなんと5四死球という乱調。ヒットもいずれもピッチャー返しのセンターに抜けるものだったが、こうした当たりを打たれるということは球威がないことを物語っている。新垣は3イニングスを投げて3失点であった。

だが更に更に駄目なピッチャーが登場。今日も竹下真吾がマウンドに上がるが、ボールがうわずるなどノーコンな上に、決め球となる変化球がなく、ヒットとフォアボールの繰り返し。2度の押し出しを含む5失点とあってはもう竹下が今季一軍のマウンドを踏むことはないかも知れない。というより余程凄い変化球をマスターしない限りドラフト1位入団の2年目ではあるがもう首が危ない。竹下は1イニング持たずに降板。岩橋慶侍がマウンドに立つが、岩橋も良い出来とは言えなかった。
オープン戦ではあるが、2番手以降のピッチャーがいくら何でも悪すぎる。

スワローズは打線もピリッとしなかったが、山田哲人や田中浩康がヒットを放ち、西浦や谷内もそれなりにアピール出来たのが収穫といえそうだ。

試合は、4-11でスワローズの惨敗であった。

ゴールデンイーグルスのチャンステーマは京阪電鉄のかつてのイメージソング「出町柳から」の転用であるが、これは何か意味があるのだろうか。関西在住のイーグルスファンは元大阪近鉄バファローズファンが多いといわれるため、上層部の思惑で勝ってに吸収合併されたことへの意趣返しの可能性もあるが。


試合後も明石城跡を散策。良いお城である。

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