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2021年1月11日 (月)

これまでに観た映画より(239) 「アイデン&ティティ」

2006年12月12日

DVDで映画「アイデン&ティティ」を観る。俳優の田口トモロヲがメガホンを取った作品。原作:みうらじゅん、脚本:宮藤官九郎。出演:峯田和信、麻生久美子、中村獅道、マギーほか。

4人組のバンド・スピードウェイ。メジャーデビューしたばかりのスピードウェイだが、メジャーになっても生活が良くなるわけではない。バンドマンは使い捨てであり、明日が見えるわけでもない。
スピードウェイのギタリスト・中島(峯田和信)は、バンドの楽曲を一人で制作しているが、自分達が目指す音楽と音楽業界との間に隔たりを感じ、自分達は本当のロックをしていないと痛感している。そんな中島の前にボブ・ディランが現れる……

予想していたよりもずっと良い映画だった。ロックの映画だが、心を揺り動かすのではなく、胸にそっと染み込みタイプの物語だ。かといってロックしていないわけではなく、配分が絶妙である。
宮藤官九郎の脚本の巧さが光るが、あるいは宮藤自身がロックバンドのメンバーであることも関係しているのかも知れない。音楽もやる人の脚本はやらない人の脚本とは違うはずだし、この「アイデン&ティティ」の脚本もある意味音楽的である。

麻生久美子がかなり理想化された大人の女性を演じている。ああいう出来た女性はまずいないはずだが、本当にいたらいいな、と男ゆえに馬鹿である私は叶わぬことを思ってしまうのだった。

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