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2019年9月24日 (火)

スタジアムにて(20) 侍ジャパン強化試合 日本対チャイニーズ・タイペイ(台湾)@京セラドーム大阪 2016.3.6

2016年3月6日 京セラドーム大阪にて

京セラドーム大阪で、侍ジャパン強化試合 日本対チャイニーズ・タイペイ(台湾)戦を観戦。午後6時30分プレーボール。

1塁側が日本の応援席、3塁側がチャイニーズ・タイペイの応戦席でありベンチも1塁側が日本、3塁側がチャイニーズ・タイペイであったが、今日は日本がビジターのユニフォームを着て先攻、チャイニーズ・タイペイがホームのユニフォームで後攻である。台湾の選手のローマ字表記(のようなもの)はピンインではなくウェード式が用いられていた。

京セラドーム大阪には何度も来ているが、1塁側に座るのはおそらく今回が初めてになると思われる。

打撃練習や守備練習から見ていたのだが、打撃は山田哲人が一番調子が良さそうであった(打撃練習の調子が当てになるとは限らないのだが)。中田翔は守備練習で打球をポロポロこぼすなど調子が悪そう。実際、今日は5番DHで出場したが打撃も不振であった。

外野でウォーミングアップしていた日本の選手達が、1塁側席の前を通る時に多くの人が声援を送っていたのだが、ベイスターズの山崎康晃は気軽に握手やサインに応じていた。

「おそ松さん」とのコラボレーションということでイヤミが登場。始球式(ファーストピッチと紹介される)を行った。


今日の日本はディフェンス優先の先発。セカンドには名手・菊池涼介、ライトには清田育宏、ショートには今宮健太が入る。サードは銀次。キャッチャーは炭谷銀仁朗。ファーストには中村晃が入る。

日本の先発はホークスのエース、武田翔太。

武田翔太はMAX147キロのストレートとブレーキングカーブでチャイニーズ・タイペイに挑む。だが、カーブを打たれるなど、調子は万全というわけではないようだ。

2番手投手の西勇輝、3番手の戸根千明、4番手の森唯斗、セットアッパーの山崎康晃、クローザーの西野勇士は全員、ストレートは140キロ台中盤をマーク。スピードガンで最も良い数字と出したのは武田翔太と森唯斗の147キロであったが、球の伸びが一番感じられたのは西勇輝であった。また、球質が重そうなのは武田翔太であった。

台湾職業棒球リーグで投げたこともある高津臣吾(東京ヤクルトスワローズ一軍投手コーチ)が、「台湾は守備が雑だった」と言っていたが、実際、今日のチャイニーズ・タイペイは守備が雑でエラーや、エラーは付かないが実質的なエラーが多く見られた。

だが、先にエラー絡みで点を与えたのは日本。3回裏、先頭の林智平にカーブをセンター前に弾き返されると、続く林カイ笙のバットを粉砕してボテボテのゴロを打たせるが、飛んだバットのかけらを気にしながらの守備となった武田は、ファーストへの送球がワンバウンド。上手いファーストなら捕れていたところだが、バウンドが近すぎたということもあり、中村晃のファーストミットからボールがこぼれる。記録上は武田翔太の悪送球となる。張建銘はショートゴロに打ち取り、二塁はフォースアウトとするも一塁には投げられず、一死三塁一塁となる。
王柏融の当たりは痛烈。普通ならレフト前に落ちるタイムリーとなっていたところだが、ショートの今宮がジャンプして打球を捕球。超ファインプレーに拍手が起こる。
しかし、続く林智勝との対戦時に張建銘が二塁へ盗塁。だが、これは囮で、サードランナーの林智平がディレイドで本盗を仕掛ける。タッチプレーなら先にホームインした場合、帰塁は認められるので、セカンド・菊池もバックホームでホームタッチアウトを狙ったのだが間に合わず。台湾が頭脳プレーで先制点を奪う。
本来なら二塁に投げなくても良かったはずなのだが、2点取られるのが怖いのとランナーを刺したいという本能で投げてしまったのだろう。
日本は守備主体のスターティングオーダーでありながら先制を許す。

