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2019年11月18日 (月)

これまでに観た映画より(140) 「愛がなんだ」

2019年5月15日 京都シネマにて

京都シネマで「愛がなんだ」を観る。今泉力哉監督作品。原作:角田光代。出演:岸井ゆきの、成田凌、深川麻衣、若葉竜也、江口のりこ、筒井真理子、片岡礼子、穂志もえか、中島歩ほか。

今月10日で上映終了のはずが、好評につき上映期間延長となっている。定員55名のシアター3での上演であるが、チケット完売で立ち見まで出るという盛況である。私も随分久しぶりに最前列で観ることになる。

小さな会社で電話営業などをしている山田テルコ(岸井ゆきの)は、友人のそのまた友人の結婚式の二次会で田中守(成田凌)という雑誌のレイアウトデザイナーをしている男と知り合う。すぐさま恋仲にという展開を予想したテルコであるが、なかなか恋人にはなれない。テルコは守を「マモちゃん」と愛称で呼んでいるのに、守はテルコを「山田さん」と呼び、距離がある。風邪を引いた守から電話があり、テルコは看病に向かうが、最後は追い出されてしまう。それでも守との距離は近くなり、「もう恋人だろう」とその気になったテルコは仕事が手につかず、「33歳になったらプロ野球選手になろかな」「飼育係になろうかな。プロ野球選手よりは現実的でしょ」などと語る守の未来に自分がいるものだと思っていたのだが、ある日それはあっさりと裏切られる。
同じように、テルコの友人である坂本洋子(深川麻衣)の手下のような形に落ち着いているカメラマンアシスタントの仲原青(若葉竜也)。今のままでもいいと仲原は思っているようだが。

愛し合わなきゃいけない、恋愛関係でなきゃいけない、結婚に至らなければいけないという思い込みに「愛がなんだ」とカウンターパンチを打ち込むようなテーマを扱っているのだが、むやみに映像詩的な部分があるなど押しが弱いため、結局のところ駄目男と馬鹿女の話しに見えてしまうのが難点である。ただ、主演の岸井ゆきのはとても良い。成田凌はどことなく妻夫木聡に似ているし、江口のりこはなんとなく安藤サクラ風である(江口のりこと安藤サクラは姉妹だと思われることもあるようだ)。ただ岸井ゆきのは誰にも似ていない、岸井ゆきのだ。女優としてそれだけで素晴らしいことであるが、演技や存在がとても魅力的である。映画自体が弱いかも知れないが、なんらかの映画祭で女優賞を獲ってもおかしくないと思える。

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