これまでに観た映画より(398) 「ゴジラ」第1作
2025年8月31日
Amazon Prime Videoで、東宝映画「ゴジラ」を観る。1954年の作品。特殊技術担当は円谷英二で、監督は本多猪四郎。現在にいたるまでシリーズ新作が制作されるという、世界で最も有名な怪獣映画の原点である。出演:宝田明、河内桃子(こうち・ももこ)、志村喬、平田昭彦、村上冬樹、菅井きんほか。
太平洋上で炎のようなものが起こり、貨物船に引火して沈没という事件が2件立て続けに起こる。どちらも生存者がいたが、細かいことはよく分からない。
対策本部は大戸島に置かれるが、今度はその大戸島を巨大生物のようなものが襲い、家屋が倒壊する。
その後、内閣審議会で、古生物研究の権威である山根博士(志村喬)は、ジュラ紀の生物が水爆の実験で目覚めた可能性を示唆する。
山根と娘の山根恵美子(河内桃子)、恵美子の恋人で南海サルベージ所長の尾形(宝田明)らは、大戸島へと向かう。
ちなみに尾形が恵美子と聴きに行こうとしていたのはブダペスト弦楽四重奏団のコンサートで、実在する有名な団体であり、チケットも本物の可能性がある。
大戸島に向かった一行であるが、登山してすぐに異様な怪獣の顔と出くわす。大戸島には、「ゴジラ」という化け物の伝説がある。怪獣は取りあえず「ゴジラ」と呼ばれる。ゴジラの語源であるが、「ゴリラ」と「クジラ」を合わせた説などが有名であるが、本当のところはよく分かっていないようである。
ゴジラ征討を目指して海底爆撃が行われるが、効果はない。
東京湾上の船の上で若者達がパーティーが行っている時に、突如、ゴジラがその頭部を現す。危険を避けるために航路は閉鎖されることになった。
最終手段として恵美子は、かつての婚約者である科学博士の芹沢(平田昭彦)を訪ねることになる。
ゴジラは東京湾を北上してくるが、山根は古代の貴重な生物を殺すのではなく研究材料にしたいという意向を何度も漏らした。
ゴジラが東京に上陸。列車のシーンは、「ゴジラ-1.0」でパロディ化されており、浜辺美波演じる大石典子が驚異的な身体能力を発揮している。
ゴジラは、銀座の和光、日本劇場(日劇。現在は有楽町マリオンが建っている)、そして国会議事堂といった、戦災を免れた建物を狙う。国会議事堂の破壊は、あたかも国家転覆のようだ。第二次大戦の亡霊のようにも見える。ゴジラが水爆によって目覚めた以上、これは水爆がもたらした光景と見ざるを得ない。
初代のゴジラは着ぐるみを使っているため、動きが最近のCGを使ったものより人間的である。
芹沢が続けていた禁断の実験、それは「オキシジェンデストロイヤー(酸素破壊剤)」である。水爆よりも恐ろしい兵器であり、科学の徒花だ。
芹沢は尾形と共に海上保安庁の船に乗り、潜水服を着て潜って海の底のゴジラにオキシジェンデストロイヤー攻撃を仕掛ける。山根も恵美子も船上で見守る。
オキシジェンデストロイヤーは有効。二人はゴジラ退治に成功する。しかし水爆をも上回るオキシジェンデストロイヤーは余りに危険。芹沢はオキシジェンデストロイヤーに関するメモを全て廃棄したが、頭の中にはオキシジェンデストロイヤーの知識がある。仮に何者かに拉致され、告白を強要されたら、沈黙を守れるかどうか分からない。ならば、と芹沢は命綱をナイフで切り、海の藻屑に帰ることに決めたのだった。兵器開発は犠牲を伴い、自らを不幸にする愚かな行為だ。
1954年、敗戦から10年近くが経ち、朝鮮戦争の特需景気により経済状況も上向き。戦中のこと、広島、長崎などを忘れ去った人もいただろう。そうした人々に戦争のおぞましさを蘇らせたのが、第五福竜丸事件、そして同年に怪獣映画という形で叩きつけられた社会派の傑作「ゴジラ」である。
伊福部昭の音楽は、やはり日本映画音楽史上屈指の出来だが、映画オリジナルではなく、大戸島の神楽の場面では自作の日本狂詩曲も部分的に使っている。
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