« 楽興の時(39) 京都坊主BAR 「MANGETSU LIVE vol.24」(オーボエ:國本恵路) | トップページ | DVD 「ショルティ・イン・コンサート」 »

2020年9月 9日 (水)

スタジアムにて(26) J2 京都サンガF.C.対ジェフユナイテッド千葉@サンガスタジアム by KYOCERA 2020.9.5

2020年9月5日 JR亀岡駅前のサンガスタジアム by KYOCERAにて

亀岡へ。サンガスタジアム by KYOCERAで明治安田生命J2リーグ、京都サンガF.C.の試合を観戦する。今日の相手はジェフユナイテッド千葉。私の出身地のチームと現住地のチームとの個人ダービーである。この顔合わせは私にとっては魅力的で、西京極時代にも何度か観戦に出向いている。当時のジェフにはまだ巻誠一郎がいたりした。

ジェフユナイテッド千葉(正式名はジェフユナイテッド市原・千葉)は、私が千葉に住んでいた頃は、千葉市の南にある市原市に本拠地を置くジェフユナイテッド市原というチームであり、JR五井駅からバスで向かうしかない市川臨海競技場に本拠地を置いていた。歩くと五井駅から40分ぐらい掛かるため、交通の便は最悪。スタジアム自体もJリーグの基準をギリギリで満たしたという程度であり、「Jリーグ最低のホームグラウンド」などと呼ばれていた。一度だけ観戦に出掛けたことがあるが、こぢんまりとしたスタジアムであり、陸上競技場ではあるが、ピッチは客席からそう遠くはなかった。だが、やはり交通の悪さには難儀した。その後、千葉市内の南の方にあるJR蘇我駅(京葉線のターミナルである)にほど近い川崎製鉄の土地であった場所にサッカー・ラグビー専用スタジアムであるフクダ電子アリーナ(略称:フクアリ)が建てられたが、私はフクダ電子アリーナには一度も行っていない。

千葉市というと、マリーンズにジェフがあってプロスポーツが充実しているというイメージを持たれることが多いようだが、それはごく最近の話である。

一方、京都府のスタジアム文化は47都道府県中最低レベルといわれており、西京極も交通至便という以外にサッカー用としては取り柄がない競技場であった。元々、サッカーよりも陸上競技の聖地として知られていた場所であり、Jリーグ最低の競技場である市原臨海から離れて京都に来たと思ったら、千葉にはフクアリが出来、変わってJリーグ最低の本拠地となった西京極で観戦することになるのだから、私自身のスポーツ運も余りないのかも知れない。

ということで西京極でのサッカー観戦に満足が得られず、Jリーグ観戦からも離れていたのだが、サンガスタジアムという臨場感溢れる球技場がようやく完成し、サッカーでワクワク体験を得られるようになった。西京極に比べると遠いが、田園が広がり、保津川が流れ、牛松山や愛宕山が聳えるという亀岡の地は日本の原風景に近く、京都市と亀岡市の境にある保津渓谷の風景もあたかも異世界への旅のような味わいがあって最高である。スマホの電波は届かなくなるが、それもまた異境への通過儀礼の一つのように感じられる。

Dsc_9462

前置きが長くなったが、とにかく試合である。今日はメインスタンドでの観戦である。席が選べたので、なるべく前の方の席を取る。取れたのはW13ゾーンの4列目7番。目の前でジェフの選手がウォーミングアップを行っていたり、話していたりするのが聞こえる席である。ファーサイドでのプレーが確認しづらいという難点はあるが、臨場感は素晴らしい。ただ、ゲーム全体を楽しみたいならバックスタンド3階席の方が個人的には良いように思う。前回もバックスタンド3階席で観たが、次からはバックスタンドでの観戦を増やそうと思っている。

Dsc_9472

怪我で長らく出場していなかったムードメーカーの森脇良太が復帰。現在、J2の得点王に君臨しているピーター ウタカの存在も大きいが、サンガはホームでは強いものの、アウェイではこのところ4戦1勝2敗1分けであり、肝心のホームでもここ2試合はいずれもドローと、なかなか上位に食い込むことが出来ないでいる。

 

サンガスタジアムのグルメはこれまで余り充実していなかったが、外側コンコースだけではなくゲート内にも飲食店がオープンするなど、本格的な稼働に近づいて来ている。

Dsc_9474


午後6時33分キックオフ。
ジェフイレブンは、一般的なフォーバックだが、その前の中盤の4人の選手も守備的であり、実質8人での守りとなる。ウタカを警戒しての作戦なのかも知れない。そのため、サンガの選手はフリーの場面をなかなか作ることが出来ず、「攻めあぐねている」という印象を受ける。元々、攻撃はウタカ頼みのところがあり、選手層のバランスが良いというわけではない。

ジェフは守備的ではあるが上がりにはスピードがあり、手強さを感じさせる。カウンターに自信があるため守りを厚く出来るのだと思われる。J2が長いが、元々は社会人の強豪、古河電工を前身とする名門チームであり、高校サッカーの強い千葉県に本拠地を置いているというアドバンテージもある。

サンガのチャンスは少ない。前半28分に、ゴール前でパスを受けたレナン モッタのシュートがゴールネットを揺らすが、これは明らかにオフサイドであり、得点とは認められない。

だがその後、相手キーパーから味方ディフェンダーへのパスをレナン モッタが取りに行き、ボールがこぼれてゴール前のウタカに繋がる。ウタカはこれを冷静にゴール真ん中にグラウンダーで決めてサンガが先制。サンガイレブンがメインスタンド側に集まり、森脇のリードで皆が両手を高く上げて合わせ、「ウォッシュウォッシュ」とコロナ絡みの手洗いパフォーマンスを行う。

 

サンガは前半アディショナルタイムにも、右サイドからのコーナーキックに森脇が頭で合わせ、こぼれた球がゴールポストに当たって跳ね返ったところをヨルディ バイスが頭で押し込んで追加点を挙げる。

 

後半はジェフもスリーバックに変えて攻撃的なスタイルに切り替える。一方のサンガは後半16分にウタカを引っ込め、守勢に回る。基本は5バックであり、攻勢に出た時はフォワードが相手ゴール前まで切り込むこともあるが無理にシュートは行わず、ボールをキープする時間を長くする。中盤でも途中から入った安藤淳が華麗なドリブルでの突破を見せるが、そのまま相手陣内深く攻め入ることはなく、結局バックパスを行って敵にボールを取られないことを優先させていた。

ジェフは田坂のロングシュートがゴールバーに当たって上に逸れるなど、サンガを脅かすが、最終ラインを分厚くしたサンガディフェンスを突破することは叶わず、2-0で京都サンガF.C.がジェフユナイテッド市原・千葉を下した。

Dsc_9477

| |

« 楽興の時(39) 京都坊主BAR 「MANGETSU LIVE vol.24」(オーボエ:國本恵路) | トップページ | DVD 「ショルティ・イン・コンサート」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 楽興の時(39) 京都坊主BAR 「MANGETSU LIVE vol.24」(オーボエ:國本恵路) | トップページ | DVD 「ショルティ・イン・コンサート」 »