カテゴリー「スポーツ」の19件の記事

2026年1月17日 (土)

観劇感想精選(507) 「シャイニングな女たち」

2026年1月10日 大阪の森ノ宮ピロティホールにて観劇

午後6時から、森ノ宮ピロティホールで、「シャイニングな女たち」を観る。「シャイニング」というと、スティーヴン・キングの同名小説とスタンリー・キューブリック監督によるその映画化作品を連想しがちだが、それらとは全く関係のない話である。

作・演出:蓬莱竜太。出演:吉高由里子、さとうほなみ(ゲスの極み乙女のドラマー、ほな・いこかと同一人物。現在、朝ドラ「ばけばけ」に遊女役で出演中)、桜井日奈子、小野寺ずる(映画「風のマジム」では、伊藤沙莉演じる主人公の右腕的存在&コミックリリーフで出演)、羽瀬川なぎ(朝ドラ「虎に翼」では車椅子生活という難役を演じた)、李そじん(読みは、イ・ソジンだと思う)、名村辰(なむら・しん。「虎に翼」では学生時代には女性を蔑視していた嫌な男を演じていた)、山口紗弥加。一人を除いて全員女優という比較的珍しい布陣。宝塚歌劇は全員女性だが、男役と娘役がある。
山口紗弥加だけ年が上(吉高由里子とは比較的近い)であるが、実際に年齢の離れた役を演じている。

蓬莱竜太が十代半ばを過ごした石川県の県庁所在地、金沢市が舞台である。そのため、出演者は(韓国からの留学生役を除いて)全員、加賀地方の方言を使う。ちなみに加賀の語源は「輝き」とされ、「シャイニングな女たち」に通ずる。
北陸創成大学という、いかにも偏差値の低そうな校名の大学が舞台だが、良いとされる大学だと彼女の卒業後の進路も変わってくるため、敢えてそういったイメージの大学名にしたのだろう。ちなみに、石川大学という大学は存在しない(47都道府県のうち、石川大学と栃木大学だけが存在しない)。石川大学だと良さそうに見えるので避けたのかも知れない。

2年前の大河ドラマ「光る君へ」で主役の紫式部(まひろ/藤式部)を演じた吉高由里子。「ハロハロ日曜日」で始まる、吉高由里子じゃなかったら、「この人、ちょっと頭おかしいんじゃないの」と思ってしまうような告知がXで毎週あった。「1時間を私に下さい」とも書いていたが、大河ドラマの放送枠は45分である。今回も群像劇ではあるが、劇は彼女のモノローグに始まり、彼女を中心に回っていくため、主役と見なして間違いないだろう。女優の多くにモノローグが用意されているが、桜井日奈子がもう一人の軸となっている。

吉高由里子演じる金田海(うみ)は、地域スポーツ振興課の非正規社員(金沢駅を使って通勤しているため、石川県内の他の自治体の可能性もある)。生活に疲れた感じで、経済的な余裕もなさそうである。

ある日、葬儀の後のお別れ会に紛れ込んだ海は、安らぎを覚え、お別れの会に参加して食事をするのが癖になる。それを20回ほど重ねたある日、海は遺影に見覚えがあることに気付く。大学時代に女子フットボール部員として一緒に活動してきた白澤喜美(よしみ。桜井日奈子)であった。周りにいる人も大学時代の女子フットサル部のメンバー達で……

さとうほなみ演じる山形圭子が、海の幼馴染みということで、海の若いときの話は圭子によって語られる。中高と同じ学校の陸上部で、海は勉強は余りしないタイプ。圭子は勉強していることを海にからかわれるが、結局、同じ大学に進み、今も一番親しい友人である。2011年7月17日、FIFA女子ワールドカップ、なでしこJAPANがアメリカ代表を破って世界一になった時、海は女子サッカー部創設を決意する。圭子も巻き込まれる。2011年は3月11日に東日本大震災が起こってから、日本全体が暗く沈んだムードの年だった。今こそ女子サッカーをやろう! ということでビラを撒いたりして勧誘を行うが、反応はいまいち。そもそも女子でサッカーをすることに興味がある人は少なく、経験者はすでに強豪の女子サッカー部を持つ大学に進んでしまっている。
「次の校舎の陰から出てきた人をスカウトする」と海は決めるが、出てきたのは見るからにオタクっぽい白澤喜美で……。
コーチにプロ経験もある川越瑞希(山口紗弥加)を招き、人数不足でサッカーは諦めてフットサル部を立ち上げた海(それまでフットサルの存在も知らなかった)。初戦はシュートを何発も食らって大敗するが、実力を付けていく。
そんな中、子どもの頃は皆から「可愛い」「綺麗」と言われて得意になるも、それが災いしたのか小学校4年生の時に同級生の女子全員から無視され、以後は、「地味に地味に」を心がけてきた遠藤アキラ(羽瀬川なぎ)が週刊誌の「スポーツ美女」コーナーで取り上げられ、自信を付ける。そんなアキラのロッカーから財布が盗まれた。金額は1350円と安いが、金沢市内の実家などではなく、遠くからなのか、下宿してるのか、持ち金に乏しく、とにかく月末までそれで過ごさなければいけないのだった。海の提案で皆で金を出すことにするが、海は犯人に心当たりがあり……。

この後は蓬莱竜太得意の心理戦が始まるが、その後、ネット社会の怖ろしさや、海の非正規社員としての悲哀(喜美も契約社員にしかなれなかった。海は非正規ながら公務員のようだが、非正規ゆえ発案した企画は一つも通らない、給料や待遇も据え置きで正社員への昇格も却下、午前中に地域のスポーツの写真を撮りに出掛けることだけが生き甲斐だったが、コロナで活動出来なくなる。コロナが終わると写真撮影専門の人が入ってきて、海は事務の雑用をこなすだけになる。アキラは、地方局のレポーターとして人気になり、東京に進出するも地方とは違い、同業となるのは全員可愛い子。仕事はなく、でも事務所にレッスン代は払わねばならず、酒席の接待に駆り出されることもある)などが描かれ、最後は輝いていた青春時代に戻って、どこかからか落ちてきたボールでサッカー(金沢駅近くの公園ということで神社のそばのあそこかな? などと想像していた)という何とか花のある終わり方をするかと思われたが、ラストに能登半島地震の発生が圭子によって告げられる。

