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2024年11月11日 (月)

これまでに観た映画より(351) 「一粒の麦 荻野吟子の生涯」

2020年2月12日 京都シネマにて

京都シネマで日本映画「一粒の麦 荻野吟子の生涯」を観る。山田火砂子監督作品。出演は、若村麻由美、山本耕史、賀来千香子、佐野史郎、綿引勝彦、渡辺梓、堀内正美、平泉成、山口馬木也、柄本明、小倉一郎、渡辺哲、斉藤とも子、磯村みどり、村木路子ほか。音楽:渋谷毅。

日本初の女医である荻野吟子(若村麻由美が演じている)の伝記映画であり、日本赤十字社、日本医師会、日本女医会など多くの団体から後援を受けている。

幅広い層に訴えるため、極めてわかりやすい展開が行われている。そのためその人物の地位の説明など、後の展開には特に繋がらないセリフも多く、不自然な印象にはなっているが、荻野吟子が辿った激動の生涯はよく伝わってくる。

映画としては俳優の演技にムラがあるのが難点。多分、余りリハーサルを重ねずに撮ったと思われるテイクがいくつもあり、興ざめにはなる。子役を悪くいいたくはないが、他にもっと良い子はいなかったのだろうか。この間観た周防正行監督の「カツベン!」の子役とはかなりの開きがある。

伝記映画において余り重要とは思われなかったのか、荻野吟子の夫である志方之善(山本耕史)とのロマンスはばっさりカットされているため、荻野吟子が単なる変人と結婚したような印象を受けるのも難点である。

荻野吟子の生涯を知る上では貴重であるが、映画の完成度においては推せない作品となっている。
とはいえ、一緒に画面に映るシーンはないが、賀来千香子と佐野史郎が同じ映画に出ているというのは、なんとも懐かしい気分にさせられる。

若村麻由美と松たか子の顔がよく似てきているのが個人的には新たな発見であった。

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