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2020年7月28日 (火)

配信公演 阪哲朗指揮山形交響楽団 「ベートーヴェン交響曲スペシャル」第2回(文字のみ)

2020年7月25日 山形市のやまぎん県民ホールからの配信

午後4時からクラシック音楽配信サイト、カーテンコールで阪哲朗指揮山形交響楽団による「ベートーヴェン交響曲スペシャル」の第2回公演を視聴。やまぎん県民ホールからの配信。入場者数を絞った上での有観客公演である。

曲目は、ベートーヴェンの交響曲第2番と第8番。

まず、山形交響楽団専務理事である西濱秀樹によるプレトークがある。西濱秀樹は関西フィルハーモニー管弦楽団時代もユーモアに富んだプレトークを行っており、好評であった。その後、指揮者の阪哲朗も登場して、ベートーヴェンに関するトーク。「ベートーヴェンの交響曲第2番を演奏会でお聴きになったことのある方、いらっしゃいます?」という話になる。東京や関西はオーケストラの数も多く、ベートーヴェン・チクルスなども珍しくはないが、山形県内にプロのオーケストラは山形交響楽団だけ。交響曲第2番はそれほどメジャーな曲ではないので、生では聴いたことのない方も多いようである。阪哲朗もベートーヴェンの交響曲第2番を指揮するのは生涯2度目だそうである。

スコアであるが、ブライトコプフ(ブライトコップ)の新版を使用するそうである。新版は「原典版」と命名されているようだ。

トランペットやホルンはナチュラル仕様のものを使用。バロックティンパニも用いたHIPによる演奏である。古典配置を採用。


交響曲第2番では阪はタクトを使って指揮する。
交響曲第2番は、ベートーヴェンの交響曲の中では旋律重視の優美な曲と捉えられているが、HIPを駆使するとベートーヴェンの斬新さが浮かび上がる。弦も管も美しく、瑞々しさ溢れる演奏となった。
匂うような「青春の息吹」が感じられるのも特徴である。


休憩時間には、やまぎん県民ホールの紹介VTRも流れる。第1回の「ベートーヴェン交響曲スペシャル」でも流れたVTRだそうだが、1回目の日(七夕であった)には私はよそに行っており、アーカイブとしても残さないということだったので、観るのは初めてである。山響の楽団員がホール内各所で演奏する様子が流れた。山形の伝統工芸をモチーフにした飾りがあったり、カーペットの模様が最上川の流れをイメージしたものであったりと、郷土愛に満ちた内装である。


交響曲第8番。ベートーヴェン自身が最も気に入っていた交響曲として知られているが、ベートーヴェンの生前から今に至るまで人気は今ひとつである。明るめの曲調による小型の交響曲であるため、「ベートーヴェンらしくない」というのがその理由だと思われるが、「そもそもベートーヴェンらしさ」とは何かという問題もある。所詮はパブリック・イメージである。

阪は、この曲はノンタクトで指揮。生き生きとした音楽作りである。
この曲においてベートーヴェンが描いた明るさは、ある意味突き抜けており、第九を書くのはまだ先のことであるが、彼岸が見えているようでもある。
阪の指揮の上手さもあって、他の交響曲からは窺えない豪快な明るさもはっきりと感じ取ることが出来る。
フランスでいうところの「エスプリ・ゴーロワ(エスプリ・ゴロワ。「ゴール人気質」のこと)」のようだ。

交響曲第7番と第8番は双子の交響曲とも捉えられているが、第7番は音楽と人間の肉体的な美を描き、第8番ではより精神的なものを讃えているようにも思われる。第5と「田園」同様、相互補完的な関係である。


新型コロナ対策のため、客席で大声を上げることは禁止だが、客席の後ろの方には、「ブラボー」プレート(山形交響楽団の公式Twitterなどで、やまぎん県民ホールが配布したものであることがわかった)を掲げている人も何人かいる。
連続ドラマ「半沢直樹」の続編が始まったということもあり(?)、「やられたらやり返す」ということで(??)、阪哲朗も最後は「感謝」という言葉の書かれたプレートを拡げて、「文字返し」(???)で応えていた。

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