カテゴリー「韓国」の15件の記事

2019年11月 3日 (日)

美術回廊(42) KYOTO EXPERIMENT 2019 グループ展「ケソン工業団地」

2019年10月26日 京都芸術センターにて

京都芸術センターへ。現在、館内各所で京都国際舞台芸術祭(KYOTO EXPERIMENT、KEX)2019参加作品である「ケソン工業団地」の展示が行われている。エントランスに映像展示と説明文があり、ギャラリー南では、ケソン工業団地で働いていた南側と北側の人々の写真展示がある。

南北朝鮮の協働によって開発されたケソン工業団地。北朝鮮国内で最も南に位置する大都市のケソン(開城)の経済特区に置かれ、北朝鮮が土地と労働力を韓国が技術と資本を提供して2004年にスタートした。いわゆる金大中の太陽政策の一環であり、北側と南側の人々が一緒に働くこの場所は、「南北統一の先駆け」と評価されたという。普段は一般市民は国境を越えることは出来ないが、ケソン工業団地に勤める韓国側の人々は、日々国境を越えて通勤していたという。
だが、2013年に北朝鮮が核開発を行ったことで韓国側が撤退を表明。2016年には操業がストップして、南北朝鮮が見た夢は12年の歴史で幕を下ろすことになった。

「ケソン工業団地」は、そこで働いていた一人一人に焦点を当てた3人のアーティスト(イ・ブロク、イム・フンスン、ユ・ス)による展示会であり、2018年の夏にソウルでの展示会が行われ、このたび京都でも開催されることになった。

 

ギャラリー南には、ケソン工業団地で働いていた人々の等身大と思われるパネルがある。入って来た側に並んでいるのが北朝鮮の人々、裏側が韓国の人々である。ぱっと見では北側の人なのか南側の人なのかはわからない。顔は勿論、服装でもである。
誰が見ても美少女と思えるような若い女性の写真もある。胸に金日成のバッジを着けており、北側の人だとわかるのだが、余り北っぽさはない。北朝鮮は美人の産地として知られており、ここのパネルでは北側の女性の方が綺麗に見えるが、サンプル数が少ないので「北側の方が美人」と断言は出来ない。意図的に綺麗な人が選ばれた可能性もある。
背後にはケソンの一帯の風景写真が壁一面に広がっていた。

 

講堂では映像展示が行われている。中央にスクリーンが立ち、両側から別々の映像が照射されている。入り口に近い方は棺桶を担いで歩く人物の映像、裏側はニュースなどを中心とした映像である。両方の映像は時折クロスする。

その奥の大広間には、ケソン工業団地の内部を再現したコーナーが設けられている。大広間は畳敷きであるが、今回は畳は取りのけられており、板敷きでの公開となっていた。ミシンがずらりと並び、キャビネットにはハングル文字の書かれた袋に入ったお菓子などが並んでいる。

 

3階のミーティングルーム2では、ケソン工業団地で作られた布袋の展示や、写真資料、映像展示などが行われている。布袋にはいかにも共産圏らしいデザインのものもあるが、中には偶然東京ヤクルトスワローズカラーになっているものもあって微笑ましい。

 

南北共通の夢が、短い間ではあったが達成されたことを物語る貴重な展示であった。

Dsc_7775

 

| | コメント (0)

2019年3月24日 (日)

コンサートの記(534) 創作オペラ「ザ・ラストクイーン 朝鮮王朝最後の皇太子妃」2019大阪

2019年3月10日 大阪・大手前のドーンセンター7階ホールにて

午後5時から、大阪・大手前のドーンセンター7階ホールで、創作オペラ「ザ・ラストクイーン 朝鮮王朝最後の皇太子妃」を観る。元李氏朝鮮王朝の李垠(り・ぎん)殿下の妃となった李方子(まさこ)の生涯を描いたモノオペラである。
ちなみにドーンセンターのすぐ南には追手門学院小学校と追手門学院大手前中学・高等学校があるのだが、李垠と方子は1940年代に大阪で暮したことがあり、次男である李玖は追手門学院小学校の前身である大阪偕行社附属小学校に通っていたそうである。

