スタジアムにて(39) J2 京都サンガF.C.対東京ヴェルディ@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 2015.5.9
2015年5月9日 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場
午後2時から、京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場で、J2の京都サンガF.C.対東京ヴェルディの試合を観戦。優待券を貰ったので観に出かけたのである。
Jリーグというのはとにかく移籍が多く、そのためチームの応援は出来ても選手の応援はしづらいところがある。応援している選手がすぐに敵チームに移籍してしまう可能性も高いからだ。サンガにも以前は有名選手が何人もいたのだが、今はJ2の得点王にもなったことがある大黒将志が知られている程度である。ちなみに昨シーズン終了後に12人もの選手が移籍などで退団、新加入の選手も10人ということで、1年で別のチームへと様変わりしたことになる。
J1昇格とJ2降格を繰り返して「エレベーターチーム」などと揶揄されたこともあるサンガ。例年ならJ2で上位にいて昇格まであと一歩というところで届かずというケースが多いのだが、今年は成績が振るわず、3勝7敗2分けで18位。前節ではJ2最下位にいるFC岐阜にも勝てずにドローと苦戦中である。
普段はメインスタンドから観ることが多いのだが、今日は券の関係で、バックスタンドでの観戦。バックスタンドはauがネーミングライツを獲得して、au自由席という名称になっている。京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場という長い名前のスタジアムもネーミングライツを募集したのだが、手を挙げる企業や団体は現れなかった(後記:サンガが本拠地スタジアムを亀岡に移した2019年になってようやく、たけびしスタジアム京都となっている)。
基本的に陸上競技場であるため、スタンドからピッチまでが遠く、臨場感には欠ける。ピッチの近くから観ることの出来るエキサイティングシートというものもあるのだが、エキサイトというほどでもないためか(私はエキサイティングシート初登場の試合で、エキサイティングシートから試合を観戦している)、今年はエキサイティングシートもピッチから遠い所に下がってしまった。
京都府亀岡市にサッカー専用のスタジアムが建てられる計画があり、2017年度の完成を目指しているが、色々と問題があり、順調に行くのかはわからない(後記:場所を移して2019年にオープン)。
相手の東京ヴェルディは、Jリーグ(今のJ1)の初代王者である(当時の名前はヴェルディ川崎)が、親会社であった読売新聞が系列の日本テレビのアナウンサーに、自身が持つチームを「読売ヴェルディ川崎」と呼ばせ(他のチームも日産横浜マリノス、三菱浦和レッズなどと親会社の名前入りで呼ばせていた)、ゴールの際にも「読売! 読売!」と連呼させるなどしたため、ヴェルディのサポーターからも「読売グループを応援しているのではない」とクレームが入ったりした。また選手が川崎市の等々力競技場の状態の悪さに難癖を付け、更に読売側が強引に本拠地を東京スタジアム(味の素スタジアム)に移そうとした経緯があり、すでにフロンターレのあった川崎市民からもFC東京のあった東京都民からも見放されて不人気チームになり、J2落ちしてから長い。今年も今のままでは昇格は難しい。
今日は雨が降るとの予報もあったが、幸い降雨はなく、試合終盤には太陽の光も射す。
低迷気味のチーム同士の試合とあって、観ていてそれほど面白い展開とはならない。サンガは攻撃時に選手達の上がりが遅く、相手に掛けるプレッシャーが弱い。ヴェルディもパスサッカーで有利に試合を運んでいるが、攻め上がりは余り速くない。
前半30分過ぎに、ヴェルディの平本一樹が中央を突破してゴールエリア近くまで攻め込んでシュート。これが決まり、ヴェルディが先制する。その後、ヴェルディがパスで時間稼ぎを行ったため、サンガサポーターからブーイングを受ける。
ヴェルディが正面からシュートを放ってくるのに対して、サンガは角度のないところからしかシュートが打てない。ヴェルディのディフェンスを正面から破るだけのキープ力が今年のサンガには欠けている。
敗色濃厚のサンガだったが、後半36分過ぎに伊藤優汰が右サイドを突破。更に抜群のドリブル力で、サイドからゴールに近づき、クロスを上げる。これに途中出場のロビーニョが頭で合わせると、ボールはワンバウンドしてヴェルディゴールのネット上方を揺らす。サンガ同点、1-1。その後もサンガがチャンスを作るが、攻め方のバリエーションが豊富でないため、ヴェルディディフェンスをあともうちょっとのところで破ることが出来ない。試合は結局、1-1のドローに終わった。サンガとしては何とか負けなかったという格好であるが、この戦い方では今年は今後も望み薄である(結局、J1昇格を果たすのは2022年まで掛かった)。
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