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2019年12月12日 (木)

笑いの林(120) よしもと祇園花月 「祇園ネタ」&祇園吉本新喜劇「社長という名のもとに」2019.12.8

2019年12月8日 よしもと祇園花月にて

午後3時30分から、よしもと祇園花月で「祇園ネタ」と祇園吉本新喜劇「社長という名のもとに」を観る。

「祇園ネタ」の出演者は、8.6秒バズーカー、タナからイケダ、モンブラン、スーパーマラドーナ、トミーズ(登場順)。

久しぶりに見る8.6秒バズーカー。赤い服にサングラスという出で立ちは変わっていないため、行方不明者と再会したような気分である。田中シングルは風邪のためか喉をやられていて発声が上手く出来ない。
「テレビで僕らを見たことがあるという方」と田中シングルは客席に聞き、手を挙げた人に「お久しぶりです」「あの頃は忙しかったけど今は忙しくないんで」と言っていた。「最近はテレビには出ないようにしています」とも言っていたが、はまやねんに「嘘はやめろや」と突っ込まれていた。

まずは、「ラッスンゴレライ」をやる。始まりのポーズを取るだけで笑いが起こり、田中シングルは「なんの笑いなんでしょうか?」と言う。田中シングルの喉はやはり不調。終わった後で田中シングルは「もっと声出るかと思ったけど」と言い、はまやねんも「僕ですらなんて言っているか聞き取れなかった」と語った。
元々リズムネタしか出来ないということで「ラッスンゴレライ」を始めた二人なので、その後もリズムネタをやる。「白米、玄米、タイ米。それ俺の」というネタをやった後でホワイトボードに50音が書かれたものを用意し、「あ」から順番にリズムに乗せて田中シングルの一人クエスチョン&アンサーを行っていく。はまやねんは合いの手を入れる。
何よりも大事なものは「あい」、酒を飲み過ぎて戻しそうになり「うえ」、おばあちゃんが好きなもの「おかき」という風に繋げていく。悪くはないかも知れないが、想像が付いてしまうため、余り芸という印象は受けない。ばいきんまんの「はひふへほ」で一気に繋げたり、「はまやらわ」を「はまやねん」に結びつけたりするのは上手いのだが。

 

タナからイケダ。京都府住みます芸人である。田邊猛德が、「まだ漫才だけで食べられてるわけではないんですけど」と言った後で、「結婚してます」「子どもが三人います」と明かし、池田周平に「大丈夫かという目で見られてる」と昔からやっているネタでスタート。子ども三人のうち二人は双子である。池田も最近結婚したのだが、そのことは明かされなかった。

田邊がヤンキーマンガに憧れるというのでタイマン勝負の再現を行うが、池田は敵のはずなのにいつの間にか味方になっていたり、池田が「致命的な状況になっているのがわかっていないようだな」と言って子分が田邊を囲んでいるような雰囲気を匂わすも実際は、田邊が握りこぶし、池田がそれを止めるために手を開いている状況であることを「ジャンケンだと負けている」と言うだけだったりする。

高校時代のキャッチボールの思い出。卒業したらどうするか語りながらキャッチボールを行うのだが、右利きのはずの池田が左手で投げ、しかも返球も左手で受け取る。田邊「お前、グラブしてへんやろ?」
田邊の夢は「京都の大学に行って教師になる」なのだが、池田の夢は「左利きになる」でそのための左投げの訓練だったことがわかる。
田邊が教師になったとしてのモンスターペアレンツ対応のシミュレーションでは、池田が「うちの子が左投げをして肩を痛めた」とクレームを言いに来て、さっきのキャッチボールの続きの話になってしまう。

田邊は浮気を疑われているというので、そのシミュレーションも行う。田邊が「仕事して食事に行ってそのまま帰ってきた」とその日のことを話す。池田は「嘘つかないで!」と言うが、「あなたに仕事が見つかるとは思えない!」、田邊「そこ?!」
その後、池田が田邊の名前を「ケンジ」と間違え、池田の方が浮気をしているという展開になる。田邊が「ケンジを呼ぼう」と提案すると池田は、「その必要はないわ。ベランダの方を見て。雨が降ってきた」
田邊「てっきりケンジがベランダにいるんかと思った!」
池田「違うわよ。ケンジだったらこっちの部屋にいるわよ」
田邊「結局、いるんかい!」

