カテゴリー「アニメーション映画」の4件の記事

2020年6月30日 (火)

美術回廊(49) 京都国立近代美術館 「チェコ・デザイン 100年の旅」&日本・ポーランド国交樹立100周年記念「ポーランドの映画ポスター」

2020年6月25日 左京区岡崎の京都国立近代美術館にて

左京区岡崎にある京都国立近代美術館で、「チェコ・デザイン 100年の旅」と日本・ポーランド国交樹立100周年記念「ポーランドの映画ポスター」展を観る。
いずれも5月10日に最終日を迎えるはずの展覧会だったのだが、コロナ禍による臨時閉館期間があったため、再開後、7月までに展示期間が延びている。

チェコは、音楽(ドヴォルザークやスメタナ)、文学(カフカやカレル・チャペック)といった芸術が知られるが、チェコのデザインに触れる機会は余りないので、興味深い展覧会である。

チェコのデザインに触れるのは初めてではなく、以前にチェコ製のテントウムシのマグネットを買ったことがあり、今も冷蔵庫に止まっている。

チェコ出身のデザインアーティストというと、アルフォンス・ミュシャがまず頭に浮かぶが、ミュシャの「Q」をモチーフにした作品も勿論展示されている。19世紀末から20世紀初頭には、チェコでもアールヌーボーなどの影響を受けた美術が流行ったが、椅子などは実用性を度外視してデザインを優先させたために使い勝手が悪いものも多かったようである。

その後、チェコでは「結晶」を理想とした直線美によるパターンを重ねたデザインが流行する。考えてみれば、「自然は直線を嫌う」(ウィリアム・ケント)といわれているものの、肉眼では見えない結晶は例外的に直線で形作られている。顕微鏡の発達によってもたらされた、ある意味ではこれまでの常識を覆す自然美の発見であったともいえる。

家具や食器はアールヌーボーの反動で、シンプルで実用的なものが好まれる時代になるが、ガラス細工が盛んな地域をドイツに占領されてしまったため、木材などを中心とした新たなデザインを生み出す必要性に迫られるようにもなる。これはそれまで軽視されてきた木材の長所の再発見にも繋がったようだ。

共産圏となったチェコスロバキアでは、国外に向けてのチェコやスロバキア美術プロパガンダのための高級感のあるデザイン品が輸出される一方で、国内向けには貧相なものしか作られないという乖離の時代を迎える。チェコ動乱の前はそれでもピンクやオレンジといった色を用いたポップなデザインのポスターなども制作されたが、それ以降は実用的ではあるが味気ないいわゆる共産圏的なデザインも増えてしまったようだ。チェコのデザインが復活するにはビロード革命を待つ必要があったようである。

アニメーションの展示もあり、短編アニメが何本か上映されている。言葉がわからなくても内容が把握可能なものだったが、東欧のアニメとしてどの程度の水準に入るものなのか一見しただけではわからない。

チェコの木製おもちゃの展示もある。テントウムシのマグネットにも通じる可愛らしくてぬくもりが感じられるもので、子どものみならずインテリアとしても喜ばれそうである。

 

「ポーランドの映画ポスター」。映画好きにはよく知られていると思われるが、ポーランド映画は完成度が高く、海外からの評価も上々で、「芸術大国ポーランド」の一翼を担っている。
今回は、映画そのものではなく映画ポスターの展示であるが、ポーランドでは海外の映画のポスターをそのまま用いるということが禁止されていたため、ポーランド人のデザイナーが一から新しいポスターを製作することになった。
日本映画のポスター展示コーナーもあり、ゴジラシリーズなどはわかりやすいが、「七人の侍」などは日本の侍というよりもギリシャの兵士のような不思議な装束が描かれていたりもする。

市川崑監督の「ビルマの竪琴」(1985年の中井貴一主演版)のポスターには、二つの顔を持ったオウム(というよりも顔を素早く横に降り続けている描写だと思われる)が描かれ、右側に「日本にかえろう」、左側に「かえれない」という文字が日本語で書かれている。一般的なポーランド人が日本語を読めるとは思えないが――一般的な日本人がポーランド語の読み書きが出来ないように――日本趣味を出すために敢えて日本語をそのまま用いているのかも知れない。

