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2022年8月21日 (日)

コンサートの記(799) 玉置浩二 CONCERT TOUR 2022 「故郷楽団 35th ANNIVERSARY~星路(みち)~」@ロームシアター京都メインホール

2022年8月16日 左京区岡崎のロームシアター京都メインホールにて

午後6時から、左京区岡崎のロームシアター京都メインホールで、玉置浩二 CONCERT TOUR 2022「故郷楽団 35th ANNIVERSARY ~星路(みち)~」を聴く。昨年に続いて2年連続でロームシアター京都メインホールに登場する玉置浩二。これまで玉置浩二のライブには3回接しているが3回とも雨ということで、結構な雨男であることが分かる。

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今回も前回の「故郷楽団」コンサート同様、バンドを下手側に寄せての演奏となる。

本編が始まる前に、スクリーンに1992年の映像が投影される。玉置浩二が実父と共に宗谷岬から旭川の実家まで歩くという旅の物語。途中、玉置浩二が父親に、「ミック・ジャガーって知ってる?」と聞き、父親が「あれだべ、料理だべ」と答えるシーンがある。「ミック・ジャガー」を「肉じゃが」と聞き間違えたようだ。客席から笑い声が起こっていた。


玉置浩二はオーケストラとの共演を行った際に、オーケストラコンサートには途中休憩があることを知り、以降は自身のコンサートも途中休憩を入れて二部制のコンサートとしている。

インストによる「あこがれ」を経て「カリント工場の煙突の上に」でスタート。昨年はアルバム「Chocolate Cosmos」からの楽曲が中心となったが、今回は、特に前半は幅広い時代の楽曲が採用されていた。前半には、昨年のコンサートのアンコール曲であった「しあわせのランプ」も歌われる。

第2部の途中からは、玉置浩二ファンでなくても知っている楽曲も増え、密度を増す。玉置浩二の歌声は一種の呪力があり、聴き手を有無を言わさず座席へと吸い付けてしまう。一種の神聖な力の働きがあるのだ。特に「Mr.LONELY」以降はその呪力は増していく。勿論、手拍子などは打ったりするのだが、精神的には明らかに玉置浩二の支配下にある。政治と宗教絡みの話が続いている昨今であるが、玉置浩二はシンガーソングライターにならなかった場合は、新宗教の教祖にもなれたのかも知れない。そのためのカリスマ性には全く欠けていないと断言しても良い。それでいて表現は自然であるため、聴衆は直接心をわしづかみにされたような感覚に陥るのだ。こちらも全身を耳にする感覚で玉置の歌声に傾聴する。

「JUNK LAND」を経て、最も盛り上がる「田園」に突入。客席は総立ちとなって手拍子を送る。玉置はお約束通り、「愛はここにある」の続きを「京都にある」と続けて拍手を受けていた。

最後の曲は「メロディー」。あたかも自分が昔経験したことのあるような光景が頭の中に広がっていく。日本人の集合的無意識に訴えかける曲と書くべきだろうか。玉置浩二の歌声は、その歌の舞台へと聴く者を運んでいく。「Mr.LONELY」の最後のスキャットの部分と「メロディー」のラストの数小節は玉置はマイクから離れて地声による歌唱を聴かせていた。

アンコールがあるかと思ったが、なしで終了。先に行われた公演でもアンコールはなかったようだが、今日は午後8時から五山送り火の点火があるので、それまでに終わらせる必要もあったのかも知れない(実際、当初のセットリストから1曲カットされていたようである)。

大文字の送り火はロームシアター京都の中庭であるローム・スクエアから見ることが出来る。
ということで、ロームシアターから出てローム・スクエアに出ると地表が濡れていて、水たまりもあちこちに出来ている。どうやらコンサート中に一雨来たようだ。ということで、玉置浩二のコンサートには4回行って4回とも雨が降るという結果になった。相当な雨男のようである(玉置浩二の雨男エピソードについては様々なファンが記している)。ただ今回はコンサート中に降ったため、行きや帰りに濡れたり傘が必要になることは一切なかった。

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午後8時を幾分か回ったところで大文字に点火。雷光が時折輝く中での点火である。ローム・スクエアのある左京区岡崎は今出川通よりも大分南にあるので、横面からの大文字となった。
そのまま大文字に向かって歩いて帰路につく。

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