これまでに観た映画より(434) コンサート映画「Ryuichi Sakamoto|Trio Tour 2012」
2026年4月6日 イオンモールKYOTO内のT・ジョイ京都にて
イオンモールKYOTO内の映画館T・ジョイ京都で、コンサート映画「Ryuichi Sakamoto |Trio Tour 2012」を観る。文字通り、坂本龍一が2012年にピアノ三重奏で行ったツアーの最終日の演奏を収録したものである。収録はWOWOWが行っている。
坂本龍一は、翌2013年と2014年に東京フィルハーモニー交響楽団と「Playing the Orchestra」公演を大阪と東京で行っており、それにも繋がるクラシック音楽の編成でのツアーであった。曲はアルバム「THREE」に収録されたものが中心。
2012年12月19日、東京・赤坂ACTシアターでの演奏と収録。共演は、ヴァイオリンのジュディ・カンとチェロのジャケス・モレレンバウム。坂本はモレレンバウムとは90年代に知り合い、「チェロでこんなに即興演奏が出来る人がいるんだ」と驚き、共演を申し込んで、何度も一緒に演奏しているそうだ。
ジュディ・カンはオーディションで選ばれたという。三次までの予選を突破した3人にニューヨークまで来て貰って、ジョイントを行い、カンが最も優秀だったという。ちなみにカンはニューヨークに住んでいたが、他の人はわざわざ外国からニューヨークにやって来たという。
坂本龍一としてはトーク多め(ちなみに坂本龍一は、全米のワーストMCに選ばれたことがある)で、本人も「どうしちゃったんでしょう?」と言っていた。
セットリストは、WOWOWが作ったホームページに載っているので繰り返さないが、ピアノ、ヴァイオリン、チェロだけで演奏された「ラストエンペラー」は3つの楽器で演奏されたとは思わないほどスケールが大きく、力強い演奏となった。
「Bibo no Aozora(美貌の青空)」は、元々は歌詞付きの作品で、イタリアで演奏するとなぜか大受けすると坂本は語っていたが、結果的にはインストゥルメンタルバージョンでの演奏が増えたことで、坂本の歌唱による「美貌の青空」を生で聴く機会はなかった。
「Playing the Orchestra2013」では、大河ドラマの「八重の桜」メインテーマがフルオーケストラに篠笛尽きで演奏されたが、2012年のピアノトリオ版では、ドラマ性よりも抒情美が勝って聞こえる。個人的にはフルオーケストラ版の方が好きだが、ピアノトリオ版もなかなかである。
「1919」は繰り返しと力強い音が特徴。1919年というとワイマール憲法が有名だが、ソ連ではレーニンが演説を行っていた。CDに収録されたバージョンにはレーニンの演説が入っている。非常に力強い演奏で、教授とモレレンバウムの即興でのやり取りがスリリングである。ちなみにモレレンバウムは、ドイツ語で「桜の木」という意味だそうで、坂本は「日本の苗字が出来ました。『桜木』さん」と命名したことを告げ、以後は「桜木さん」と呼んでいた。
必ず演奏される「戦場のメリークリスマス」。楽曲としてのタイトルは、「Merry Christmas Mr.Lawrence」の方が良いのかも知れないが、サウンドトラック盤とは異なる染みる系の演奏に胸が清められるかのようだ。
映画「ラストエンペラー」から“Rain”。“! Want A Divorce”の副題があり、満州国皇帝(あるいは執政)愛新覚羅溥儀の第二夫人・文繍が離婚を申し出る時の音楽である。外は雨、三人は車の後部座席に並んで座っている。文繍は「離婚したいの」と申し出る。
坂本龍一はこの曲を気に入っていたようで、ライブでも度々演奏している。
疾走感と痛切さが印象的な楽曲。ヴァイオリンの返しの音が、文繍の揺れる心境を表しているかのようである。
ラストは、「Parolible」で締めくくった。
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