« 観劇感想精選(360) SPAC 鈴木忠志演出「酒神ディオニソス」 | トップページ | コンサートの記(661) 小林研一郎指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団第542回定期演奏会 »

2020年10月20日 (火)

これまでに観た映画より(219) クシシュトフ・キェシロフスキ監督作品「殺人に関する短いフィルム」

2006年4月13日

DVDでポーランド映画「殺人に関する短いフィルム」を観る。クシシュトフ・キェシロフスキ監督作品。十戒をテーマにした10作品からなるテレビドラマ「デカローグ」(長編映画として映画館で上映されることもある)の中の1本にエピソードを加えて映画化したもの。「短い」とタイトルにあるが、これは「デカローグ」の時のタイトルをそのまま使ったもので、映画自体は85分の長さがあり、短いフィルムではない。

無気力な若者、身勝手なタクシー運転手、未来に燃える若手弁護士の三人が主な登場人物である。舞台となっているのはポーランドの古都クラクフ。

物語自体は特に目新しいものではないが、描き方は丁寧である。観る者の不安を掻き立てるような独特の映像美がいい。映像のそこかしこに配された不吉な記号が、さらに効果を高めている。
芸術映画であり、娯楽性には乏しいが「深い」一本である。

| |

« 観劇感想精選(360) SPAC 鈴木忠志演出「酒神ディオニソス」 | トップページ | コンサートの記(661) 小林研一郎指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団第542回定期演奏会 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 観劇感想精選(360) SPAC 鈴木忠志演出「酒神ディオニソス」 | トップページ | コンサートの記(661) 小林研一郎指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団第542回定期演奏会 »