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2026年4月25日 (土)

コンサートの記(955) 尾高忠明指揮大阪フィルハーモニー交響楽団枚方公演2026年2月

2026年2月28日 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホールにて

午後3時から、枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホールで、尾高忠明指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団枚方公演を聴く。枚方市総合文化芸術センターまでは、エスカレーターもしくは階段を昇った後で歩道橋を歩くと便利なのだが、今日は婦警さん、とはもう言わないんですね。女性警察官がホールへの行き方をずっと大声で案内していた。
関西医大 大ホールは、オープンした時からこの名前だが、ネーミングライツによるもので、関西医科大学が運営するホールではない。関西医科大学のキャンパスに隣接しているため、勘違いする人もいそうである。
関西医大 大ホールは、オープン時に、たまたま私が1番最初にホワイエに入り、そのまま1番で客席内にも入ったというホールである。第1号の客ということになる。特に目出度くもないが。杮落としの公演は能と狂言で、その後も鈴木京香主演の演劇公演なども行われているが、今日置かれたチラシを見る限り、今後行われるのは音楽公演のみである。
関西のホールも建て替えの時期が重なり、次々に新しい施設が生まれている。枚方市総合文化芸術センター 関西医大 小ホール(小ホールも関西医科大学がネーミングライツ)は比較的小規模の演劇向けで、今日は子どもが参加する劇の公演があったようだ。

今日も1番で入れそうだったが、残念ながら2番であった。急いだら1番になれたかも知れないが、1番であることに大した価値はない。

 

曲目は、ドヴォルザークの交響曲第8番とブラームスの交響曲第1番。

コンサートマスターは須山暢大。フォアシュピーラーが誰なのかは分からず。男性であった。尾張拓登である可能性が高い。

ドイツ式の現代配置であるが、ステージが余り広くないので、ティンパニは指揮者の正面ではなく下手端に位置する。指揮者の正面にはトランペットが来る。
管楽器はドヴォルザークよりもブラームスの方が首席奏者が多そうだ。

 

ドヴォルザークの交響曲第8番。第9番「新世界」交響曲の次に人気がある曲だが、かなり差がある。以前は、イギリスの出版社からスコアが出版されたことに由来する「イギリス」というタイトルを付けることがあったが、内容にはイギリスらしさのかけらもないため、今では使われることは滅多にない。
チェロのまろやかな響きが特徴で魅力的である。どちらかというとインターナショナルな解釈で、チェコやボヘミアといったローカリズムは余り感じない。
関西医大 大ホールの響きであるが、前回、藤岡幸夫指揮の関西フィルハーモニー管弦楽団を聴いた時から大分経つため、初めてに近い感覚になる。関西フィルを聴いた時は「平均的」という印象を受けたが、今日は弦楽群、特にヴァイオリンが痩せて聞こえる。大フィルの弦楽は分厚いのが特徴だが、音が吸われてしまう感じである。枚方市は京都市と大阪市の中間で、京阪枚方市駅には特急も停まるし、大阪に行くより楽なのであるが、中之島のフェスティバルホールか、福島(目の前まで福島区ながら実際の所在地は北区になるが、最寄り駅がJR福島駅)のザ・シンフォニーホールまで行った方が大フィルの醍醐味を味わえそうである。残響であるが、短めで、たまに濁る。一方で、ホールの音は時と共に変わり、京都コンサートホールなども以前とは別の響きである。関西医大 大ホールも今後変化していくと思われる。

 

ブラームスの交響曲第1番。コンサート演目の王道であり、私自身、コンサートで最も耳にした曲のはずである。
尾高は、比較的スマートにスタート。情熱的に演奏する人もいるが、そうした演奏からはブラームスの狂気のようなものが見え隠れするため、嫌う人もいるかも知れない。名盤として知られるシャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団盤などはそうした1枚である。
管の精度がやや落ちる感じだが、渋みのある、音符を墨で書いたような渋いブラームスである。ただし黒塗りという意味ではなく輝かしい音も奏でられる。
第2楽章の須山と、ホルンのファーストの高橋将純の掛け合いも良かった。
端正な第3楽章を経て第4楽章へ。尾高はそれほど燃焼度は上げなかったが、凱歌の部分は広がりのある演奏に仕上げた。

 

演奏終了後、尾高はマイクを使わず、「このホールでやるのが何回目か忘れましたが、良いホール」と称え、「最初の頃は無観客でやって、それから10人ぐらいお客さんを呼んで、パラパラとした拍手で。今は大きな拍手を貰えます。音楽家にとってそれが心の栄養です」と語った後で、ブラームスの交響曲第1番について「今日のが最速です。年々速くなる。若返ったのかな。この曲を初めてやったのは東京フィルハーモニー交響楽団の第150回定期演奏会。23歳でした。それから55年経ちました」

 

アンコールは、シューベルトの「ロザムンデ」より間奏曲第3番。天国的な音楽と演奏。こういう曲を聴くと、シューベルトには常人には見えないものが見えていたのではないかという気がする。

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