企画・構成・台本・主演は、田月仙(チョン・ウォルソン。ソプラノ)。作曲、指揮は孫東勲(Song Donghoon)、台本は木下宣子、演出は新宿梁山泊の金守珍(Kim SuJin)、プロデューサー・総監督は太田慎一。
演奏は、富永峻(ピアノ)とCALAFミュージックアンサンブル(桜田悟、花積亜衣、若狭直人、村山良介)。合唱はCALAFヴォーカルアンサンブル(田中由佳、星野律子、石山陽太郎、相原嵩)。李垠役はバレエダンサーの相沢康平が務める。歌もセリフもなく、李垠の化身としてダンスのみの表現となる(殿下の声:キム・テグワン)。ナレーションは濱中博久。韓国舞踊:金姫玉韓国伝統舞踊研究所。

日本語歌唱、字幕付きでの上演。ステージ後方にスクリーンがあり、そこに映像が投影される。


15歳の時に、日本に留学していた元大韓帝国の皇太子・李垠との婚約を新聞で知った梨本宮方子(田月仙)。完全な政略結婚であり、一方的に婚約を決められた方子は嘆くが、日韓双方の架け橋となるために嫁ぐことを決意する。
韓国併合により李垠は日本の王族となり、皇族に準ずる待遇を得ていた。かつての李王家邸は赤坂プリンスホテル旧館(現・クラシックハウス)となっており、私も前を通ったことがある。
敗戦後、李垠と方子は臣籍降下されることになり、国籍も失う。韓国に帰ろうとする李垠だったが、李承晩の妨害に遭って難航する。その後、朴正熙によって帰国が認められるが、李垠はすでに病身であり、7年後に死去。残された方子は、知的障害児のための学校を興すなどして韓国社会のために尽力。「韓国の母(オモニ)」と呼ばれるようになる。

激動の人生を歩んだ李方子であるが、その障害をモノオペラで描くのはかなり困難であることが予想される。実際、次から次へ休みなく様々なドラマが起こるため、逆に焦点が定まらず、盛りだくさんだが詰め込みすぎてドラマとしての起伏がないという印象も受けた。テレビドラマなどには向いているのだろうが。
感情表現やセリフの用い方にも疑問あり。歌詞に飛躍があるようにも感じられる。


東京音楽大学芸術音楽作曲科出身である孫東勲による音楽は充実しており(婚礼のバレエの場面では、意図的にショパンの「軍隊ポロネーズ」を模した音楽が流れる)、田月仙のドラマティックな歌唱も見事。相沢康平のバレエと金姫玉韓国伝統舞踊研究会による踊りも華やかで良い味を出している。

オペラとして成功作なのかどうかわからないが、李方子という女性には興味を持った。色々と調べてみたくなる。

| | コメント (0)

2018年2月22日 (木)

イ・ウンジュ 「Only When I Sleep」

サランヘヨ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年11月21日 (火)

コンサートの記(325) 「京都市交響楽団 meets 珠玉の東アジア」

2017年11月5日 京都コンサートホールにて

午後2時30分から、京都コンサートホールで、「京都市交響楽団 meets 珠玉の東アジア」を聴く。指揮は京都市交響楽団常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザーの広上淳一。
日中韓3カ国の楽曲と出演者による音楽の祭典。


曲目は、第1部が、チェ・ソンファンの管弦楽曲「アリラン」、リュー・ツェシャン&マオ・ユァンの「瑶族舞曲」、外山雄三の「管弦楽のためのラプソディー」、第2部がビゼーの歌劇「カルメン」(ハイライト)。

今日のコンサートマスターは渡邊穣、フォアシュピーラーに片山千津子。ドイツ式の現代配置だが、今日は下手に打楽器が並ぶため、ホルンは下手ではなく上手奥に陣取る。「カルメン」の演奏会形式上演があり、歌手が出入りするため、すり鉢式のステージは用いず、弦は平土間の上での演奏である。
P席は第2部で合唱(京響コーラス)が用いるため、今日は販売されていない。


チェ・ソンファンの管弦楽曲「アリラン」。
チェ・ソンファンは朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の作曲家。管弦楽曲「アリラン」は朝鮮半島を代表する民謡をチェ・ソンファンが1976年にアレンジしたもの。現在では韓国と北朝鮮の両国で盛んに演奏されている。
広上指揮の京響は透明感のある音でムクゲの香りが会場を満たすかのような典雅な演奏を繰り広げる。


リュー・ツェシャンとマオ・ユァンの「瑶族舞曲」。中国南部の少数民族・瑶族(ヤオ族)の民謡を基にリュー・ツェシャンとマオ・ユァンが二人で作曲したものである。ヴァイオリンが二胡を模したレガート奏法を行うなど、中華的な色彩に富んだ楽曲である。
広上は音のパーツパーツを絶妙のタイミングで組み込んでいく。キビキビとした音運びと滑らかな歌も印象的である。


