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2024年6月10日 (月)

NHK「かんさい熱視線 奈良を“音楽の都”へ ピアニスト・反田恭平」

2024年5月26日

NHK「かんさい熱視線 奈良を“音楽の都”へ ピアニスト・反田恭平」を見る。昨年の11月にオンエアされたものの再放送。反田恭平が奈良県文化会館(現在は耐震工事のため休館中)の芸術監督に就任することが発表されたのを受けての再放送だと思われる。

ショパン国際コンクールで2位となり、内田光子と並ぶ日本人最高位を獲得した反田恭平であるが、1位を取れなかったことに心残りがあり、次世代から1位を取れる逸材を生み出す学び舎を作り出そうと、奈良で教育活動を始めた。反田が教育活動の拠点の条件としてあげたのが、「空気が澄んでいること」「文化・歴史的背景があること」「外国人が多く訪れる場所であること」で、それに合致するのが奈良だった。指揮活動もしている反田は、株式会社立であるジャパン・ナショナル・オーケストラ(JNO)を結成。若手の実力派を集めている。本拠地は響きの良い、やまと郡山城ホールに置いているが、あるいは芸術監督となった奈良県文化会館国際ホールに移るかも知れない。
現在、奈良県ではムジークフェストならという音楽祭が行われているが、知名度は今ひとつで、ほとんど奈良の人しか知らない。奈良フィルハーモニー管弦楽団というプロオーケストラもあるが、定期演奏会は年2回ほどで、恵まれた状態にあるとは言えないのが現状である。
そんな奈良から音楽発信をすべく、反田とJNOは世界中で演奏会を行い、反田のみならずJNOのメンバーも奈良で教育活動も行っている。

東大寺開山・良弁僧正1250年御遠忌の法要として東大寺大仏殿の前での奉納演奏を行うことになった反田とJNO。反田は大の雨男だそうで、デビュー2年目のツアーの時は毎回雨。東大寺大仏殿の前での演奏当日も雨となった。悪環境の中ではあったが、ショパンの「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」と、ブラームスの交響曲第1番が演奏される。リハーサルにもカメラが入っているが、反田と年の近いメンバー同士ということもあって、対等の立場で「仲間」として音楽が形作られていく様を見ることが出来、一世代前の指揮者とオーケストラの関係とは大分異なっていることが分かる。

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