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2021年1月 3日 (日)

「逃げるは恥だが役に立つ~ガンバレ人類! 新春スペシャル」

午後9時から、MBS毎日放送(TBS系列)で、「逃げるは恥だが役に立つ~ガンバレ人類! 新春スペシャル」。高学歴恋愛弱者であった森山みくり(心理学系の大学院修士課程を修了、臨床心理士の資格を所有。新垣結衣)と津崎平匡(京都大学卒。星野源)の頭が良すぎるがためのぎこちない恋愛を描いて好評だった連続ドラマから4年ぶりの新作となる。
その後、二人は結婚するが、正式には結婚ではなく事実婚である。選択的夫婦別姓が日本でも採用される日を待って入籍するつもりというインテリにありがちな選択をしているのだが、それよりも前にみくりの妊娠がわかり、という展開。子どもを産むのに未婚のままというわけにはいかないので、みくりが津崎姓を選ぶことになる。

2019年から2020年までを描いており、娘の亜江(あこう)が生まれた後でコロナ禍がやって来るという設定である。

頭でっかちであるために踏み込めない二人を描いた「逃げるは恥だが役に立つ」だったが、今回も出産、子育て、コロナ禍での家族という場面において理知的すぎるがために情を抑えてしまい、時に後悔する二人が描かれる。当然と言えば当然だが余り変わってはいない。ただそれらもまたいつか来るハッピーエンドに到るための障壁である。
ちなみに「平匡はASDではないか」という説があるのだが、トイレットペーパーの感触に異常にこだわるなど、少なくともHSPを伴うASD的な要素(略称が多くなってしまって、医療的な知識がない人にはなにがなんだかわからないと思う。ただし、略さなくてもわかりにくいのは一緒である)は見られる。ただ、人の感情を察することが苦手とまでは言えず、失言をしてもすぐに気付いて落胆するため、ガチガチのASDではないと思われる。仮にASD傾向にあったとしても、それはむしろ情に流されず、常識にアンチテーゼを突きつけるという意味でプラスに働いている。

「逃げるは恥だが役に立つ」はコメディではあるが、案外、社会的な面が描かれていることが多く、前作ではみくりが大学院を修了するも就職出来ず、更には派遣切りに遭った高学歴難民、平匡も給料が高いが故にリストラされるという展開があった(高学歴難民問題は今でも解決されていない)。雇用を描いたドラマだったのだが、今回のドラマではみくりも平匡も良い企業に転職出来たという設定である。高学歴な二人であるため、親族にもやり手が多く、学歴がない人もアイデアで成功していたりする。ただ育児休暇を始めとする休暇の問題やハラスメント、ジェンダー、アイデンティティに関わる病気など、働く上や生きていく上での問題にきちんと向き合っているという印象を受けた。物わかりが良すぎる人が多すぎるのが現実離れしているようにも見えるのだが。

ちなみにラストの「恋ダンス」にはNGシーンも含まれ、現実世界を忘れさせてくれるような和やかなものとなっていた。

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