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2020年6月10日 (水)

コンサートの記(641) 田部京子ピアノリサイタル2004@神戸新聞松方ホール

2004年11月12日 神戸新聞松方ホールにて

神戸へ。JR神戸駅から歩いてちょっとのところにある神戸新聞松方ホールに行く。今日はここで田部京子のピアノリサイタルを聴く。

松方ホールは海の見える、まだ新しい小綺麗なホール。シューボックス型のホールだが、音響的にはややもやもやして直接音が届かない憾みがある。5列目だからかなり前の方だ。

田部京子は日本を代表する女流ピアニストの一人だが、客の入りはそれほどでもない。今日は何といっても大阪のフェスティバルホールでヴァレリー・ゲルギエフ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団来日演奏会という超弩級の人気公演があるので関西のクラシックファンはそちらに集結したと思われる。

今日は客席からくしゃみや咳がたびたび出るのが少し気になる。風邪が流行っているのだろうか。

田部のピアノは明晰でテクニックも抜群だ。

シューベルトの即興曲は私も大好きな曲だが、これは田部の十八番で典雅な音世界が展開された。左側の席なので田部の手元がよく見える。華麗な鍵盤捌きだ。

メンデルスゾーンの「無言歌集」も味わいある大人の演奏となっていた。

グリーグの「ペール・ギュント」第1組曲がプログラムされているのが面白い。田部のグリーグを生で聴くのは2度目。以前は池袋の東京芸術劇場コンサートホールで、日本フィルハーモニー交響楽団のサンデーコンサートで聴いている。グリーグのピアノ協奏曲を弾いていた。その時も感じたのだが、田部のグリーグは清冽だ。透明でいながら滴るような瑞々しさがある。清潔感溢れる演奏で北欧の抒情というものを堪能する。

グリーグのピアノ曲はノルウェーのピアニスト、アイナル・ステーン・ノックレベルグの演奏を世田谷美術館講堂で聴いているが、田部のグリーグはノックレベルグと比べると煌びやかな印象がある。ノックレベルグの素朴さの方がグリーグに近いとは思うが。

ラストはシューベルトの「さすらい人幻想曲」。麗しきさすらい人だ。歌が実に清々しい。

アンコールは3曲。シューベルト作曲リスト編曲「セレナーデ」。しとやかな「セレナーデ」だ。

リスト「リゴレットパラフレーズ」。超絶技巧の曲だが、間然するところがない演奏。

3曲目はシューベルトの「アヴェ・マリア」。テクニック的には簡単だと思うが聴かせる。優しさ溢れる演奏で、幸せに浸れる。

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