ハリウッド映画では、アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」、レナード・バーンスタイン作曲のミュージカル映画「ウエストサイド物語」、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの「明日に向かって撃て!」などのポスターがある。日本ではハリウッドオリジナルのポスターも見ることが出来るが、それらとはかなり違ったテイストのポスターとなっている。

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2020年3月24日 (火)

これまでに観た映画より(162) 「アナと雪の女王」(吹き替え版)

配信でディズニー映画「アナと雪の女王」(2019吹き替え版)を観る。「アナ雪」の略称を持ち、大ヒットした作品で、アカデミー賞の長編アニメーション部門を受賞するなど評価も高く、「Let It Go ありのままで」などの楽曲も好セールスを記録、続編まで作られているが、私はこの映画を観るのは初めてである。字幕版でも良かったのだが、話題になった吹き替え版で観てみる。エルサのセリフや歌を聴いている間、吹き替えを担当した松たか子の顔がずっと浮かんでしまうのが個人的な難点である。

ハンス・クリスチャン・アンデルセンの余り知られていない童話が原作であるが、映画のストーリーは原作とは全く別のものである。後に女王の座に就くことになるエルサと妹で王女のアナの二人が主人公であるが、ディズニー映画でダブルヒロインが採られるのは史上初とのことである。

北欧の架空の王国、アレンデールが舞台である。国王の長女のエルサは、手で触ったものを氷に変え、雪や氷を自由に操るという特殊能力を持っている。エルサが8歳の時、妹のアナにせがまれて王城内を氷に変え、雪だるまや雪山を作って遊んでいたのだが、エルサはちょっとしたミスを犯し、雪山から雪山へと飛び移っていたアナのために次の雪山を作るのが遅れてしまう。アナの墜落を止めるため、エルサは雪玉をアナの顔に当てるのだが、アナはそのまま床に落ち、気を失ってしまう。王と王妃はアナを救うため、トロール達に助けを求める。トロールの長老、パビーは、「当たったのが頭で良かった。頭ならなんとかなる」とアナの命を救う。しかし、心に当たってしまうと取り返しがつかないということで、エルサに魔法を封じるように命じ、アナからエルサが自在に氷や雪を操れるという記憶を消し去る。しかし、エルサの魔術はエルサ本人にも封じることが出来ず、しかも日々、能力は進化していく。アナを傷つけることを怖れたエルサは自室に閉じこもり、アナの声にも応えないようになるが、記憶を消されたアナは、エルサが自分を嫌いになったのだと勘違いする。

月日は流れ、エルサは18歳となった。王と王妃は船で海外へと出掛けるが海難事故にて落命。その3年後、成人したエルサが女王として即位することになる。
戴冠式の日、アナは、サザンアイルズ王国の王子であるハンスと出会い、瞬く間に恋に落ちる。戴冠式の後に舞踏会でアナはハンスと婚約したことをエルサに告げるが、エルサは結婚を許さない。そしてふとしたことで今まで隠してきた能力を表に出してしまう。皆から怖れられて絶望したエルサは王城から抜けだし、ノースマウンテンに氷の宮殿を築いて閉じこもる。だが、エルサの能力は本人が自覚しているよりも強く、7月のアレンデールが雪に覆われることになってしまう。
ちなみにノースマウンテンに到着したエルサが、もう自分の能力を隠さなくていいという開放感から歌うナンバーが「Let It Go ありのままで」である。


ファンタジー映画なので、そのまま楽しんでも良いのだが、自分なりに理解してみたくなる。そしてこうした試みはこの映画の中で密かに伝えられるメッセージを受け取ることでもある。

私にとっては、ということであるが、雪や氷を自在に操る能力は言葉の喩えのように思える。それは世界を生み出し、芸術にまで高めることの出来るものであるが、容易に人を傷つけ、人と人の間を破壊するものでもある。インターネット上ではそうした言葉が日々飛び交っている。優れたものであるが過信してはならないということだ。エルサへの仕打ちは魔女狩りそのものであるが、古代に起こった魔女狩りは言葉を狩るものでもあった。

