« 美術回廊(60) 京都国立近代美術館 「生誕120年 藤田嗣治展」 | トップページ | コンサートの記(670) チェコ国立ブルノ歌劇場 「ドラマティック・アマデウス」2006@ザ・シンフォニーホール リムスキー=コルサコフ 歌劇「モーツァルトとサリエリ」(ステージ・オペラ形式)ほか »

2020年11月22日 (日)

これまでに観た映画より(228) アルフレッド・ヒッチコック監督作品「三十九夜」

2006年7月25日

DVDでアルフレッド・ヒッチコック監督作品、「三十九夜」を観る。500円DVDシリーズの1枚。原作はジョン・バカンの『三十九階段』(詩人でミステリーマニアでもあった、故・田村隆一大推薦の小説)。映画の原題も“The 39 steps”なのだが、どういうわけか、「三十九夜」という邦題になってしまった。1935年、ヒッチコックの英国時代の作品である。

ロンドンの劇場で、記憶男という抜群の記憶力を持つ男のショーを観ていたハネイというカナダ人が、劇場内での発砲事件をきっかけに英国の機密を海外に持ちだそうとする陰謀に巻き込まれていくというストーリー。ヒッチコックお得意の巻き込まれ型サスペンスだ。

「第三の男」の、どういうわけかスピーチをする羽目になるというエピソードを思わせるシーンがあったり(勿論製作は第二次大戦後のウィーンを舞台とした「第三の男」の方が後である)、「北北西に進路を取れ」でも見ることになる手法の原型が登場するなど興味深い。

最初は相手の男を殺人犯だと疑っていたのに、違うことが判明すると、途端にその男と恋に落ちてしまうという「お約束」を守る女性もきちんと出てくる。ヒッチコック作品の中ではそれほど知名度が高い方ではないと思うが(それでも有名ではある)傑作だ。

| |

« 美術回廊(60) 京都国立近代美術館 「生誕120年 藤田嗣治展」 | トップページ | コンサートの記(670) チェコ国立ブルノ歌劇場 「ドラマティック・アマデウス」2006@ザ・シンフォニーホール リムスキー=コルサコフ 歌劇「モーツァルトとサリエリ」(ステージ・オペラ形式)ほか »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 美術回廊(60) 京都国立近代美術館 「生誕120年 藤田嗣治展」 | トップページ | コンサートの記(670) チェコ国立ブルノ歌劇場 「ドラマティック・アマデウス」2006@ザ・シンフォニーホール リムスキー=コルサコフ 歌劇「モーツァルトとサリエリ」(ステージ・オペラ形式)ほか »