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2024年2月28日 (水)

コンサートの記(831) 川瀬賢太郎指揮 京都市交響楽団第686回定期演奏会

2024年2月17日

午後2時30分から、京都コンサートホールで、京都市交響楽団の第686回定期演奏会を聴く。今日の指揮者は川瀬賢太郎。

若くして認められている川瀬賢太郎。東京音楽大学で広上淳一に師事し、神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者を経て、現在は名古屋フィルハーモニー交響楽団の音楽監督を務めている。


曲目は、ウィントン・マルサリスのヴァイオリン協奏曲ニ調(ヴァイオリン独奏:石田泰尚)とドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。


午後2時から川瀬賢太郎によるプレトークがある。川瀬はマルサリスのヴァイオリン協奏曲ニ調をCDで聴いて、「(神奈川フィルコンサートマスターの)石田さんにぴったりだ」と思って、石田をソリストに演奏を行うことにしたそうだ。
ドヴォルザークの「新世界」交響曲に関しては、コロナ禍中に総譜を点検した際に、これまで演奏されてきたのとは違う箇所をいくつか発見したそうで、今回は発見した箇所を新しい形で演奏するとした。


マルサリスのヴァイオリン協奏曲ニ調。コンサーマスターは泉原隆志。フォアシュピーラーに尾﨑平。
現役のジャズ演奏家としては最も有名だと思われるウィントン・マルサリス。クラシックのトランペッターとしても活躍しており、CDなどもいくつか出している。

叙情に満ちたヴァイオリンソロでスタート。オーケストラ奏者の足踏みや手拍子なども入り、いかにもジャズなテイストの部分もある曲である。演奏時間約40分とヴァイオリン協奏曲としては大作だが、演奏時間が長すぎるようにも感じられた。

アンコール演奏は、ジョン・ウィリアムズの「シンドラーのリスト」よりメインテーマ。哀切な曲調を石田は巧みに奏でていた。


ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。石田泰尚がコンサートマスターに入り、泉原隆志がフォアシュピーラーに回る。
若々しさの光る演奏となった。中庸からやや速めのテンポによる演奏だったが、スケールも適切であり、音色にも適度な輝かしさと渋みが宿っていた。
第1楽章の金管と、第3楽章の第1ヴァイオリンの音型が通常とは違って聞こえたが、そこが新たに発見した箇所なのかどうかは不明である。


京都市交響楽団の楽団長でもある門川大作京都市長が退任するということで、演奏終了後に門川市長がステージ上に呼ばれ、花束贈呈が行われた。

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