そしてそれは知への絶対崇拝への疑問に繋がる。智者ではあるが冷酷な人物が何人か登場する一方で、最重要人物の一人であるクリストフは無学で野蛮な氷売りだが、人生の本質については王族の人達よりもよく心得ている。更にクリストフの相棒であるトナカイのスヴェンは、獣であるにも関わらず、人よりも人の心に敏感であったりする。
とはいえ、無知であることが推奨されるようなポピュリズムに傾くことはない。森の智者であり、自然の知恵の象徴であるトロール達を人間を上回る慧眼の持ち主とすることでバランスは保たれている。

言葉や知に勝るものについての答えはありきたりではある。だが、それが飽くことなく繰り返されているという事実は、唯一絶対ではないが最上のものの一つであることの証明でもある。

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2019年11月 6日 (水)

これまでに観た映画より(137) 「エセルとアーネスト ふたりの物語」

2019年11月1日 京都シネマにて

京都シネマでアニメーション映画「エセルとアーネスト ふたりの物語」を観る。「スノーマン」などで知られる絵本作家、レイモンド・ブリッグズが自身の両親を描いたベストセラー絵本のアニメ映画化。監督:ロジャー・メインウッド、音楽:カール・デイヴィス。声の出演は、ブレンダ・ブレッシン、ジム・ブロードベント、ルーク・トレッダウェイほか。エンディングテーマはポール・マッカートニーが手掛けている。ポール・マッカートニーはレイモンド・ブリッグズの大ファンだそうで、レイモンドから直筆のオファーを受けて快諾したそうだ。

まず原作者のレイモンド・ブリッグズを写した実写映像が流れる。ブリッグズは両親が共に普通の人物であったことを語り、両親を描いた絵本がベストセラーになったことを不思議に思っていると率直に述べている。

物語は1928年に始まる。日本でいうと昭和3年。京都では毎日新聞の京都支局であった1928ビルが完成し、ロシアでは名指揮者であるエフゲニー・スヴェトラーノフが生まれた年である。

ロンドン。牛乳配達夫のアーネストは自転車を走らせている時に、豪邸の窓を掃除していたメイドのエセルを見掛け、手を振る。それが運命の出会いとなった。アーネストは毎朝、エセルを見掛けることを楽しみとし、エセルはアーネストのことで頭が一杯になって気もそぞろ。そしてある日、アーネストが花束を持ってエセルが働いている豪邸のチャイムを鳴らす。アーネストにプロポーズされたエセルは一緒に映画を観に出掛ける。実はアーネストは1900年生まれであるが、エセルは1895年生まれと5歳上であった。エセルは30代半ばに差し掛かっており、子どもを産むためには結婚を急ぐ必要があった。
二人は新居を買い、エセルはメイドを辞める。アーネストにもっと稼いで欲しいエセルであったが、アーネストは街に出て働くことが好きなため牛乳配達夫を続けており、出世すると事務方になって表に出られなくなるため消極的であった。エセルは自身を労働者階級ではないと考えており、プライドを持っていたが、アーネストの稼ぎは労働者階級よりも低かった。
政治的にもエセルが保守党支持者であるのに対してアーネストは労働党を支持しており、夫婦で思想なども異なっている。
エセルが38歳の時に、後に絵本作家となるレイモンドが生まれる。だが、高齢出産のため難産であり、エセルの命が危ぶまれたということで、出産直後にエセルとアーネストは産科医から「もう子どもは作らないように」と釘を刺されてしまう。

ドイツではヒトラーが政権を取り、1939年にドイツがポーランドに侵攻するとイギリスはナチスドイツに対して宣戦を布告。アーネストもイギリス軍に協力するようになる。ロンドンでも空襲が始まり、アーネストは防空壕を作るのだが、出来上がったのはなんとも心許ない代物であった。空襲は激しさを増し、アーネストとレイモンドもあわやという場面に遭遇したため、レイモンドは疎開することになる。エセルはレイモンドの疎開に反対するが、戦況は差し迫っていた。やがてエセルとアーネストが暮らしていた家も空襲によって破壊されてしまう。
ナチスが降伏し、ヨーロッパ戦線は終結を迎えた。しかし、1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下され、10万人を超える市民が一瞬にして犠牲になる。アーネストは余りのむごさを嘆くが、エセルは「戦争を終えるためには」という姿勢であった。エセルもアーネストも第1次世界大戦で肉親を失っており、戦争が一日も早く終わることを願っていた。