悪い作品ではないのだが、テーマを詰め込み過ぎてしまうため、結果としてどれを描きたかったのかが不鮮明になってはいる。ただ俳優陣は皆魅力的で、満足のいく出来にはなった。一つ一つ三部作で描いた方が良いような気もした。

左利きの有名人の一人である吉高由里子であるが、サッカーもレフティー。脚のレフティーは手の左利きより多いので、他にも何人か左で蹴る人がいたが、常時左は吉高由里子だけである。

今回は吉高由里子得意のフィールドに持ち込める役だったので、吉高も生き生きと演じる。「岡山の奇跡」と呼ばれて注目された桜井日奈子だが、今のところテレビドラマでも映画でも有名作で主役を張ったことはない。今日は良い演技だったし、ホワイエにも一人だけお花が二つ届いていたが、「彼女でないと出来ない役」が思い浮かばないのが現状である。岡山県は最近元気で、後輩の女優達も出てきているため、嵌まり役が見つかればいいのだが。

他の出演者は「安定」といったところ。

宣伝用ポスターに黒塗りのサッカーボールが写っており、劇中でもサッカーボールが使われるが、本気でやるとボールが客席に蹴り込まれてしまう危険性があるため、要所だけボールを用いて、後はエアでキックやトラップなどを行っていた。

金沢が舞台なのが嬉しい。「あの辺かな、あの辺かな」と街並みを思い浮かべながら観ていた(実際に出てくる具体的な施設は、金沢駅とその周辺のホテル、金沢21世紀美術館、石川県立美術館のみ)。また金沢に行きたい。七尾市の能登演劇堂も再訪したい。

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2025年8月31日 (日)

これまでに観た映画より(396) 「KANO~1931 海の向こうの甲子園~」

2025年8月21日

U-NEXTで、台湾映画「KANO~1931 海の向こうの甲子園~」を観る。戦前の全国中等学校野球優勝大会(今の全国高等学校野球選手権大会)を描いた、多民族スポーツ青春映画。KANO(かのう)とは、台湾の嘉義農林学校の略称である嘉農のことで、それまで1勝も出来なかった弱小野球部が、甲子園で準優勝するまでを描く、史実に沿った展開である。
出演:永瀬正敏、坂井真紀、大沢たかお、曹佑寧、魏祈安、小市慢太郎ほか。音楽:佐藤直紀。監督:馬志翔

日本が植民地政策を採り、版図を拡大していた頃には、植民地化された土地も日本と同等に扱い、台湾の他にも、朝鮮半島や遼東半島の中学校も甲子園に出場している。また旧制中学校と同様に商業学校が人気だったようで、嘉義農林こと嘉農と対戦する学校の多くが商業学校である。

主演の永瀬正敏演じる近藤兵太郎は、野球指導者として長く活躍した人物である。松山商業の出身で母校の松山商業の監督となるが後に辞任。劇中では指導が厳しすぎたことが示唆されている。その後、1929年に台湾に渡り、嘉農の簿記教諭となって野球部監督に就任する。
劇中では、嘉農の選手達は練習というよりもボール遊びをしており、これでは勝てないのも当たり前。近藤は厳しく、しかし厳しすぎないよう指導しつつ、野球哲学も選手達に叩き込む。近藤の親心のようなものは随所に窺える。

1895年の下関講和条約により、日本に割譲された台湾。清国側は台湾を重要視しておらず、台湾程度で良かったと思ったようである。この時、遼東半島も割譲されているが、大国の圧力、つまり三国干渉によって、後に返上せざるを得なくなる。その後、日露戦争により遼東半島の先端のみ租借権が認められ、結果、この映画にも大連商業が出場している。
台湾を得たとは言え、台湾に住む人々が、「日本人の方々、いらっしゃいませ」と歓迎する訳もなく。台湾を武力で討伐する必要があった。鎮定後、日本政府はインフラを日本本土と同等に整備することに着手。「教育は諸刃の剣」という慎重論もあったが、日本と同等の教育を施し(勿論、日本語必修)、そのため、台湾人も人によって水準は異なるが、日本語を扱えるようになる。この映画では台湾語(福建語)が多く用いられるが、野球部の生徒はたどたどしいながらも日本語を話す。台湾語を話している民衆も、日本語の意味は分かっていることが示唆されている場面もある。
台湾人を加えたチームを差別的に見る人も当然ながらいて、日本人、漢人(大陸、主に対岸の福建省から渡ってきた漢民族)、蕃人(台湾先住民)の混合と呼んでいる。特に日本人以外を見下す意図はなかっただろうが。また、「民族が違うのにコミュニケーション取れるの? 日本語話せるの?」と聞く記者(小市慢太郎が演じている)もいる。今ほど情報が発達していなかったので、台湾の教育事情なども知らなかったのだろう。
ちなみに、後に読売巨人軍に入り、二刀流でも活躍する呉波(呉昌征の名でも知られる)少年が嘉農の野球部に手伝いに来ている。その後、成長した呉波は嘉農の主力として甲子園にも出場することになる。