外山雄三の「管弦楽のためのラプソディー」。広上は冒頭をきっちりと三つに振る。今日はすり鉢状のステージを採用していないということもあり、低弦が弱めで音の重心も高いが、アンサンブルの精度は高く、リズム感も万全である。土俗感と叙情味の表出も上手い。


第2部。ビゼーの歌劇「カルメン」(ハイライト)。
上演曲は、第1幕より子どもたちの合唱、「前奏曲」、第1幕より「ハバネラ」、第1幕より「セギディーリャ」、第2幕より「ジプシー・ソング」、第2幕より「闘牛士の歌」、第2幕より「花の歌」、第3幕より「カルタの三重唱」、第4幕より「合唱行進曲」、第4幕よりフィナーレ。
出演は、池田香織(カルメン。メゾ・ソプラノ)、ユン・ビョンギル(ドン・ホセ。テノール)、ジョン・ハオ(エスカミーリョ。バス)、チョン・ヨンオギ(フラスキータ。ソプラノ)、谷口睦美(メルセデス。メゾ・ソプラノ)
宮本益光が構成とナレーションを手掛ける。

今回は、「カルメン」の原作であるメリメの小説を基に再構成したテキストを宮本益光が読み上げることで物語が進行していく。ちなみに、メリメの「カルメン」と歌劇「カルメン」とでは大きく設定が異なる場面があるため、辻褄が合わなくなっている部分もある(原作ではカルメンは山奥で殺害されるため、今日読み上げられたテキストにあった「そしてホセはカルメンの亡骸を誰の目にも触れないところまで運び、埋めた」で良いのだが、オペラではカルメンは闘牛場の前、つまり街中で殺されるため、誰の目にも触れないところまで運んで埋めるのは不可能である)。

まず京都市少年合唱団のメンバーが現れ、横一列に並んで合唱を歌う。当初ではハイライト上演では子どもたちの場面はカットする方向でプランが進んでいたのだが、せっかく良い少年合唱団がいるのに使わないのは勿体ない、折角だから第1曲で、ということで一番最初に子どもたちの合唱が来たようだ。

宮本益光が、メリメの小説「カルメン」の冒頭を読み上げて本編(でいいのかな?)スタート。歌手達はドレスアップして登場し、演技も行う。一部では客席の通路も用いられた。

広上は、ジプシー・ソングの終盤で加速し、興奮を誘う。また「闘牛士の歌」では冒頭を思いっきりためて歌い、演劇的な感興を生み出していた。

歌手達も声の通りが良く、優れた歌唱を聴かせる。エスカミーリョ役のジョン・ハオだけはステージに馴染んでいない気がしたが、歌い慣れていないのかも知れない。

宮本益光は抑えた調子でナレーションを行い、効果的であった。

P席に並んだ京響コーラスも威力抜群の歌唱を聴かせる(P席に合唱が陣取ると、音響的にソリストの歌がかき消されそうになるようである)。

広上指揮の京響はフランス的な濃厚な色彩を発揮。見事であった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年3月22日 (水)

楽興の時(15) 「小澤征爾音楽塾オーケストラメンバーによるロビーコンサート」2017年3月18日

2017年3月18日 左京区岡崎のロームシアター京都2階共通ロビーにて
午前11時から、左京区岡崎にあるロームシアター京都の2階共通ロビーで、「小澤征爾音楽塾オーケストラメンバーによるロビーコンサート」を聴く。無料である。

演奏されるのは、サラサーテの「ナヴァラ」、ヘンデルの「パッサカリア」(ハルヴォルセン編曲)、久石譲の「いのちのなまえ」(映画「千と千尋の神隠し」より)、ガルデルの「ポル・ウナ・カベーサ」、簫泰然の「望春風」、ボロディンの弦楽四重奏曲第2番より第1楽章。

