かって“ジャズ・ジャイアンツ”と呼ばれた偉大なジャズメン達の中で現在も生きている唯一の人物、ソニー・ロリンズの代表盤『サキソフォン・コロッサス』を紹介します。
“サキソフォンの巨人”と呼ばれたソニー・ロリンズが作った「サキソフォンの巨人」という意味の名のアルバム(コロッサスとは古代ギリシャのロードス島に建っていた巨人像のこと。世界七不思議の一つであった)。
余りにも有名なのでジャズファンには説明不要の音盤なのですが、ジャズが好きな人は少数派なので、ロリンズと、このCDについて記しておきます。ソニー・ロリンズは1930年、ニューヨークに生まれたジャズサキソフォン奏者。ジャズメンはだいたいそうですが、この人もとにかく変わった人で、「サックスが上手く吹けない気がする」という理由でたびたび失踪したり、頭をモヒカン刈りにしたり(ソニー・ロリンズがモヒカン刈りにしたことで、もともとはネイティブ・アメリカンのものだったこの髪型は世界的に有名になったとされる)と、頭の中がどうなっているのかわからなかったりします。
しかし、ひとたびサキソフォンを手にすると、この楽器を自由自在に操り、爽快な演奏を聴かせてくれます。
『サキソフォン・コロッサス』には、ロリンズの代表作である「ST.THOMAS」や、ベルトルト・ブレヒト作の舞台のためにクルト・ワイルが作曲した「三文オペラ」より“マック・ザ・ナイフ”を原曲とする「MORITAT」を始め、「YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS」、「STRODE RODE」、「BLUE 7」の5曲を収録。いずれの曲もジャズの黄金時代の空気を今に運んでくれます。
Sonny Rollins/Saxophone Colossus
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