NHK連続テレビ小説「ブギウギ」総集編
2024年5月6日
録画しておいた連続テレビ小説「ブギウギ 総集編」前・後編を見る。主演:趣里。出演:草彅剛、柳葉敏郎、水川あさみ、菊地凛子、水上恒司、生瀬勝久、黒崎煌代、伊原六花、蒼井優、翼和希、近藤芳正、黒田有、村上新悟、木野花、森永悠希、吉柳咲良、市川実和子、三浦獠太、みのすけ、中村倫也、藤間爽子、田中麗奈、水澤紳悟、小雪、三浦誠己、富田望生、ふせえり、陰山泰、新納慎也、安井順平、中越典子、橋本じゅん、升毅、澤井梨丘ほか。脚本:足立紳、櫻井剛。音楽:服部隆之。
「東京ブギウギ」などで知られるブギの女王、笠置シヅ子(歌手時代の表記は笠置シズ子)をモデルに、歌と踊りで綴る昭和絵巻。
1話15分だが、週5回放送、半年続くので、結構な長さであるが、総集編として上手くまとめてある。
ヒロインの福来スズ子を演じる趣里の歌の進歩が確認出来るのが大きい。第1回での「東京ブギウギ」では旋律通りの歌い方といった印象だが、次第に即興性を増し、最後のバラード版「東京ブギウギ」では本職の歌手も真っ青の出来まで高めている。
NHK大阪放送局(JOBK)の制作だけに、血の繋がらない親子や師弟関係、悲恋など人情の描き方も上手く、華やかさと哀しさを合わせ持った良作となっている。戦時突入で公演が思うように打てなくなる様子が、エンターテインメント界を直撃したコロナ禍にも繋がり、芸術や芸能のパワーを示すメッセージも込められている。
初の朝ドラ出演で、服部良一をモデルとした羽鳥善一を演じた草彅剛の存在感はやはり大きく、羽鳥が望んだ「ジャズ」を演技で体現しているかのよう。同時期に西島秀俊や濱田岳が指揮者役で他のドラマに出ていたが、草彅剛の動きと佇まいが一番指揮者っぽい。
意外に不評の声もあった富田望生や三浦獠太であるが、初々しさもあり、好演といって良いと思う。
少し抜けた弟、六郎を演じた黒崎煌代。高倍率のオーディションを何度も突破した猛者だが、人とは違ったキャラを巧みに演じている。実は脚本の足立紳の息子が発達障害の傾向があるそうで、そうした要素を取り入れることになったようである。
未来の大女優候補である伊原六花。OSKで40年以上に渡って舞台に立ち続けたという秋月恵美子がモデルとされる秋山美月を、最初は少し生意気な後輩として、後には東京でスズ子と同居しながら夢を追う盟友として生き生きと演じていた。彼女は「バブリーダンス」で有名になった大阪府立登美丘高校ダンス部の元キャプテンであり、梅丸少女歌劇団を引っ張って行くであろう姿が様になっていた。
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