戦後、エセルはチャーチルの選挙での敗北を嘆くが、アーネストは労働党による新しい政治に期待する。思想も指向性も正反対であったが、夫婦としては上手くやっていく。

レイモンドは神経質な子どもだった。パブリックスクールに合格を果たし、これでオックスフォード大学かケンブリッジ大学に入って出世コースに乗れるとエセルは喜んだのだが、レイモンドは夢を追いかけるためにパブリックスクールを自主退学して美術学校に進んでしまう。やがてレイモンドは独立し、彼女を両親に紹介するのだが、その彼女が統合失調症を患っているということで両親は心配し……。

 

特別なことは何もない二人の41年の共同生活を描いた作品である。二人は息子と違って特別な才能があったわけでも何かしらの分野で有名であったわけでもない。日々生活し、子どもを生み、育て、将来を見守る。ただ、世の中の大多数を占めているのはそうした人々であり、これはエセルとアーネストの物語であると同時に、世界中の多くの家族の物語であるともいえる。激動の時代の中を淡々とただしっかりと生きていくという姿勢こそ、あるいは「世界」にとっては最も偉大なあり方なのかも知れない。
ありふれた人生だが、それだけに素晴らしい。


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2018年12月26日 (水)

コンサートの記(480) 園田隆一郎指揮 京都市交響楽団 オーケストラ・ディスカバリー2018 「Bravo!オーケストラ」第3回「ファンタジック!オーケストラ」

2018年12月23日 京都コンサートホールにて

京都コンサートホールでオーケストラ・ディスカバリー2018「Bravo!オーケストラ」第3回「ファンタジック!オーケストラ」を聴く。午後2時30分開演。今日の指揮者は園田隆一郎。

ロビーでプレイベントがあり、園田隆一郎と京響の楽団員達が、ちびっ子からの質問に答える。質問は事前に募集し、スタッフが選んだものをシニアマネージャーの柴田さんが読み上げる。

京響の出演者は、泉原隆志(ヴァイオリン)、上野博昭(フルート)、小谷口直子(クラリネット)、ハラルド・ナエス(トランペット)、宅間斉(たくま・ひとし。打楽器)、松村衣里(まつむら・えり。ハープ)。

小谷口直子が、「小さいお友達、こんにちは! 聞こえないな。こんにちは! 大きなお友達もこんにちは!」とクラリネットのおば……、じゃなかったお姉さん風の口調で挨拶をしていたりする。

泉原隆志は、7歳と5歳のお子さんがいらっしゃるそうだが、子ども達が出場しているサッカーの試合などを観戦しているのが、「至福の時」だと述べていた。
上野博昭は、料理が趣味だという。
ハラルド・ナエスは多趣味で、車やラジコンなども好きだという。

「いつも何時間ぐらい練習してるんですか?」という質問には、上野博昭が、「全体の練習が午前10時半から4時頃まであるので、それがある日は、それほど練習出来ないです。長くても3時間くらい」と答えるが、小谷口直子は、「私は多分、上野さんより長く練習していると思います。何時間練習すれば良いというものではなく、プロの演奏家というのは出来るまでやらなければいけないと思ってます。なので私はイライラいながら長く練習してます。すぐ出来ちゃう人は短くていいと思うんですけど」と語っていた。

宅間斉は、「打楽器の場合は練習に困る」と言っており、自宅に置けない打楽器が多いので、「練習場で練習するようにしてます」と答えていた。

「旅先での練習はどうしているんですか?」という質問には、ハラルド・ナエスと泉原隆志がミュートをつけた演奏をやってみせる。トランペット場合はマウスだけで吹く練習をすることがあるそうだ。ホテルでは大きな音は立てられないため、ヴァイオリンも一番強いミュートを使って練習するそうである。

園田隆一郎には、「どうやったら指揮者になれるんですか?」という質問があり、「ピアノやヴァイオリンなんかは、3歳からやってます、6歳からやってますという方がいらっしゃると思いますが、6歳で指揮をやってますという方はいらっしゃらないだろうし、いると困る。人間性に問題が出る可能性がある」ということで、「音楽大学に指揮科というものが一応あるので、そこに入って勉強するのが良いと思います。というより、それ以前にはやらない方がいいと思います。自分がやっている楽器を極めて、それから指揮をどうしてもやりたいと思っても遅くない」
「指揮棒を使う時と使わない時の違いは?」という質問には、「使う時、使わない時というより、指揮棒を使う人と使わない人がいると思います。僕はいつも使います。大きいホールでやる時、あるいはオペラなんかでは白くて細いものが動いてた方が見やすい」と語っていた。


