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2020年9月24日 (木)

これまでに観た映画より(211) 「12人の怒れる男」

2006年1月19日

DVDで「12人の怒れる男」を観る。ヘンリー・フォンダ主演作。陪審員を任された12人の男達による心理攻防戦を描いた作品。同名戯曲の映画化である。

これを基にした作品に現在大阪で公演中の三谷幸喜の舞台「12人の優しい日本人」があるが、本家の「12人の怒れる男」映画版の方が説得力があり、スリリングである。ともに頑なに有罪と言い張る男が出てくるのだが、なぜ有罪に拘るのか、その理由は映画版の方が説得力がある(現在上演中の「12人の優しい日本人」では、拘る男をやっているのが生瀬さんだからというのもある。初演の相島一之だったら説得力があったかも知れない)。

まあ、三谷さんが本気で説得力を求めているとも思えないので(求めているなら「実は彼女は」という一番やってはいけないことを書いたりはしない。しかも理詰めでいけば変なところがある)それは流すとして、「12人の怒れる男」はその背景に、スラムや人種差別といった根深い問題がある。偏見と思い込み。これをどう崩すかが、一番の鍵であり、ミステリー的な面白さは、面白くするための背景という側面が強い。「12人の優しい日本人」とはここが逆である。

三谷さんが本気で社会派になってしまったら、それもそれで困るので、あれはあれ、これはこれ、でいいのだ。

ヘンリー・フォンダを始め、往年の俳優達は、今から見ると少し芝居がかった演技をしているように見える。時代によって芝居も変わる。変わらない方が不思議である。だが、緊迫感、男同士のちょっとした心の通い合いなど、見事な映画であり、脚本であり、演出だ。

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