さて、守備主体の先発メンバーであったが、続く4回表、この回先頭の菊池が意表を突いて初球セーフティーバントを試みる。菊池はヘッドスライディングしてタイミング的にもセーフであったが、台湾の守備陣が大混乱。バントを拾った投手がファーストへ大暴投。それを見た菊池はセカンドへヘッドスライディング。しかし、何とライトのセカンドへの送球も暴投となり、菊池はあっさりと三塁を陥れる。続く清田はデッドボールを受け、無死三塁一塁。ここで今日は4番に入った筒香嘉智がセンターへの大飛球を放ち、犠飛となって日本が同点に追いつく。

5回表、日本は一死から今宮がセンター前に抜けるヒットを放つと、二盗を決める。続く銀次はライト前へのヒット。これをライトが後逸。今宮が帰って、2-1と日本が勝ち越す。銀次は二塁に進塁はしなかった。炭谷はキャッチャーゴロだったが銀次がこの間に二塁に進む。二死二塁。ここで丸がセンターへのタイムリーを放ち、日本は3点目を奪う。
今宮は5回裏に普通ならセンター前に抜けているはずの当たりを捕り、ゲッツーを奪うなど、今日は攻守で華麗なプレーが目立った。

日本は6回表に今宮に代わって坂本勇人を代打に送ったところからオーダーをディフェンス重視からオフェンス重視に切り替える。セカンドに山田哲人、センターに秋山翔吾、ライトに平田良介が入る。

7回表。バッターは中村晃。レフトへの平凡なフライ……かと思いきや、チャイニーズ・タイペイのレフトの脚がもつれ気味である。結局、レフトは転倒してしまい、センターがバックアップに入るも中村晃は三塁に到達。記録は三塁打となる。だが、その後は炭谷、秋山翔吾と連続三振。山田哲人はフォアボールで歩き、平田が打席に入るも平凡なセカンドゴロで相手のミスにつけ込むことが出来なかった。

9回表は日本のビッグイニングになる。坂本が三塁線を破る二塁打を放つと、銀次は四球を選ぶ。ここで炭谷が送りバントで一死三塁二塁とする。
秋山の当たりはファーストゴロだったが、三塁ランナーの坂本が思い切って本塁を突き、台湾の一塁手もベースは踏まずにバックホームを選択するが坂本の脚が勝り、日本が4点目を挙げる。なおも一死三塁一塁。打席に立った山田哲人はレフト二階席への大ファールを放つなどしたが、結局は2打席連続のフォアボールとなる。
満塁で打席に入った平田。ライトの右に弾き返す長打を放ち、台湾のライト守備がもたついたということもあって、走者一掃の3点タイムリースリーベースを放つ。三塁上で平田はガッツポーズ。
更に4番・筒香がライトポール際に飛び込むツーランホームランを描き、日本はこの回、一挙に6点を奪い、9-1と台湾(チャイニーズ・タイペイ)を突き放す。

9回裏のクローザーを託されたのは西野勇士。しかし、先頭の張建銘にバットを折りながらもライト前にしぶとく運ばれると、王柏融に一塁線を破るタイムリーツーベースを放たれる。林智勝は簡単に打ち取るが、劉芙豪にはセンターへの大飛球を飛ばされる。センターの秋山が追いつくが、王柏融はタッチアップでサードへ。そして周思斉は一二塁間を破るタイムリー。日本投手陣は8回まで台湾打線を2安打1点に抑えていたが、西野は一人で3安打2失点である。
それでも林泓育をライトに高々と上がるフライに打ち取った西野。不安定なピッチングではあったが結果的に勝利投手になり、日本が9-3で完勝した。

最初の内は安打は多いものの余り点が奪えないという展開であったが、9回に大爆発。投手陣も万全の出来ではなかったが台湾の淡泊な攻撃に助けられた。投手陣で一人心配なのは西野だが、フォークは鋭い落ちを見せており、シーズンに入れば今年も活躍しそうである。台湾はエラーが多かったし、大味な展開であった。リトルリーグでは何度も世界一になっていながら成人になると伸びないのは、夏になると暑くて昼間は表に出られないという気候も考えられるが、何度も野球賭博が繰り返される脇の甘さがプレーにも出ているのかも知れない。

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