曲目は、前半が、チャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」から「花のワルツ」、フンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」序曲、ルロイ・アンダーソンの「舞踏会の美女」、ロジャースの「サウンド・オブ・ミュージック」から「エーデルワイス」「サウンド・オブ・ミュージック」「ドレミの歌」(合唱:京都市少年合唱団)、後半がオーケストラ・ライブ演奏によるアニメーション・フィルムの上映で「スノーマン」(作曲:ハワード・ブレイク)。

「スノーマン」の上映があるということで、ステージ後方に巨大スクリーンが下りており、前の席のお客さんから映像が見えないと困るというので、オーケストラも奥の方に詰めて配置、ステージも平らになっている。


まずはチャイコフスキーの「くるみ割り人形」より「花のワルツ」。「くるみ割り人形」は、クリスマスが舞台になっているということで、この時期によく演奏される。
園田隆一郎はこの手の音楽はお手の物である。
今日は舞台を平らにしているため、やはり音が上に行く感じはある。音響的には今日はいまいちのようだ。

演奏終了後に園田は、「この方達にコンサートを仕切っていただきましょう。がレッジ-セールのお二人です」と紹介。出てきたゴリは、「俺らコンサート仕切るの無理です」と言う。
ゴリは、「川田からの質問なんですけど、園田さん、(コンサートマスターとフォアシュピーラーの)お二人としか握手しないのは?」と聞く。今日のコンサートマスターは泉原隆志、フォアシュピーラーは尾﨑平である。園田は、「いつものことなので」「みんなそうなので気にしたことない」「心は全員とやっているつもりで」と述べる。
ゴリは、「言ってみれば、この方(泉原)がボス、リーダーで、こちら(尾﨑)がサブリーダー」と語る。コンサートマスターはドイツでの言い方で、英語圏では「リーダー」と言うのが普通である。川田は、「人間関係が悪いのかと思いました」

「花のワルツ」に関しては、ゴリが「CMで聞いたことあります」と言い、園田も「僕が子どもの頃、車のCMで流れてました」と語る。それから、「今、丁度、映画でやってます」と園田が言い、ゴリが客席に「観たっていう人」と聞くが数名しか手が上がらず、ゴリは「これは、観てない方が多いか、四十肩の方が多いか」


フンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」序曲。歌劇「ヘンゼルとグレーテル」も西洋ではクリスマスの上演が慣習化している作品である。
ゴリが、「ヘンゼルとグレーテルという兄妹が、森の中に行ったら、お菓子の家があるのを発見します。ですが、なんとあろうことかお菓子の家は魔女の家で、捕まって食べられそうになったところを、二人で作戦を練って、魔女を釜に落として焼いて、って残酷ですね」と内容を説明する。
色彩感豊かな精緻で優れた演奏である。

演奏終了後、川田が「映像が見えました。内容想像してたら魔女が迫っているところわかりました」と言い、ゴリも「音と想像で映像が」と語る。


ルロイ・アンダーソンの「舞踏会の美女」。園田は、「小学校の音楽の時間に、ベートーヴェンとかモーツァルトとかバッハとか、シューベルトも紹介されるかな? ヨーロッパの作曲家、だいたい200年ぐらい前の人を教わって、アメリカはその時代、有名な作曲家はいませんが、100年ぐらい前になると、アンダーソンとかバーンスタインとか有名な人が出てきます」と紹介。ゴリに「舞踏会というとヨーロッパのイメージがありますが、園田さん、舞踏会って行かれたことあります?」と聞かれた園田は、「イタリアに15年ぐらい住んでましたが、イタリアでは舞踏会はあんまりやらない。ウィーンとか北の方でよくやられてます」と話す。
舞踏会は、寒い冬を乗り切るため、体を寄せ合って温め合うことを目的としているという説もある。
ゴリは、「でも日本人じゃ恥ずかしいですよね」と言い、園田に聞くと、「私は無理です」と断言で返ってきたため、「でも断ると失礼なんでしょ?」と続けたが、「私は断るのが精一杯」と返される。

