配信公演 原田慶太楼指揮 東京交響楽団「モーツァルト・マチネ」第40回(文字のみ)
2020年3月14日
コンサートの自粛が相次ぐ中、音楽家達が配信という形で自身の活動を守っている。
午前11時からは、ミューザ川崎と東京交響楽団によるモーツァルト・マチネ第40回がニコニコ生放送で配信される。指揮は原田慶太楼。
パソコンだと音飛びが多いため、スマホのアプリで鑑賞する。
曲目は、フルート四重奏第3番(フルート:八木瑛子、ヴァイオリン:水谷晃、ヴィオラ:武生直子、チェロ:伊藤文嗣)、交響曲第35番「ハフナー」、ピアノ協奏曲第13番(ピアノ独奏:金子三勇士)。
フルート四重奏曲第3番は、東響のメンバーによる演奏。リラックスした感じの演奏で好印象である。
昨年亡くなったマリス・ヤンソンスが世界最高のホールとして絶賛したミューザ川崎。残念ながらまだ行ったことはないのだが、響きの良さには定評があり、今回の配信も音が良い。
若手指揮者の原田慶太楼。アメリカのサヴァンナ・フィルハーモニー管弦楽団のシェフに就任したばかりである。作曲家のジョン・ウィリアムズの弟子にして友人であり、昨年、ロームシアター京都でもジョン・ウィリアムズ作品によるコンサートを京都市交響楽団を指揮して行っている。
原田慶太楼は、今回のコンサートの選曲などについて解説を行ってから指揮。推進力に富んだ若々しい音楽作りである。
ピリオドを全面的に採用しており、オーケストラの配置も古典配置を採用。テンポは速めで、金管楽器やティンパニは古楽器を使用している。トランペットはナチュラルトランペットからモダントランペットに移行する間に使用されたバロックトランペットを採用。ナチュラルトランペットはほぼ口だけで音程を操るが、バロックトランペットは穴を塞ぐことで音程を変えることが出来るそうだ。
ピアノ協奏曲第17番。この曲と「ハフナー」交響曲は出だしが似ているということで選ばれたそうである。
日本とハンガリーのハーフのピアニストである金子三勇士のピアノは煌びやかであるが、音色は最近流行のフォルテピアノ風の落ち着いたものを選んでおり、オーケストラと歩調を合わせている。
金子三勇士のアンコール演奏は、モーツァルトのピアノ・ソナタト長調(第5番)より第2楽章。ピアノ協奏曲第17番がト長調であることに合わせての選曲だそうである。
オーケストラのアンコール演奏もある。原田慶太楼が、「画面の向こうで一緒に歌って下さると思っています」と語って、中村八大の「上を向いて歩こう」のオーケストラ編曲版が演奏された。
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