野球部の主役となるのは、エースピッチャーの呉明捷(日本風の通称はアキラ。演じるのは曹佑寧)。大きく体を捻り、背中を見せてから、左手を落とすと同時に右腕を真っ向から振り下ろすという背負い投げのような投げ方だが、ストレートは速く、バッター達を手こずらせる。野茂英雄のトルネード投法以前にも打者に背中を見せて投げるピッチャーはいて、若林忠志の「ロカビリー投法」などがその代表格である。甲子園での快投に呉には「麒麟児」のあだ名が付く。
ちなみに呉明捷は早稲田大学に進んで野手として活躍し、当時の東京六大学記録となる通算7本の本塁打を放っている。この記録を塗り替えたのが長嶋茂雄である。

近藤の指導により、嘉農野球部はみるみる成長。甲子園の台湾予選大会で初勝利を挙げると、次々に相手を撃破。台湾代表として甲子園に出場することになる。

甲子園のセットだがまずまず立派な作りである。現代の野球と違うのは、監督がユニフォーム姿ではなく背広やジャケット姿であること。サッカーやラグビーの監督のようである。みなそうなので義務だったのであろう。
一塁から二塁、二塁から三塁の間に白線が入れられている。まだヘルメットはなくバッターが帽子を被っている。この時代の投手のストレートは今ほど速くなかったと思われるが、頭に当たったらかなり危ない。捕手もヘルメットではなく帽子で、フォロースルーの大きな打者のバットが後頭部に当たったら危険である。フェンスも当然ながらラバーフェンスではなくコンクリートである。こう考えると、野球がかなり危険なスポーツであることが分かる。
その他の違いとしては、選手に背番号はなく、ピッチャーがマウンドの土を手に擦りつけてから投げてもスピットボールとして退場になることはない。現代のルールでは、「ピッチャーはロージンバッグと球以外には触れてはならない(斎藤佑樹投手のハンカチは厳密には反則)」となっているが、この時代にはまだロージンバッグはないようだ。
また観客席であるが、男女別学の時代であるため、女子が応援席にいることはなく、女性の観客自体もかなり少ない。バックスクリーンがないのは撮影上の理由である可能性が高い。翌1932年の甲子園球場の映像を見たことがあるが、バックスクリーンは存在している。
フェンス直撃の打球を打った選手が、当たったところにサインをする場面があるが、当時の甲子園球場は今より広く、フェンス直撃の打撃を打つ者はまれ(アジア人最初とのアナウンスがある)。1934年の日米野球で、ベーブ・ルースに「Too Large」と言われてから見直しが始まった。

一方、嘉義の人々はラジオの甲子園中継に夢中。なお、「嘉義農林大阪出征」の垂れ幕があり、本土と距離があったためか、甲子園球場が大阪府内にあると思い込まれていたことが分かる。

決勝まで勝ち進んだ嘉農であるが、エースの呉は中指の爪が割けて出血しており、痛みでストライクが入らない。相手は常勝時代の中京商業(現在の中京大中京高校)。エースの吉田正男は、23勝3敗の甲子園最多勝利記録を持つ。もっとも旧制中学は現在の中学校と高校を兼ねた5年制であることを考慮する必要がある。戦後の3年制高校における甲子園最多勝は桑田真澄の20勝3敗で、桑田の記録も今後破られることはないと思われる。
こんな大エース相手に、劣勢のまま、9回2死満塁から、エースの呉は特大の飛球を放ち……。

札幌商業(現在の北海学園札幌高校)のエース、錠者博美(じょうしゃ・ひろみ。演じるのは青木健)は対戦して敗れるも嘉農の野球に感銘を受け、出征の途中に嘉農のグランドを訪れる。これがラストシーンである。ちっぽけで整備が行き届いているとは言えないグラウンド。ただここから甲子園準優勝チーム、錠者が讃えた「天下の嘉農」「戦場の英雄」が出たと思うと夢がある。

嘉義農林学校は、現在、中学(国民中学)でも高校(高級中等学校)でもなく国立嘉義大学となっている。

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2025年8月29日 (金)

これまでに観た映画より(395) 「アゲイン 28年目の甲子園」

2025年8月23日

U-NEXTで、東映映画「アゲイン 28年目の甲子園」を観る。原作:重松清『アゲイン』。監督・脚本:大森寿美男。出演:中井貴一、波瑠、柳葉敏郎、西岡徳間、太賀(仲野太賀)、門脇麦、堀内敬子、村木仁、阿南健治、安田顕、久保田紗友、西尾まり、工藤阿須加、和久井映見ほか。角盈男、高橋慶彦といった有名プロ野球OBがカメオ出演している。

坂町晴彦(中井貴一)は、46歳。スポーツ新聞社の総務部で働いている。川越学院高校時代は、サードを守りキャプテンを務めていたが、埼玉県大会決勝の前日に松川典夫(太賀)が、不祥事を起こし、決勝戦は出場辞退となっていた。
野球が好きでスポーツに携わりたいということでスポーツ記者となった坂町だが、離婚後、一人娘の沙奈美(門脇麦)は母親を選び、坂町は今は一人暮らしで、記者から総務への異動を願い出ている。妻と娘への負い目があった。妻は再婚したが、その後に亡くなった。沙奈美の義父(役名なし。安田顕)によると沙奈美は家を出て一人で暮らしているそうである。
そんな坂町の家に、神戸大学の学生である戸沢美枝(波瑠)が訪ねてくる。マスターズ甲子園に出てみないかと誘い、父親が何年にも渡って書いた年賀状を坂町に渡す。美枝の父親は松川典夫であった。漁師だった典夫は、昨年(2011年)の震災(東日本大震災)で亡くなったという。
当初は美枝を相手にしなかった坂町だが、当時のエースピッチャーだった高橋直之(柳葉敏郎)がリストラに遭い、家族には背広姿で朝に出掛けて勤めを続けているように見せかけ、ハローワークに通っていたり、キャッチャーだった山下徹(村木仁)が信用金庫に務める傍ら少年野球チーム(ユニフォームが1998年に優勝した時の横浜ベイスターズのものにそっくりである)の指導をしていたりと、それぞれの人生を知り、やがて川越学院高校野球部OBはマスターズ甲子園参加を決める。

