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2022年3月 6日 (日)

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に関するメモ(3)

2022年2月27日

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。源頼朝(大泉洋)がいよいよ鎌倉入りする。2万騎を率いる上総介平広常(上総広常。演じるのは佐藤浩市)であるが、新たに加わった畠山重忠(中川大志)の方が見栄えがいいという頼朝の命令で先陣を譲ることになり、誇りが傷つけられる。上総広常は、味方ながらも難敵ということで、佐藤浩市が2004年の大河ドラマ「新選組!」で演じた芹沢鴨と同じ役割である。それを示すように、広常が瓢箪で酒をあおるという、芹沢のトレードマーク的な仕草をする場面がある。ちなみに芹沢鴨も広常同様、平家の血筋でかなりの名家の出である。

「新選組!」で土方歳三を演じた山本耕史が今回は三浦義村役で出ているが、ブレーン役であり、やはり「新選組!」の時と全く同じ役回りとなっている。

三谷幸喜は、バルザックの「登場人物再登場法」のようなものを用いることがあり、例えば、「振り返れば奴がいる」の中川淳一外科部長(鹿賀丈史)は、その後「古畑任三郎」に登場している。
以前は、「赤い洗面器を頭の上に乗せた女」のエピソードが様々な作品に登場していたが、その他にも、舞台「出口なし!」で唐沢寿明が語っていたセリフを、映画「記憶にございません」では中井貴一が語っていたりと、作品の枠を超えて繋がることもある。

鎌倉に向かっている源義経(菅田将暉)であるが、急に富士山登山を思いついたり、潮の香りを聞いて海を見に出掛けてしまうなど、衝動を抑えられない傾向がある。発想も合理的だが大胆で、人の内面に疎そうである。
実は、源義経にはADHD説が存在する。直接診断しようもない故人に勝手にレッテル張りしてはいけないのだが、説自体はかなり以前から存在しており、今回はそれに則ったのかも知れない。

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