NHKスペシャル「サイパン陥落から80年 “最後の1人を殺すまで” サイパン戦 発掘・米軍の音声記録」
2024年8月18日
NHKスペシャル「サイパン陥落から80年 “最後の1人を殺すまで” サイパン戦 発掘・米軍の音声記録」を見る。新たに発見されたアメリカのラリー・ヘイズら通信兵による米兵へのインタビュー音声などが公開されている。
日米戦争において大きなターニングポイントとなったサイパン決戦。日本がサイパンを絶対国防圏として重要な防衛ラインと見ていたのと同様に、アメリカもサイパンも日本本土攻撃の重要拠点になる場所として是が非でも取りたい場所であった。サイパンを落とせば、そこから飛び立ったB29が日本本土に直接爆撃を行うことが出来る。当時のサイパンには日本からの移民約2万人が原住民と共に暮らしていた。
サイパンでの戦いに投じられた兵員はアメリカが日本の約倍。序盤から日本は兵力の大半を失うなど不利な展開であったが、「万歳! 万歳!」と叫びながら突撃する攻撃は米軍を大いに悩ませる。
米軍は南北戦争での教訓もあったと思われるが、民間人にはなるべく手を出さないつもりであったが、崖際に追い込まれても降伏せず、自死を選ぶ民間人を見て、「日本人に対してはそうしたやり方は通じない」として、無差別攻撃へと方向転換を行っている。
日本側も、陸軍省の佐藤賢了が「女子供には玉砕してもらいたい。大和民族の気魂を世界と歴史に示すために、生き延びずにみんな死ね」と、自死を強要する方針であった。
通信兵が録音した音声はアメリカでは公開されることなく、眠ることとなった。
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