マスターズ甲子園は7回制。基本的なルールは一緒だが、4回以降は35歳以上しか出場出来ず、投手は30歳以上である必要があり、2イニングスまでしか投げることが出来ない(現在はルールが少し変わっているようである)。
47都道府県の代表が集まるわけではないが(参加校がいない県もある)、各県、もしくは各地区ごとに予選が行われ、予選大会で優勝したチームが阪神甲子園球場でトーナメンを行い、優勝を目指す。阪神タイガースの公式戦が終わった秋に行われるが、2011年は震災の影響で年末に開催されている。
実際はどうなのか分からないが、吹奏楽やチアリーダーによる応援もあり、華やかである。吹奏楽は古田敦也の母校として知られる兵庫県立川西明峰高校と龍谷中学校の吹奏楽部が受け持っている。

マスター甲子園を軸に、二組の父娘、夫婦愛などが描かれる。ハートウォーミングな作品である。
作品の舞台となった2012年から13年が経ち、映画が公開された2015年から10年が経ったということで、46歳だった川越学院OBの選手よりも今は私の方が年上になってしまった。そう考えると感慨深い。

野球は大好きだが、野球チームに入ったことはない。私の能力ではレギュラーになるのは無理だと分かっていたからだ。野球を嫌いになりたくなかった。
それでも打ったり投げたりは好きで、バッティングセンターにも機会があれば通う。ただ、今年の春に東京の神宮バッティングドームでピッチングを行ったが、抜けるか叩きつけるかで、ストライクを取るどころかゾーンにすら入らなかった。神宮バッティングドームには、前身の神宮バッティングセンター(北野武監督の「HANA-BI」でその姿を見ることが出来る)の頃から週2、3回のペースで通い、ストライクも取れたし、スピードも100キロ近く出た。だがもうピッチングは限界かも知れない。

酷暑により、続行は危険なのではないかと言われている全国高等学校野球選手権大会。「ドームでやれ」と簡単にいうが、札幌ドーム以外のドーム球場はプロ野球団の本拠地であり(札幌ドームは高校生が野球を行うには余りに過酷な環境である)、高校野球が開催されたとして、代替本拠地はどうなるのかという問題がある(阪神タイガースには「死のロード」があったが、今は京セラドーム大阪を代替本拠地とすることで過酷さはほぼなくなった)。そして使用料が掛かる。甲子園球場は全国高等学校野球選手権大会の前身である全国中等学校野球選手権大会のために建設された野球場(その他のスポーツ開催も前提とした甲子園大運動場の名でオープンしたが、その後、野球用に改められている。ただアメフトの甲子園ボウルやラグビーの試合などは行われる)であり、第1使用権も保持。ここで高校野球を行う歴史的根拠がある。「秋にしろ」というが、秋には長期休暇がないので授業を何日もサボって野球三昧という訳にはいかない。それに選抜を決める秋季大会と明治神宮大会、国体がある。「冬にしろ」と本気で言う人もいる。「サッカーやラグビーは冬にやっている」というが、サッカーやラグビーと違って野球は投手以外は動きの少ないスポーツである。体が冷えたところで横っ飛びでもしたら大怪我になりかねない。ということで高野連も冬季の試合を禁じている。それに冬には3年生はすでに引退している。
選手達は攻撃の間、クーラーの効いたベンチで休めるからいいが、吹奏楽やチアリーダーが大変という話があるが、4、5、6回は休みにするとか、1回おきに休みにするとかまだ対処法はありそうである。

「甲子園」という、世界で一つの文化的価値を考えさせられる映画でもあった。

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2022年7月17日 (日)

スタジアムにて(39) J2 京都サンガF.C.対東京ヴェルディ@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 2015.5.9

2015年5月9日 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

午後2時から、京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場で、J2の京都サンガF.C.対東京ヴェルディの試合を観戦。優待券を貰ったので観に出かけたのである。

Jリーグというのはとにかく移籍が多く、そのためチームの応援は出来ても選手の応援はしづらいところがある。応援している選手がすぐに敵チームに移籍してしまう可能性も高いからだ。サンガにも以前は有名選手が何人もいたのだが、今はJ2の得点王にもなったことがある大黒将志が知られている程度である。ちなみに昨シーズン終了後に12人もの選手が移籍などで退団、新加入の選手も10人ということで、1年で別のチームへと様変わりしたことになる。

J1昇格とJ2降格を繰り返して「エレベーターチーム」などと揶揄されたこともあるサンガ。例年ならJ2で上位にいて昇格まであと一歩というところで届かずというケースが多いのだが、今年は成績が振るわず、3勝7敗2分けで18位。前節ではJ2最下位にいるFC岐阜にも勝てずにドローと苦戦中である。

普段はメインスタンドから観ることが多いのだが、今日は券の関係で、バックスタンドでの観戦。バックスタンドはauがネーミングライツを獲得して、au自由席という名称になっている。京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場という長い名前のスタジアムもネーミングライツを募集したのだが、手を挙げる企業や団体は現れなかった(後記:サンガが本拠地スタジアムを亀岡に移した2019年になってようやく、たけびしスタジアム京都となっている)。

基本的に陸上競技場であるため、スタンドからピッチまでが遠く、臨場感には欠ける。ピッチの近くから観ることの出来るエキサイティングシートというものもあるのだが、エキサイトというほどでもないためか(私はエキサイティングシート初登場の試合で、エキサイティングシートから試合を観戦している)、今年はエキサイティングシートもピッチから遠い所に下がってしまった。

京都府亀岡市にサッカー専用のスタジアムが建てられる計画があり、2017年度の完成を目指しているが、色々と問題があり、順調に行くのかはわからない(後記:場所を移して2019年にオープン)。