 

モンブラン。元々は漫才コンビだったのだが、今は大道芸を行っている。現在は京都府住みます芸人も務めている。
いけっちが横になり、その上に板を置いてその上にローラー。更にその上に板を置いて木下がその上に乗るといったような芸を見せる。
いけっちが顎の上に棒を置き、その上の台の上に小型のテーブルクロスとグラスを置いてバランスを取り、テーブルクロス引きをやったりもする。
木下が角の付いたヘルメットを被り、両手に棒を持ってローラーの上に乗り、いけっちが皿回しをしてヘルメットの角、両手の棒の先に皿を移すという芸も行う。

 

スーパーマラドーナ。田中が「ベルト二本してます」というネタをやり、武智が「去年のM-1でもやってたもんな。僕はM-1が終わった後に(審査員批判を)やってしまいまして。もう1年になります。早く忘れて欲しいんですが」と語る。
田中が前世の占いが出来ると言って客席の人に名前と誕生日、好きな色を聞いてから「かまきり」などと適当に答えるというネタをまずやる。
田中がヤンキーに憧れるという話をして、武智に「それ高校デビューとかで憧れるやつやんか。お前いくつ?」、田中「42。厄年デビュー。武智さんは今でも現役のヤンキーですから」
ということで田中がヤンキーの歩き方などを武智に教わるのだが、武智が「あおり運転の宮崎容疑者の歩き方。怖いでしょ。僕、宮崎容疑者に顔が似てるって言われるんです。声も似てるって言われるんです。『逃げも隠れもしませんから。喜本さん! 喜本さん! 手繋ぎましょ』」と真似を始めてしまう。田中はガラケー女として有名になった喜本容疑者のようにガラケーで撮影をする真似をして武智に頭をはたかれる。
武智は更にヤンキーの脅し文句として、「ケツの穴から手突っ込んで歯ガタガタいわしたろか!」と伝えるが、田中は「ケツの穴に手突っ込んだろか」で止めてしまい、武智に、「それはただの痴漢や!」と駄目出しされた。

 

トミーズ。雅が「私がトミーズのイ・ビョンホンです」と嘘の自己紹介をして健に「何言うてんねん! 文庫本みたいな顔して」と突っ込まれ、健は「キンコンカンコン。健です」と自己紹介して滑ったことを雅に突っ込まれる。
この頃、災害が多いという話をする。去年は超大型の台風が大阪を直撃し、大阪のほぼ全ての施設が運休したのだが、
雅「なんばグランド花月だけは開いてる。何考えてんねん吉本?」

トミーズ雅の娘が結婚したという話をする。アメリカ人との国際結婚なのだが、雅は「アメリカ人と日本人なので生まれる子どもはフランス人になるんじゃないか」とボケる。
その後、雅が嫌いな歌を紹介するというお馴染みのネタ。森高千里の「私がおばさんになっても」。「秋が終われば冬が来る。知っとるわ! 秋が終わって夏が来たらもう一回半袖出さなあかんやないか!」「私がおばさんになったらあなたはおじさんよ。当たり前じゃ! あなたがおばさんになったら性転換しとるやないか!」。夏川りみの「花」(以前は石嶺聡子の「花」と言っていたのだが変わったようだ)「川は流れてどこどこ行くの。海や! それから「どこどこ」ってなんや? どこは一回」。福山雅治「家族になろうよ」。「100年経っても好きでいてね 死んどるって! お前50やろ。150まで生きるって亀か?!」