サラサーテの「ナヴァラ」は大藪英子(おおやぶ・えいこ)と尼﨑有実子(あまさき・ゆみこ)という日本人女性ヴァイオリン奏者二人、ヘンデルの「パッサカリア」は韓国人女性二人(ヴァイオリンのソン・アインとチェロのイ・セイン)、久石譲とガルデルと簫泰然は台湾出身の弦楽四重奏(1stVn:黄鈺婷、sndVn:李盼盼、Va:蔡孟珊、Vc:劉宛瑜)、ボロディンは京都市立芸大学在学中の女学生(のカルテット(1stVn:櫃本樹音、2ndVn:髙田春花、Va:江川菜緒、Vc:櫃本瑠音)による演奏である。韓国人や台湾人は名前の表記を見ても男性か女性か分からないのだが、今日は全員女性で、男性奏者は一人も参加していなかった。
若い人達のみによるコンサートであるが、オーディションを勝ち抜いた人達ばかりということもあり、実力者揃いである。楽器も良いものを使っているのだと思われるが、とにかく音が美しい。艶と張りがあり、並みの演奏家のそれとは段違いである。メカニックに関しても問題は一切ない。

小澤征爾音楽塾は今年はビゼーの歌劇「カルメン」を上演。「カルメン」の舞台はスペインで、サラサーテはスペイン人。ということで「ナヴァラ」が選ばれたと大藪英子が語る。「ツィゴイネルワイゼン」は午前中から演奏するには重いというので避けたようである。「ナヴァラ」は軽快で美しい曲だ。


ヘンデルの「パッサカリア」。イ・セインが「アンニョンハセヨ」と韓国語で挨拶をした後で英語でスピーチ。「日本語は喋れないのですがトライしてみたいと思います」と英語で言い、ソン・アインが紙を手に日本語で挨拶と楽曲紹介を行った。


台湾人のカルテットは、黄鈺婷が「おはようございます」と日本語で挨拶をした後で、英語でスピーチ。その後を受けて、蔡孟珊も英語でスピーチを行った。

ガルデルの「ポル・ウナ・カベーサ」は、ハバネラのリズムの曲であり、そのために選ばれたようである。


ボロディンの弦楽四重奏曲第2番第1楽章は「伊右衛門」のCMで使われて有名になった曲。第1ヴァイオリンとチェロは共に櫃本(ひつもと)という珍しい苗字であり、実の姉妹だと思われる。樹音(じゅね)と瑠音(るね)というフランス風の名前なので、ご両親がフランス好きなのだろう。


日韓関係は悪化しているし、中国と台湾の両岸問題も進展していないが、音楽に国境はないことが感じられて嬉しかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月22日 (火)

韓国映画「スカーレットレター」オリジナル・サウンドトラック

イ・ウンジュの遺作となった韓国映画「スカーレットレター」のオリジナル・サウンドトラック(EMI)を紹介しようと思います。なお、この「スカーレットレター」、映画としては出来が余り芳しくなく、DVDもオリジナル・サウンドトラックも廃盤となっています。手に入れようと思ったら、今のところ中古CDショップを当たるしか手はないようです。

韓国映画「スカーレットレター」オリジナル・サウンドトラック

イ・ウンジュの「Only When I Sleep」(オリジナルはアイルランドの兄妹バンド、ザ・コアーズによるもの)は追悼アルバム「ONLY ONE」にも収録されていますが、そちらは音声を復刻して男性シンガー、キム・テフンとのデュエット版に編集されたものと、ジャズセッション版なので、イ・ウンジュのソロによる正統的な「Only When I Sleep」は本CDでしか聴けません。

「スカーレットレター」の主人公、刑事のギフン(ハン・ソッキュ)がオペラ好きということもあって、サウンドトラックにはヴェルディの歌劇「運命の力」よりや、イ・ウンジュ演じるジャズシンガーのカヒとギフンと三角関係になる、ギフンの妻スヒョン(ソン・ヒョンア)がチェリストということもあって、ショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番より第1楽章などが使われるなど、クラシック音楽の用い方が上手いです。クラシックの楽曲はその他にもモーツァルトのセレナード「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や、ドイツ国歌になったハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」などが収められています。なお、劇中で、イ・ウンジュ演じるカヒがシューベルトの「楽興の時」より第3番を弾くシーンがありますが、残念ながら、音源はイ・ウンジュの演奏によるものではないようです(イ・ウンジュは高校の途中まではピアニスト志望で音大を受験しようと思っていましたが、高校生の時にドラマに出演したことで演技の魅力に取り憑かれ、進路を変更して、檀国大学校芸術大学演劇映画学科に入学しています。そういうこともあって彼女のピアノの腕は玄人はだしで、映画「永遠の片想い」のエンディングテーマのピアノ演奏は彼女が手掛けています。なお、彼女が自殺したのは檀国大学校を卒業した直後でした)。
オリジナルの音楽もなかなか優れています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