相手の東京ヴェルディは、Jリーグ(今のJ1)の初代王者である(当時の名前はヴェルディ川崎)が、親会社であった読売新聞が系列の日本テレビのアナウンサーに、自身が持つチームを「読売ヴェルディ川崎」と呼ばせ(他のチームも日産横浜マリノス、三菱浦和レッズなどと親会社の名前入りで呼ばせていた)、ゴールの際にも「読売! 読売!」と連呼させるなどしたため、ヴェルディのサポーターからも「読売グループを応援しているのではない」とクレームが入ったりした。また選手が川崎市の等々力競技場の状態の悪さに難癖を付け、更に読売側が強引に本拠地を東京スタジアム(味の素スタジアム)に移そうとした経緯があり、すでにフロンターレのあった川崎市民からもFC東京のあった東京都民からも見放されて不人気チームになり、J2落ちしてから長い。今年も今のままでは昇格は難しい。


今日は雨が降るとの予報もあったが、幸い降雨はなく、試合終盤には太陽の光も射す。


低迷気味のチーム同士の試合とあって、観ていてそれほど面白い展開とはならない。サンガは攻撃時に選手達の上がりが遅く、相手に掛けるプレッシャーが弱い。ヴェルディもパスサッカーで有利に試合を運んでいるが、攻め上がりは余り速くない。

前半30分過ぎに、ヴェルディの平本一樹が中央を突破してゴールエリア近くまで攻め込んでシュート。これが決まり、ヴェルディが先制する。その後、ヴェルディがパスで時間稼ぎを行ったため、サンガサポーターからブーイングを受ける。

ヴェルディが正面からシュートを放ってくるのに対して、サンガは角度のないところからしかシュートが打てない。ヴェルディのディフェンスを正面から破るだけのキープ力が今年のサンガには欠けている。

敗色濃厚のサンガだったが、後半36分過ぎに伊藤優汰が右サイドを突破。更に抜群のドリブル力で、サイドからゴールに近づき、クロスを上げる。これに途中出場のロビーニョが頭で合わせると、ボールはワンバウンドしてヴェルディゴールのネット上方を揺らす。サンガ同点、1-1。その後もサンガがチャンスを作るが、攻め方のバリエーションが豊富でないため、ヴェルディディフェンスをあともうちょっとのところで破ることが出来ない。試合は結局、1-1のドローに終わった。サンガとしては何とか負けなかったという格好であるが、この戦い方では今年は今後も望み薄である(結局、J1昇格を果たすのは2022年まで掛かった)。

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2021年8月25日 (水)

これまでに観た映画より(267) 「シコふんじゃった。」2021.8.21

2021年8月21日

録画してまだ観ていなかった映画「シコふんじゃった。」を観る。周防正行監督作品。出演:本木雅弘、清水美砂(現・清水美沙)、竹中直人、田口浩正、宝井誠明、ロバート・ホフマン、六平直政、片岡五郎、梅本律子、柄本明ほか。1991年の制作。観るのはこれが5回目か6回目になる。千葉にいた頃はセルビデオ(VHS)を持っていたのだが、今は実家にも存在していないと思う

周防正行監督の母校である立教大学をモデルとした教立大学相撲部を描いたスポ根コメディ。立教大学と教立大学の関係からも分かる通り、かなり徹底してひっくり返した名称が用いられており、ライバル校も北東学院大学(東北学院大学)、応慶大学(慶應義塾大学)、本日医科大学(日本医科大学)、波筑大学(筑波大学)、衛防大学(防衛大学校)など全て転倒させた校名である。二部三部入れ替え戦の相手だけが例外で、大東亜大学という受験用語の大東亜帝国(大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学。大東は大東文化大学から二文字という説と、大東文化大学と東海大学の2校という説がある。文学部以外は偏差値が低めである國學院大學を国士舘大学の代わりに入れることもごく稀にだがあるようだ)から取った大東亜大学という右派硬派の大学という設定である。東日本学生相撲リーグの三部に防衛大学校をモデルにした学校がいるというのは不思議で、小説版(山本秋平による一人称小説である)にも、「国を守らなきゃいけないのに、なんでお前ら三部にいるんだ?」というような記述があったはずだが、実際に防衛大学校の相撲部は強くないようで、基本的に三部が主戦場のようだ。なお、この映画が公開されてから4年後の1996年から数年だけ四部リーグが存在したようである。

役名もイージーに決められており、本日医科大学相撲部の学生役で、後に有名になる手塚とおると戸田昌宏が出ているが、それぞれ「足塚」、漢字を逆にして少しアレンジした「田所」という役名である。

また本木雅弘、清水美砂、宝井誠明、柄本明の役名は、「山本秋平」、「川村夏子」、「山本春雄」、「穴山冬吉」で、春夏秋冬が割り振られている。実は、周防正行監督はチェーホフが好きで、早稲田大学第一文学部のロシア文学専攻を第一志望としていたのだが、浪人中もアルバイトをしていたりして熱心に勉強に打ち込んだわけでもないということで二浪しても無理で、フランス文学も好きだったということで立教大学文学部フランス文学科で妥協している。そしてその名残が「シコふんじゃった。」でも現れていて、春夏秋冬の名の4人+間宮正子(梅本律子)の間には、チェーホフの「かもめ」に用いられていることで有名な「片思いの連鎖」が発生している。周防正行監督というと、小津安二郎へのオマージュで有名で、この映画でも登場人物を画面の中央に据えたり、引きのローアングルでシンメトリーの構図を撮ったりしているが、小津一人へのオマージュでないことは確かである。

