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2021年5月29日 (土)

観劇感想精選(398) 「ANJIN イングリッシュ・サムライ」

2010年1月23日 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて観劇

午後6時から梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで、「ANJIN イングリッシュ・サムライ」を観る。徳川家康に仕えた三浦按針ことウィリアム・アダムスを主人公にした日英合作の舞台である。脚本:マイク・ポウルトン、共同脚本執筆:河合祥一郎、演出:グレゴリー・ドーラン(ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー)。出演は、市村正親、オーウェン・ティール、藤原竜也、高橋和也、床嶋佳子ほか。

名前だけは有名だが、実際はどういう人だったのか余り知られていない三浦按針(1564年生まれでシェイクスピアと同い年であり、そのため英国のロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが制作に参加している)を主人公に、関ヶ原の戦いや大坂の陣の起こる激動の時代を綴る叙事詩である。途中休憩20分を含めて上演時間約3時間半という長編。

セリフは英語と日本語で、舞台両端に字幕が出る。

イギリス人でありながら、旗本・三浦按針となり、イギリス人でも日本人でもなくなったウィリアム・アダムス(オーウェン・ティール)と、名門・北条氏の出身で侍の心を持ちながら宣教師となったドメニコ(藤原竜也)という、自我が二つに引き裂かれた人物が登場する。ただ、彼らの苦悩を描くという点では突っ込みが甘く、せっかくの設定を生かし切れなかったように見えた。その他の点では、優れた舞台であったように思う。

役者は大熱演。特に驚異的な長ゼリフをこなす徳川家康役の市村正親、英語のセリフをこなした藤原竜也(役作りのために2ヶ月に渡ってロンドンで英語の特訓に挑んだという)の二人の演技には脱帽ものである。

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