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2020年5月 4日 (月)

これまでに観た映画より(170) 「カル Tell me something」

※この記事は2004年9月17日に書かれたものです。

DVDで韓国映画「カル Tell me something」を観る。チャン・ユニョン監督作品。東京でサラリーマンをしていた頃に買ったもの。

謎が謎を呼ぶ迷宮映画である。気絶した人間を生きたまま切り刻んで血が噴き出したり、ゴミ袋から生首が飛び出したりするシーンがあるので心臓の悪い方は注意されたし。

主演は韓国のトップスター、ハン・ソッキュ(韓石圭)とシム・ウナ(沈銀河)。

チョ刑事を演じるハン・ソッキュが格好いい。そしてシム・ウナも美しい。こういう女性が猟奇的な部分を見せると怖い。幽霊役と殺人鬼役は美女に限る。もっとも、この映画ではシム・ウナ演じるチェ・スヨンが異常者であることは、仄めかされるだけで直接的には描かれていない。

次から次へとバラバラ死体が発見される。怪しいと思われた男もバラバラ死体となって見つかる。皆それぞれ体の一部が無くなっている。

最後に首のない縫合死体が見つかる。首はおそらく、チョ刑事のものを載せる予定だった。少なくともチョ刑事はそう思っていることがわかる。

韓国で公開時、観客はこの映画の主犯は誰で何を言いたかったのかを皆で推理しあい、何度も映画館に足を運んだそうで、興行的には大成功した。映像ははスタイリッシュであり、またアジア映画の弱点として音楽や音の使い方が下手というの点が上げられたのだが、この映画は本当に音と音楽の使い方が巧みである。特にエンヤのヴォカリーズ曲「Boadicea」の使い方は絶妙だ。韓国でよく起こる贈収賄事件を始め、警察の不祥事、盗聴・盗撮問題、児童虐待などにも触れている。

本当に「Tell me something」で何が何だかわからない部分があるが、わけのわからない怖さがあるのも確かである。

チョ刑事を車で轢こうとしたのはおそらくスヨンであろう。影から見てもこれはほぼ間違いないと思われる。

ただ写真に何が写っていたのか、子供の死はどういう関係があるのかないのかはっきりしない。

スヨンが父親から虐待されたことでおかしくなったことや、同性愛者であることなどは、はっきり示されてはいないが何となくわかる。

死体を切り刻んでいたスンミンは最後は全ての罪を自分で被ろうとしたのだろうか? スヨンを殺して自分も死のうと。

黒沢清の映画にも通じるところがあるのでネオクロサワファンは必見である。

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