「シコふんじゃった。」は周防正行監督によるノベライズがあり(細部や結末が異なるため、小説版と書いた方が適当な気がする)、私も18歳の時に夢中になって読んだが、映画版でもセリフに出てくる「辛抱」「我慢」がテーマになっていることが分かる。やる気のない駄目学生で、就職もコネで決め、いい加減に生きようとしていた山本秋平が相撲部での日々を経て生まれ変わるという教養小説的な要素も盛り込まれており、私も若い頃に大いに影響を受けた。おそらくであるが、この映画を18歳の時に観なかったら、そして小説版を読まなかったら、私は今よりずっといい加減な人間になっていただろう。映画にはそれだけの力がある。


これまでに観た映画より(17) 「シコふんじゃった。」

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2021年6月 2日 (水)

スタジアムにて(37) J2 京都サンガF.C.対ヴァンフォーレ甲府@サンガスタジアム by KYOCERA 2021.5.30

2021年5月30日 JR亀岡駅前のサンガスタジアム by KYOCERAにて

午後2時3分キックオフのJ2 京都サンガF.C.対ヴァンフォーレ甲府の試合を観戦。JR亀岡駅前のサンガスタジアム by KYOCERAにて。

京阪が人身事故で止まったため、地下鉄の駅まで歩く必要があったが、余裕を持って出掛けていたため、午後1時過ぎにはサンガスタジアムに着く。バックスタンド3階の席がピッチ全体を見渡しやすくて値段も安めということで選んだのだが、今シーズンはバックスタンド3階は全て自由席で、しかも緊急事態宣言中ということもあって、前後左右を1席空ける必要がある。座れない席には背もたれのところに「使用できません」というシールが貼ってある。前から2列目の端の席が空いていたので選んだのだが、見やすかったものの、後半になると直射日光を正面から浴びる席であり、熱中症にならないよう、持ってきたサンガのタオル(昨年の京セラスペシャルデーに無料で貰ったもの)を頬被りのようにして巻く必要があった。ということで、この季節はずっと日陰になるメインスタンドの方が料金は高めだが快適に見られるようである。

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今季は第5節にJ3から昇格したばかりのブラウブリッツ秋田に敵地で敗れるなど、序盤戦は波に乗れなかったサンガ。だがその後は6連勝。更に1分けを挟んで3連勝と好調で、現在は首位に立っている。対するヴァンフォーレ甲府も、直近5試合で4勝1分けと好調である。


ヴァンフォーレ甲府は、ディフェンダー登録とされた選手は4人であったが、キックオフ直後から実質5バック。フォワードは3人となっていたが、実質的にはツートップかワントップとなることが多く、ミッドフィルダーが実質3人から4人とかなり守備的な布陣である。
一方のサンガは、ディフェンダー4人だが、そのうちヨルディ・バイスと麻間将吾の2人だけが下がり気味で、他は敵陣地にいることの方が多く、積極的に点を取りに行く。

最初から守備固めをして先取点阻止の姿勢を見せる甲府のディフェンスを突破するのはなかなか難しい。サンガの絶対的なエースであるピーター・ウタカがドリブルのキープ力を発揮したり、ゴールバーのわずかに上を通過するシュートを放ったりと見せ場を作るのだが、得点には結びつかない。
前半の甲府は、サンガに攻めさせておいてのカウンター攻撃を基本とするが、前半の飲水タイム(ボトルを複数人で共有出来ないために設けられたコロナ下特別ルールに基づく)終了後は、専守防衛から攻撃的な路線へと変更する。

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後半も序盤はサンガが押し気味だったが、決定的なチャンスは作れない。シュートは放つのだが、相手選手に角度を潰されているため、打ってもキーパーの正面かゴールマウスの外にしか飛ばない。甲府の好調が頷ける。
後半41分。相手陣地のペナルティエリア前で得たフリーキックを三沢直人がゴール左隅へと放つが、キーパーの好セーブにあってゴールならず。その後は、甲府が優勢となり、サンガが自軍のゴール前でなんとかボールをクリアする場面が目立つ。


結局そのままスコアレスドロー。終盤の戦いを見ると、なんとか敗戦を防いだという感じであるが、やはり序盤に得点を奪えなかったのが最後まで響いた。


2位につけていたアルビレックス新潟がFC琉球に勝利し、勝ち点でサンガに並んだが、得失点差により新潟が首位に立ち、サンガは2位に後退となった。

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2021年5月27日 (木)

スタジアムにて(36) J1 京都サンガF.C.対鹿島アントラーズ@西京極 2009.11.21

2009年11月21日 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場にて

西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場で、午後2時キックオフの京都サンガF.C.対鹿島アントラーズの試合を観戦。西京極は試合開始前は晴れていたが、試合開始と同時に太陽を雲が遮り、時には小雨がぱらついた。

序盤こそサンガが相手陣地で試合を展開する場面が目立ったが、シュートチャンスは作れず。そのうちにアントラーズに押され始める。ゴール前での攻撃のバージョンはアントラーズの方が豊富だ。

前半36分にアントラーズの野沢がミドルレンジからのシュートを決めて先制点をもぎ取る。

後半はアントラーズがサンガ陣地内でボールをキープするという展開になる。サンガも何度かチャンスを作るがゴール前での決定的な場面を作れない。

アントラーズも思ったほどは強くないという印象だが、サンガにチャンスを与えないということを考えれば、印象以上の強さがあるのかも知れない。

結局そのままタイムアップを迎え、0-1でサンガは敗れた。

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2021年4月 9日 (金)

スタジアムにて(33) J1 京都サンガF.C.対FC東京@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 2008.7.21

2008年7月21日 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場にて

西京極へ。J1京都サンガF.C.対FC東京のゲームを観戦する。

前節では強豪・鹿島アントラーズを2-1で下したサンガ。今日も勝って波に乗りたいところ。現在のJ1の順位は、FC東京が10位、サンガが11位ということで好試合が期待される。

14062人が詰めかけた西京極スタジアム。今日の試合の主催である日本写真印刷(NISSHA)の社員や関係者と思われる人も多くいたが(NISSHAマークの入った、オリジナルのサンガTシャツを着ていたのでわかった)それでも観客が多いことでゲームの雰囲気も良くなる。試合途中からは涼しい風も吹き始め、観戦のコンディションはなかなか良い。