イ・ウンジュさんの命日

今日は韓国の女優、イ・ウンジュさんの命日ということで、「イ・ウンジュ」の検索ワードで入ってこられる方が多いですね。私も彼女が亡くなってからもイ・ウンジュさんのファンを続けている、いわゆる「イギサ」です。

イ・ウンジュ

イ・ウンジュ(李恩宙)さん、素敵な女優さんでした。彼女より美しい韓国人女優を私は知りません。元ピアニスト志望だけあって、ピアノの腕は玄人はだし、演技の細やかさも群を抜いていました。ちなみに「スカーレットレター」の次のイ・ウンジュさんは明るい女刑事を演じることが決まっていたそうです。観てみたかった。

イ・ウンジュさんのプロフィール

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月16日 (日)

イ・ヨンエ 『ヨンエの誓い』(NHK出版)

韓国の連続テレビドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」(原題:「大長今」)に主演したイ・ヨンエ。そのイ・ヨンエに日本側からのオファーがあり、出来上がったのがフォト&エッセイ集『ヨンエの誓い』(NHK出版)です。

イ・ヨンエ 『ヨンエの誓い』(NHK出版) 日本側で用意した300近い質問に、イ・ヨンエが答え、それを本にまとめるという形で作られた一冊。

「宮廷女官チャングムの誓い」への出演を決めたいきさつ。魅力的な監督や脚本、そして共演者達のこと。撮影の裏話や苦労話。
更にイ・ヨンエが芸能界に入るきっかけと、女優として本格的に歩むことの決意、女優として、人間としての生き方と理想などが語られています。

「チャングム」のあのシーンの裏側にこういうことがあったのか、こんな秘密があったのかということが解き明かされる一方で、演技をするということの深さとイ・ヨンエの演技に対する真摯な姿勢と「生きる」ということに対する誠実さなどが窺える興味深いエッセイ集です。

イ・ヨンエ 『ヨンエの誓い』(NHK出版) 紀伊國屋書店BookWeb

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年6月 9日 (月)

韓国ドラマ「怒った顔で振り返れ」DVDボックス

韓国ドラマ「怒った顔で振り返れ」のDVDボックスを紹介します。全16話を収録。DVD6枚組。日本語字幕スーパー付き。

「怒った顔で振り返れ」は、韓国KBSで2000年に放送された連続ドラマ。この春に日本でもDVDボックスが発売されました。

韓国ドラマ「怒った顔で振り返れ」DVDボックス

主演はチュ・ジンモ、イ・ミヌ。出演は、パク・ジニ、ペ・ドゥナ、イ・ウンジュほか。

中学時代から喧嘩に強いだけが自慢のイ・ドンフン(チュ・ジンモ)は、結局、暴力団・白頭会の組員となる。一方、子供の頃から成績優秀だった弟のドンジン(イ・ミヌ)は、家計を助けるために大学を中退して刑事になった。

白頭会で頭角を現していくドンフンと、捜査二課(暴力団対策課)に入り、ドンフンを追い詰めていくことになるドンジン。

ある日、ドンフンは恋に落ちる。相手はレストランのウェイトレスのアルバイトをしていた大学生のシン・ジョンヒ(パク・ジニ)。しかし、ジョンヒの父親で建設会社の社長であるシンは、実は白頭会と抗争を繰り返している暴力団・金星会を陰で操る存在でもあった。

人気が急上昇している韓国人俳優、チュ・ジンモの出世作。「リンダ リンダ リンダ」に主演するなど、日本でもおなじみのペ・ドゥナ(ドンフンとドンジンの奔放な妹役)、2005年に亡くなったイ・ウンジュ(ドンジンの高校時代のガールフレンドであるが、大学受験に失敗し、借金も背負ってホステスとして働いている薄幸な女性役)も出演。

初めのうちは、日本のドラマとの作り方の違いが気になりますが、馴れればはまります。家族愛、暴力団および暴力団系企業同士の抗争、薄幸の女性達の生き方など見所も多く、お薦め。

イギサ(亡くなってからもイ・ウンジュを愛し続ける人達)は必見のドラマです。

ドラマ/怒った顔で振り返れ(Box)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月10日 (木)

イ・ヨンエ 『とても大切な愛』

韓国を代表する女優の一人、イ・ヨンエ(李英愛)が2001年に書いたエッセイ『とても大切な愛』(二見書房。ブッキング)を紹介します。2002年に日本版が発行され、いったんは絶版になりますが、現在では復刻版が出ています。日本語訳:キム・ヨンヒ&加藤泉。

