« これまでに観た映画より(257) 「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」 | トップページ | 2346月日(31) 「-人生旅的途上(じんせいたびのとじょう)- 没後20年 河島英五展」@京都文化博物館別館 »

2021年4月29日 (木)

コンサートの記(713) 大植英次指揮大阪フィルハーモニー交響楽団第430回定期演奏会

2009年7月29日 大阪・福島のザ・シンフォニーホールにて

午後7時から、ザ・シンフォニーホールで、大阪フィルハーモニー交響楽団の第430回定期演奏会に接する。今日の指揮は音楽監督の大植英次。

曲目は、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番(ヴァイオリン独奏:クリストフ・バラーティ)とサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」(オルガン独奏:室住素子)。


パガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番のソリストを務めるクリストフ・バラーティは、1979年、ハンガリーのブダペストに生まれ、ベネズエラに育った若手ヴァイオリニスト。祖国であるハンガリーのフランツ・リスト音楽院に学んだ俊英である。

パガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番は曲としてはそれほど面白いものではなく、特にオーケストラパートは貧弱だが、「ヴァイオリンの魔神」パガニーニだけに、ソロは華麗であり、それなりに気も利いていて楽しめる。

バラーティのヴァイオリンは音色が煌びやかで情熱的だ。汚い音を出すこともなく、技術も極めて高い。良いヴァイオリニストである。

バラーティは、アンコールとして、イザイの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番」より第1楽章と、J・S・バッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ」第2番より“サラバンド”を弾く。バッハはもっと奥行きがあると良かったが、それでも優れた演奏である。


サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」。

第2楽章の第2部は大植のヒロイックな音楽作りが発揮され、高揚感のある聴き応えのある演奏となった。ただその他の部分では、音の洗練、技術ともにもっと高いものが望まれる。金管は破裂するような音を出した箇所があっただけに特に。


完璧ではなかったが、楽しめる演奏会ではあった。

| |

« これまでに観た映画より(257) 「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」 | トップページ | 2346月日(31) 「-人生旅的途上(じんせいたびのとじょう)- 没後20年 河島英五展」@京都文化博物館別館 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« これまでに観た映画より(257) 「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」 | トップページ | 2346月日(31) 「-人生旅的途上(じんせいたびのとじょう)- 没後20年 河島英五展」@京都文化博物館別館 »