前半は、一貫してサンガペース。シュートもたびたび放たれるが、いずれもキーパーの真っ正面をついたもので得点には至らず。

FC東京の方も、決定的チャンスをつくるが、シュートは枠に飛ばない。前半は0-0。


後半6分、サンガはコーナーキックを得る。キッカーのフェルナンジーニョが蹴る直前に、ゴール真っ正面にいた柳沢敦が猛然とフェルナンジーニョ目掛けて走り始める。ショートコーナーか? しかし柳沢は囮であった。FC東京のディフェンダーが柳沢の動きに釣られて、ゴール正面が手薄になったところに、ボールが蹴りこまれ、ガンバからサンガに移籍したばかりの水本の頭にドンピシャリ。ボールはFC東京ゴールの真ん真ん中に飛び込み、サンガが先制。鮮やかなゴールであった。

1点をリードされたFC東京がサンガ陣地で攻撃を続けることが多くなる。現在のFC東京で最も有名な選手はフォワードの平山相太だと思われるが、今日の平山は動きが鈍く、恐さが感じられない。FC東京のディフェンダー長友が仕掛けるオーバーラップが効いているが、サンガディフェンダーも良くこれを止める。

ロスタイムに入り、FC東京がサンガ陣内でフリーキックを得る。このフリーキックをしのげばサンガの勝利。

だがこのフリーキックによるクロスを、後半途中から入った赤峰がサンガゴールに押し込む。FC東京イレブンとベンチ、FC東京サポーター達の歓喜の声。一方で、西京極スタジアム内の大半を占めるサンガ側は皆、唖然呆然。

その10秒後にタイムアップの笛が鳴る。1-1の引き分け。勝ち点1も取った。が、あたかもサンガが負けたかのようなムードがスタジアムを支配する。

今日勝たなければチームが危ういという試合ではなかったから、「ドーハの悲劇」のような悲壮感こそ漂わなかったが、九分九厘勝ったと思った試合をドローに持ち込まれるというのは一番がっくり来るパターンであることが改めてわかった。

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2021年3月18日 (木)

スタジアムにて(32) オリックス・バファローズ対東京ヤクルトスワローズ オープン戦@京セラドーム大阪 2021.3.9

2021年3月9日 京セラドーム大阪にて

京セラドーム大阪で、オリックス・バファローズと東京ヤクルトスワローズのオープン戦を観戦。午後6時プレーボールで、京セラドームにはプレーボール直前に到着。昨年は、オープン戦の大半が新型コロナウイルス蔓延の影響で中止もしくは無観客試合となり、交流戦も開催されなかった。ということで、久々となる球場でのプロ野球観戦である。

京セラドーム大阪でも入場前の検温を受ける必要があるのだが、ゲートの前では手荷物検査もある関係で行うことが出来ず、いったん1階に降り(入場ゲートは2階にある)、搬入口のそばにあるバス乗降場に行ってサーモグラフィーによる検温を受ける必要があり、面倒である。京セラドーム大阪は、ジャアンツ戦とタイガース戦以外は不入りなので(コロナがない時でも観客動員は定員の半分に満たないはずである)、検温もすぐに終わったが、人気チームが主催試合を行う時は、かなりの密になるはずである。

 

スワローズの先発はスアレス、バファローズの先発は左腕の田嶋大樹。

スアレスはMAX154キロのストレートで押すが、コントロールが今ひとつで、初回は先頭の佐野に二塁打を打たれると、その後2者連続のフォアボールを与え、いきなり満塁のピンチ。4番の吉田はサードゴロでホーム封殺となるがゲッツーはならず。続くモヤのファーストゴロがゲッツー崩れとなる間に先制点を許した。
一方の田嶋は、ストレートのスピードガン表示こそ140キロ前半止まりだが、コントロールは抜群のようで、スワローズのバッターがコース一杯を見逃してストライクを取られる場面が目立つ。

1番ライト・坂口、2番レフト・青木、3番セカンド・山田、4番サード・村上というシーズンでもそのままの打順になりそうな打線ではあるが、オープン戦ということで村上以外は早い回で出番は終わり、若手が多く試される。バファローズもソフトバンクから自由契約となり、育成としてバファローズに入団した田城を出場させるなど、特に新人の力量を見る場となっていた。
スワローズは5番DHでホークスから来た内川聖一が先発出場。4回表には三遊間の中間を綺麗に抜けていくヒットを放った。

スワローズは、3回にショートの西浦がレフトスタンドへのソロホームランを放ち、同点に追いつく。通常は点が入ると「東京音頭」が歌われるのだが、今日は歌うことも楽器を演奏することも禁止されているため、無音の中を傘だけが舞っていた。
ライバルであった廣岡大志がジャイアンツにトレードで出されたことにより、ショートの単独レギュラーに近づいた西浦直亨。春先はいつも調子が良く、昨年も6月にずれ込んだが開幕当初は「覚醒」を感じさせる活躍を見せるも続かなかった。

 

スワローズは、T-岡田や吉田正尚といった左の強打者をランナーなしで迎えた場面で、サードの村上宗隆を一二塁間に移動させるという変則シフトを取る。王シフトに代表されるように、左の強打者を迎えた時にポジションを右寄りにするのは特に珍しいことではないが、その場合は、全ての内野手を打者から見て右寄りにするのが普通で、サードをサードではなくセカンドよりファースト寄りの位置に置くというシフトは珍しい。今日は三度行われたこの変則シフトであるが、残念ながら功を奏したことは一度もなく、T-岡田と吉田に安打を1本ずつ許す。
ダイヤモンドを何度も横切った村上であるが、バッティングでは4打数4三振、守備でもゴロは上手く捌いたが悪送球でピンチを生むなど、今日は良いところがなかった。