今の若い人はパソコンばかりやって家にテレビがないことも珍しくないという話から、自分たちはテレビっ子で刑事ドラマに憧れたということで、刑事のシミュレーションを行う。刑事には「聞き込み、張り込み、踏み込み」の3つの「込み」が必要だと雅が健に教えるのだが、健は、「炊き込み、(銀行の)振り込み、(ラーメン屋の)住み込み」の話を始めてしまうという展開であった。

 

 

祇園吉本新喜劇「社長という名のもとに」。出演は、信濃岳夫(リーダー)、レイチェル、多和田上人、松浦景子、岡田直子、桜井雅斗、大黒ケイイチ、帯谷孝史、筒井亜由貴、伊丹佑貴、小林ゆう、チャーリー浜、辻本茂雄。

座長勇退後の辻本茂雄を見るのは初めてである。

restaurantフラワームーンと向かいの学生寮・花月荘が舞台である。花月大学の学生で花月荘に住んでいる信濃岳夫は、貧乏であるためrestaurantフラワームーンでバイトをしている。そんな信濃がrestaurantフラワームーンを訪れた白薔薇女子大学の学生である松浦景子にわかりやすく一目惚れ。同じ花月荘の寮生である吉田(レイチェル)や多和田上人から告白するよう言われる信濃だが、超お嬢様大学である白薔薇女子大学に通う松浦景子が自分のような貧乏学生を好きになってくれるはずがないと自信がなく告白に踏み切れない。
そんな中、若い男が花月荘の前に鞄を捨てていく。男の正体は、吉本エージェントの社長である桜井雅斗。仕事が嫌になり、スーツやネクタイなどが入った鞄を捨てていったのだ。多和田や吉田が桜井が捨てていった鞄を拾う。中からはバーバリーのスーツ(多和田はブルーベリーと読み違える)、シャネルのネクタイ(多和田はやはりチャンネルと読み間違える)、プラダの靴(小沢健二の「痛快ウキウキ通り」を思い出してしまった)などが出てくる。そこで多和田と吉田はこの服を着て金持ちになりすますことを信濃に提案する。ネクタイには「桜井」という名が入っており、これらのものが吉本エージェントの桜井社長のものであることが判明する。信濃の正体は実は吉本エージェントの社長である桜井で、信濃と名を変えてアルバイト体験をしているのだというストーリーがでっち上げられ、フラワームーンのマスターである辻本茂雄もそれを信じ込んで態度を豹変。下へも置かぬ厚遇ぶりである。松浦景子も信濃が桜井だと思い込んで告白を受け入れる。
一方、吉本エージェントに契約を打ち切られたことで瀬戸際に追い詰められた帯谷工業の帯谷孝史が契約破棄の撤回を頼むため、桜井を探している。桜井はテレビにも出る有名人なのだが普段はサングラスをしているため素顔はわからない。そのため帯谷は信濃のことを桜井と思い込んでお願いをするのだが、そんなことを言われても迷惑なので信濃は「自分は桜井ではない」と断言する。だがそこに自分のことを桜井だと信じている松浦が来たため「桜井だ」と前言撤回。松浦がフラワームーンの中に入ると、「桜井じゃない」。また松浦が出てきたため「桜井だ」が繰り返される。

信濃岳夫のリーダー公演であるが、元座長である辻本茂雄の存在感は絶対的。警官役のチャーリー浜がアンチョコを持っているのに読み間違えることを突っ込んだり、帯谷とアドリブ勝負をしたりする。「28年ぶりだな。ずっとやりたかったのにこいつが(不祥事で)何十年とおらんかったから」

ちなみにチャーリー浜は4回も離婚しているそうで、それを聞いた客席の若い女性が「えー!」と悲鳴を上げたりしていた。

祇園吉本新喜劇では、本編終了後に「ずっこけ体験」があるのだが、応募してステージに上がった22歳の男性が「友達と一緒に」来たと言ったところ、辻本が横の席にいるのが女性であるのを見つけ、「彼女だな」と言う。信濃が男性に彼女なのかどうかを聞くと「これから」と言ったため、公開告白が行われることになり、見事女性から「よろしくお願いします」とOKを勝ち取った。

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