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2020年9月12日 (土)

DVD ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団 「展覧会の絵」「海」「惑星」

2005年11月24日

ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏会の模様を収めたDVDを視聴。ユニテルの制作。フィリップス・レーベル。
オーマンディは私がクラシック音楽を聴き始めた頃に好きだった指揮者の一人。かつてほどではないが今でも好きな音楽家だ。

1978年と79年、フィラデルフィア管弦楽団の本拠地であるアカデミー・オブ・ミュージックでの収録。
アカデミー・オブ・ミュージックは音響の悪さで有名で、オーマンディの後任となったリッカルド・ムーティは、アカデミー・オブ・ミュージックの音響が不満で、本拠地移転を何度も訴えるも叶えられなかったためフィラデルフィアを離任した、という噂もある。現在はフィラデルフィア管は新しく出来たホールに本拠地を移している。

ホールはともかくとして演奏は 晴らしい。
曲目は、ムソルグスキーの「展覧会の絵」、ドビュッシーの「海」、ホルストの「惑星」というショーピースが並ぶ。
弦の輝き、ブラスの威力、ともに圧倒される。こうした演奏が毎週のように、しかも40年以上に渡り聴くことの出来たフィラデルフィアの音楽愛好家はさぞや幸せだったろう。

オーマンディの指揮は、比較的地味で、例えばレナード・バーンスタインのような外連もなければ、カラヤンのような威厳もない。ショルティのようにやる気が前身から迸っているということもない。無駄のない動きで、主旋律を演奏しているプレーヤーに指示を与えるだけである。
こういう指揮ぶりもオーケストラプレーヤーから信頼を得やすいのではないだろうか。オーマンディは自らの指揮するオーケストラの音が、「フィラデルフィア・サウンド」と称されたことに異を唱え、「フィラデルフィア・サウンドなんてない。あるのはオーマンディ・サウンドだ」と答えたり、自分で自分のことを「独裁者」と言ったりしたそうだが、少なくともこの映像を観る限りでは、「俺が主役だ!」という出しゃばった感じは全く受けない。誠実そのものの指揮姿だ。

オーマンディは芸名で、本名はイェーネ・ブラウという。ハンガリーの生まれで優秀なヴァイオリニストであった。アメリカでの演奏旅行計画をマネージャーから持ちかけられて渡米。ところがそれは詐欺であり、ブラウ青年は無一文でニューヨークの街を彷徨うことになる。幸い、ヴァイオリンの腕がものをいい、オーケストラのコンサートマスターになれた。その後、指揮者に転向し、フィラデルフィア管弦楽団のシェフとなってからは全世界で最も人気のある指揮者の一人として名声を博した。

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