イ・ヨンエ 『とても大切な愛』

「宮廷女官チャングムの誓い」に主演し、日本でも抜群の知名度を誇るイ・ヨンエ。「酸素のような女性」というキャッチコピーを持ち、日本では「韓国の吉永小百合」ともいわれる清楚なイメージを持つイ・ヨンエ。しかし、彼女自身は外見よりも内面を重視し、よき女優であるための高い志と強い意志を持っていることがこの本からは伝わってきます。

タイトルでもある「とても大切な愛」は、イ・ヨンエ自身が司会を務めていたテレビ番組から取られたもの。「とても大切な愛」は、有名なミュージシャンをゲストに招き、恵まれない韓国の子供達の現状を紹介して寄付を募るという番組だそうで、下手をすると偽善っぽくなってしまう危険を孕んでいるように思えるのですが、イ・ヨンエの紹介によると、とても感動的で良い番組になったとのこと。
それが嘘でないことは、彼女自身の「幸せ」に関する考えを読んでもわかります。

今でも、誰か助けを求めている人がいたら、目を背けてはいけないという思いは、昔と少しも変わらない。「ともに分かち合う人生」とは、個々の性格にかかわらず心がけによって実現するものだと思うからだ。私が不幸だと周囲の人たちも幸せになれないように、周囲の人たちが不幸なら、私もけっして幸せにはなれない。

いつの間にか新自由主義が幅を利かせ、自己実現と個の幸福ばかりが叫ばれる世の中にあって、分かち合う愛の大切さを忘れようとしない彼女の信念の強さに心を打たれます。

イ・ヨンエの生い立ち、オードリー・ヘップバーンやチャールズ・チャップリンといった彼女が尊敬する映画人について、趣味の登山、アフリカでの活動や、ヨーロッパ旅行記なども収録されており、イ・ヨンエという女優と、韓国映画やドラマの魅力も味わうことの出来る一冊です。

イ ヨンエ/とても大切な愛

イ・ヨンエ(李英愛) 『とても大切な愛』 紀伊國屋書店BookWeb

| | コメント (0) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

2346月日 DVD YouTube …のようなもの いずみホール おすすめCD(TVサントラ) おすすめサイト おすすめCD(クラシック) おすすめCD(ジャズ) おすすめCD(ポピュラー) おすすめCD(映画音楽) お笑い その日 びわ湖ホール アニメ・コミック アニメーション映画 アメリカ アメリカ映画 イギリス イギリス映画 イタリア ウェブログ・ココログ関連 オペラ カナダ グルメ・クッキング ゲーム コンサートの記 コンテンポラリーダンス コンビニグルメ サッカー ザ・シンフォニーホール シアター・ドラマシティ シェイクスピア シベリウス ショートフィルム ジャズ スタジアムにて スペイン スポーツ ソビエト映画 テレビドラマ トークイベント ドイツ ドキュメンタリー映画 ニュース ノート ハイテクノロジー バレエ パソコン・インターネット パフォーマンス パーヴォ・ヤルヴィ ピアノ ファッション・アクセサリ フィンランド フェスティバルホール フランス フランス映画 ベルギー ベートーヴェン ミュージカル ミュージカル映画 ヨーロッパ映画 ラーメン ロシア ロームシアター京都 中国 中国映画 交通 京都 京都コンサートホール 京都フィルハーモニー室内合奏団 京都四條南座 京都市交響楽団 京都芸術センター 京都芸術劇場春秋座 伝説 住まい・インテリア 余談 兵庫県立芸術文化センター 動画 千葉 占い 台湾映画 史の流れに 哲学 大河ドラマ 大阪 大阪フィルハーモニー交響楽団 学問・資格 室内楽 小物・マスコット・インテリア 広上淳一 心と体 恋愛 意識について 携帯・デジカメ 政治・社会 教育 散文 文化・芸術 文学 文楽 旅行・地域 日本映画 日記・コラム・つぶやき 映画 映画音楽 映画館 書店 書籍・雑誌 書籍紹介 朗読劇 来日団体 東京 楽興の時 歌舞伎 正月 歴史 海の写真集 演劇 無明の日々 猫町通り通信・鴨東記号 祭り 笑いの林 第九 経済・政治・国際 絵画 美容・コスメ 美術 美術回廊 習慣 能・狂言 花・植物 芸能・アイドル 落語 街の想い出 言葉 趣味 追悼 邦楽 野球 関西 雑学 雑感 韓国 韓国映画 音楽 音楽劇 食品 飲料 香港映画