これまでに観た映画より(318) 第44回ぴあフィルムフェスティバル in 京都 ブラック&ブラック「ザ・ビッグ・ビート:ファッツ・ドミノとロックンロールの誕生」 ピーター・バラカンのアフタートーク付き
2022年11月25日 京都文化博物館フィルムシアターにて
午後6時から、京都文化博物館フィルムシアターで、第44回ぴあフィルムフェスティバル in 京都、ブラック&ブラック 日本未公開/関西初上映の音楽映画「ザ・ビッグ・ビート:ファッツ・ドミノとロックンロールの誕生」をピーター・バラカンのアフタートーク付きで観る。
共にルイジアナ州ニューオーリンズ近郊に生まれたファッツ・ドミノとデイヴ・バーソロミューを中心に、黒人音楽がリズム&ブルールへ、そしてロックンロールへと昇華する過程を様々なミュージシャンや伝記作家などへのインタビューと往年の演奏姿によって綴る音楽映画である。
ジャズ発祥の地としても名高いニューオーリンスが生んだ二人の天才音楽家が生み出した音楽が、エルヴィス・プレスリーやビートルズなどの白人ミュージシャンに影響を与え、ロックンロールという名を与えられていく。
ちなみに、リズム&ブルースは1949年に生まれたとされる言葉で、それまでは黒人の音楽を指す専門用語はほとんど存在しなかったようである。ただ、リズム&ブルースは、黒人音楽のイメージが余りに強いため、ロックンロールという新語が生まれたようだ。ともあり、ファッツ・ドミノが生み出し、デイヴ・バーソロミューが演奏とプロデュースを手掛けた音楽は全米で大ヒット。新たな音楽の潮流を生むことになった。
ブラスの分厚いニューオーリンズサウンドがとにかく華やかで、音楽性の豊かさに魅せられる。
ピーター・バラカンのアフタートークは、ニューオーリンズの紹介を中心としたもので(持ち時間が限られていたためにそこから先に行けなかったということもある)、フレンチクオーターと呼ばれる地域があり、フランス統治時代の面影が残っている(ルイジアナ州のルイジアナとはルイ○世のルイ由来の地名であり、オーリンズとはフランスのオルレアン地方が由来である)。フレンチクオーターの北の方にコンゴスクエアという場所があるが、ここで黒人奴隷達が週に1回音楽を奏でることが許されたそうで、ここが黒人音楽の発祥の地ということになるようである。音楽をすることを許されたのは、ピーター・バラカンによると統治していたフランスがカトリックの国であったことが大きいという。その他の地域、イギリスの統治下にあったところは、黒人が音楽を奏でることは許されなかったそうである。
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