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投手陣も調整段階ということで、通常とは違う使い方が行われる。4回裏からは、今年もクローザーを務めることが予想される石山泰稚がマウンドに上がる。ストレートはまだ本来のキレには達していないようであった。

スワローズは5回裏に、ドラフト2位ルーキーの左腕、山野太一をマウンドに送る。野球の強豪、東北福祉大学で70イニングス連続無失点の記録を作り、22勝無敗の成績を上げている。
今日は山野のテストが最重要課題だったようで、3イニングスのロングリリーフとなる。
MAXは148キロを記録するが、スピードガン表示ほどには速く感じられなかったため、ホームベースに達する途中でスピードが落ちているのかも知れない。コントールは余り良くないようで、引っ掛けてワンバウンドになった球がいくつかあった。
フォアボール絡みで3回3失点と、出来としては今ひとつ。即戦力として獲ったはずだが、このままだと今年は通用しないかも知れない。

スワローズの今日の収穫は、昨年、最優秀中継ぎ投手に選ばれた清水昇。140キロ台半ばながら伸びの感じられるストレートで追い込み、ウイニングショットにフォークという投球パターンで8回を三者三振に打ち取り、スタンドからも拍手を受けていた。

7回、ヤクルトの攻撃前に、1塁側スタンドから拍手が起こる。メジャー帰りの平野佳寿がマウンドへと向かっていたのである。これが日本球界復帰初登板となるようだ。
若い頃は150キロを超えるスピードボールで押した平野。昨日37歳の誕生日を迎えたということもあり、スピードガン表示はMAX146キロに留まるが、球には今も勢いがある。

試合は4-1でバファローズの勝利。スワローズは主力は早めに下げたとはいえ、3本しか安打を放つことが出来ず、若手の層がまだまだ薄いことが感じられる。

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2020年8月 7日 (金)

スタジアムにて(25) J2 京都サンガF.C.対FC町田ゼルビア@サンガスタジアム by KYOCERA 2020.8.2

2020年8月2日 JR亀岡駅前のサンガスタジアム by KYOCERAにて

今日もサンガスタジアム by KYOCERAで京都サンガF.C.の試合を観戦する。今日は東京都町田市を本拠地とするFC町田ゼルビアとの対戦。午後6時33分キックオフ。

FC町田ゼルビアは、2012年に初めてJ2リーグでの戦いに挑んだ若いチーム。翌年にJFL降格を味わったりしたが、以後はJ3昇格を経てJ2を主戦場としている。J1昇格経験はまだない。

前回、前々回と、メインスタンドで観戦したわけだが、今日は敢えてバックスタンドの3階席を選ぶ。オープニングマッチはバックスタンドの3階席で観たわけだが、臨場感は2階席に劣るものの、ピッチ全体を見渡すことが出来るという利点がある。テレビ中継で観るアングルに近く、馴染みやすいということもある。記者席は「一般の観客を優先させる」という理由でピッチからは遠めのメインスタンド2階席後方と3階席に置かれているが、2階席の前の方は臨場感は抜群だがファーサイドが良く確認出来ない場合もあり、記事を書いたりスコアを付けたりする上では2階席後方や3階に記者席を置いた方が有効だと思われる。

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試合であるが、ボールキープ率はサンガF.C.が圧倒しているが、ゴール前でチャンスを作る回数はほぼ同等。ペナルティーエリアの中でのシュートに限ると町田の方が多い。サンガもシュートは放つが、いずれもペナルティーエリアの外からであり、庄司のゴールバーのわずかに上を越える惜しいシュートなどもあったが、両チームとも最後の最後が上手くいかず、スコアレスのまま前半を終える。

蒸し暑いため、スポーツドリンクの500ミリリットルのペットボトルを2本入れてスタジアムに入ったが足りず、ハーフタイムにコンコースにある売店で再びスポーツドリンクを購入する。

78分に、サンガは波状攻撃を行い、ヨルディ バイスが浮かせたボールが相手ゴール内に吸い込まれる。サンガイレブンはメインスタンドの前でかめはめ波(?)のゴールパフォーマンスを行うが、町田の選手達が主審に抗議。仕草から、ボールがゴールに入る直前に、サンガの金久保が脚を上げてキーパーの動きを妨害したのではないかというものだったと思われる。主審はゴールの判定をしていたのだが、副審に確認。結果としてゴールが取り消されるのであるが、理由はファウルではなくてオフサイドであったということが家に帰ってからわかる。明らかに相手チームの仕草とは違い、説明もなかったのでどういうことなのかスタンドのほとんどの人はわかっていないようだった。

だが、サンガはゼルビアイレブンが油断していると見抜き、リスタート後にすぐに相手ゴールに向かってここぞとばかりに猛攻を仕掛ける。ウタカのシュートを相手キーパーが弾いたところを詰めていた金久保順がゴール右隅に突き刺し、今度こそ文句なしのゴールを決める。

再びメインスタンド前でのサンガイレブンのパフォーマンス。金久保とその周りを半円形に取り囲んだ選手達が全員で四股を踏み、金久保がかめはめ波なのか突き出しなのかは判然としないがポーズを取ると他の選手達が後ろ向きに倒れる。

残り5分となったところでサンガはウタカら3人を下げて最終ライン6人という超守備的布陣を採用し、逃げ切りを図る。アディショナルタイムは7分、その間のほとんどの時間がサンガ陣内での攻防となり、たまにゼルビア陣内にボールが飛んでもサンガの選手達は上がろうとしない。

一方的に攻めさせるという作戦であるため、試合展開としては余り面白くない上にハラハラさせられるが、町田ゼルビアの選手達の上がり自体は序盤から余り速くはなかったため、専守防衛作戦が成功。1-0で京都サンガF.C.がFC町田ゼルビアを下した。

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