これまでに観た映画より(393) 井上ひさし原案・山田洋次監督・坂本龍一音楽・吉永小百合&二宮和也主演「母と暮せば」
2025年8月9日
ひかりTV見放題で、日本映画「母と暮せば」を観る。山田洋次監督作品。当初は、劇作家・小説家の井上ひさしが、「戦後命の三部作」の第2作として書き上げる予定だったが死去したため、井上が付けたタイトル「母と暮せば」そのままに山田洋次がシナリオとして描き上げている。なお、この作品は後に舞台化され、びわ湖ホール中ホールでの上演を観ている。
出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華、加藤健一、浅野忠信、広岡由里子、本田望結、小林稔侍、辻萬長、橋爪功ほか。
音楽:坂本龍一。
冒頭はモノクローム。米軍の爆撃機が、雲の多い小倉を避け、長崎に標的を変えるところから始まる。長崎も雲は多めだったが、午前11時2分、雲間が広がり、原爆は投下された。
その頃、福原浩二(二宮和也)は、官立長崎医科大学(後の国立長崎大学医学部)で、川上教授(橋爪功)の講義を受けていた。だが、光が射して一瞬で闇になり……。
3年後、1948年8月9日。浩二の母親である伸子(吉永小百合)は、坂の上にある自宅で祈りを捧げていた。伸子はクリスチャンの助産婦である。自宅は原爆の影響も余り受けず、被害も少なかったようである。背後の階段に人影が。見ると3年前に亡くなった浩二が座っていて。
母と息子の対話でまず話題になるのは、浩二が生前に思いを寄せていた町子(黒木華)のこと。生前の浩二は、町子を二階の自室に招き、メニューインの弾くメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲などを共に聞いていた、浩二は音楽鑑賞の他にも映画などを好み、指揮者になりたいという憧れもあった。兄(出てこない)から「お前は理系に行け」と言われたので、現実的な進路として医学部を選んだのだが、原爆によって全ては幻となった。
その町子は師範学校に進み、小学校の教師になっていた。今でも伸子の家にしょっちゅう寄っているが、伸子は「新しい人を見つけた方が」と勧めるのであった。
現実的に考えれば吉永小百合は二宮和也の母にしては高齢であり、余り親子らしくはない。ただ吉永小百合ありきでの作品なので、彼女の実年齢に合わせた話となると、範囲が狭くなってしまうだろう。
吉永小百合はまず心情を作ってからセリフを発するタイプで、慎重な演技を行っている。
二宮和也は説明のための長ゼリフも多いが、長ゼリフの方が短いセリフよりも話しやすいようにも見えた。
坂本龍一のオリジナル・サウンド・トラック盤は映画が公開する前に買っており、押しつけがましさの一切ないピアノ曲などを楽しんでいたが、合唱がラストで使われており、効果的である。










































































最近のコメント