観劇感想精選(496) ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」大阪公演 2025.4.25
2025年4月25日 梅田芸術劇場メインホールにて観劇
午後1時から、梅田芸術劇場メインホールで、ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」を観る。日本で上演されるミュージカルの定番の一つ。森繁久弥の主演で初演され、主役のテヴィエ役は、森繁久弥のあと、上条恒彦、西田敏行、市村正親に受け継がれ、半世紀以上に渡って断続的に上演され続けている。
出演:市村正親、鳳蘭、美弥るりか、唯月ふうか、大森未来衣、上口耕平、内藤大希、神田恭兵、今井清隆。
5人の娘を持つ牛乳屋のテヴィエと、その娘の物語が一つの軸だが、もう一つの軸としてユダヤ人差別がある。旧ロシア帝国時代のウクライナ領が舞台であるが、ユダヤ人達は、アナテフカという架空の貧しい土地での生活を送っている。アナテフカのような危険な場所での生活が「屋根の上のヴァイオリン弾き」に例えられている(屋根の上のヴァイオリン弾きは実際にいるが、おそらくテヴィエにだけ見えている。屋根の上のヴァイオリン弾き役は日比野啓一)。
ユダヤ教の「しきたり」を重要視するテヴィエの3人の娘の結婚が展開上重要になるのだが、いずれも祝福された形での結婚ではない。特に次女と三女はアナテフカを飛び出していく。
そして、ユダヤ人はアナテフカを追われることになり、テヴィエはニューヨークへと向かうことになるのだった。若い人達は、「昔からの土地だから」という理由で生まれ育った場所に縛られることなく羽ばたいていく。
「サンライズ、サンセット」が最も有名なナンバーだが、次に美しいのは次女ホーデルの歌う曲。ホーデルには唯月ふうかを配して遺漏がない。ホーデル役はやはり重要視されているようで、歴代のホーデル役を見ても、大竹しのぶ、いしだあゆみ、岩崎宏美、本田美奈子、堀内敬子、知念里奈、笹本玲奈、神田沙也加など、歌唱力に定評のある女優・歌手が起用されている。
| 固定リンク | 0





































































コメント