「舞踏会の美女」は、藤岡幸夫と関西フィルハーモニー管弦楽団がテーマ音楽のように使っており、藤岡が司会を務める「エンター・ザ・ミュージック」でもオープニングテーマとなっている。京都市交響楽団の明るめの音色はアメリカ音楽に合っている。
演奏終了後に、園田は、「ヨーロッパとは違ったアメリカ的な華やかさ」とルロイ・アンダーソンの作風を評する。


ロジャースの「サウンド・オブ・ミュージック」には、京都市少年合唱団の団員が参加する。小学校3年生から中学校3年生まで入団可能であり、今日は小学校4年生から中学校3年生までのメンバーが登場する。身長180㎝の男子がいるのだが、中学校2年生であり、「君、中3じゃないの?」とゴリに言われる。入団テストでは、課題曲と自由曲を歌うのだが、自由曲は映画音楽などを選ぶ人が多いようだ。ゴリは、「B'zとか歌う人はいないんだ?」と聞いて、身長180㎝の男の子に、「いないです!」と即答されていた。

今時の子ということで、名前も今時であり、メンバー表を見ると、瑠月(るる)という女の子がいたり、「風凜(ふうりん)」という名の子がいたり、「瑚琳(こりん)」という子もいるが、両親が小倉優子かコリン・デイヴィスのファンなのだろか? 「織温(おりおん)」という子もいるが、男の子だよね? 「真心子(まみこ)」「心音(みお)」「奏心(かなみ)」など、「心」と書いて「み」と読ませる名前も目立つが、漢字から察するに「心音」さんと「奏心」さんは、ご両親が音楽家か音楽好きである。

中央通路で、京都市少年合唱団の津幡泰子(つばた・やすこ)が指揮をする。

「エーデルワイス」には、ギターとして猪居亜美が参加するのがさりげなく豪華である。

日本語での歌唱。やはり少年合唱団の声は心に響く。「ドレミの歌」ではラストで皆が手を繋ぎ、ポーズを決め、客席から拍手喝采。鳴り止まないため、ゴリに、「この拍手、あと2時間続きます」と言われる。更にゴリから「感動した!」「最後良いね!」「男女で手を繋ぐのが、俺らフォークダンスの時」などと言われていた。


後半、サイレントアニメーション映画「スノーマン」の上映。上映時間は26分である。ボーイソプラノとして、京都市少年合唱団の団員である北岸慶が参加する。
原作:レイモンド・ブルッグス、監督:ダイアン・ジャクソン、音楽:ハワード・ブレイク。

ガレッジセールの二人も、中央通路のすぐ後ろの席に座って映画を観る。ゴリの隣に座った若い女性はマネージャーさんだと思われる。

老年に達している父親(総入れ歯である)とまだ若い母親の間に生まれた少年が、ある雪の日にスノーマン(雪だるま)を作る。その日の夜、真夜中過ぎに目覚めた少年は、スノーマンが動き出すのを目撃、一緒に遊び、部屋の中で踊ったりしたりして楽しんだ後、外に出てバイクに二人乗りして(多分、スノーマンは無免許運転)から、北極を目指して旅立ち、その後、スノーマンの国で本物のサンタクロースと出会う。幸福感に満ちて帰途に就き、眠りに落ちた少年だったのだが……。

佐竹裕介が弾くピアノでスタート。アニメーションに合わせての演奏ということでかなり難しそうである。灯りをつけたり消したりも音楽で行うため、難度が高いが、園田と京響はクリアしていく。

スノーマンと少年が空を飛ぶシーンで、ボーイソプラノが入る。

演奏終了後、ステージに戻ったゴリから園田は「いかに大変だったか、汗の量を見てわかります。サウナ帰りじゃないですか」と言われる。
園田は、「オペラとかバレエとか相手が人間なので、1秒ぐらいずれても合わせてくれるじゃないですか。ただ相手が機械なので、いい勉強になりました」と語る。

ゴリは、ボーイソプラノ独唱の北岸慶に、「次の消臭力のCMに出るのは君だよ」と言っていた。


アンコール演奏は、アンダーソンの「そり滑り」。ノリは万全ではなかったかも知れないが、よく整った演奏であった。



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